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善と悪

子供の頃から、ヒーローに憧れたことは無い。

かといって悪役が好きというわけでもない。



アンパンマンも仮面ライダーもウルトラマンにも、興味のない子供だった。



はるかの電話を切って、部屋の片隅でパソコンに向かいながら、

ぼんやりとそんなことを考える。



そもそも”善と悪 ”に 二分するような物語が、

子供の頃から好きではない。


人とは、もっと複雑なものだ。と幼心に思っていた。


一人っ子として生きていく中で、

親の夫婦喧嘩をいつも間近に見ていて、

どちらにも少しずつ問題があるから喧嘩になるのだと考察して、理解した。


そして、世間的には父親が悪役になるのが 相場 である、ということも。



わかりやすく物語を仕立てるために、

人は、善と悪、味方と敵 を創り出す。


複雑な物事を、自分の物差しで分類をして、自分で裁判をして。

そして結果を、他の人と共有しようとする。


そうすることで、価値観の近い ”仲間”をつくったり、

あるいは価値観の違いを認めることで楽しんだりもする。



だが、善と悪が曖昧な私のような人間は、その輪に入りにくい。



栗原とはるかは、価値観を共有している。

以前から、”職場の嫌な人”というような話題は 飲み会の定番であった。


そんな話を ハハッと聞きながら、内心では、

どちらにも問題があるから。という思いも密かにもっていた。


嫌な人として話題に上がっている当人とも、気にせずコミュニケーションをとるようにしている。


善と悪で語るなど、バカバカしい。




そう思ってきた私自身が、

今は、この物語の 悪者 である。

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