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徹夜
嫌な気持ちもすぐに忘れるくらいに、忙しさが勝っている。
毎日深夜まで対応して、たまに朝を迎える。
リモートワークのシステムで、大きなトラブルが起きる。
次の営業が始まるまでに修正対応をしなければいけないから、気がつくと外が白んでいるのである。
一緒にそんな仕事をする仲間はいない。
ひとりで職場の窓から日の出前の空を眺めて、
家に帰り、夕飯だったはずの配膳を薄明かりの中で頂いて、ほんの少しだけ寝てから、また出勤する。
同僚が知っているのは、システムが正常に動くようになったという結果だけである。
だが、そんなでもまだ、やるべきことに向かうのは楽である。




