決意
翌朝、オフィスに着いて朝一番で はるかにメールを打つ。
不満に思うところはいろいろとあるが、
仕事の範疇を超えて世話になったことは確かである。
「おはようございます。
おかげさまで、栗原さんと連絡することができて、
久しぶりに頭痛のない朝を迎えられました。
飛田さんにはいろいろご迷惑をおかけしました。
ここまでお付き合い頂きありがとうございました。
そのうちお礼でもしますね。」
どうせ冷たくあしらわれるだろう。
始業から少しして、返事がくる。
「お役に立てたならよかったです。お礼は結構です。」
思った通りである。
はるかに不義理をすることで見捨てさせて、
退路を断って、栗原とも決別して。
これで半年前までの自分のように、
誰にも期待せず、誰も信じず、心を閉ざして、良いシステム担当 を演じていく。
目の前には 未知の感染症への対応という
大義ある仕事も否応なく待ち構えている。
幸いにも近いメンバーには、
友好的に関わりながら未知の仕事に一緒にあたってくれそうな、井田さんや木下さんもいる。上司の理解もある。
いまはこの状況を借りて、同じ方向に向かって、
求められることをこなして、ひた走るしかない。
次々と来る電話やメールを受けながら、
頭痛のない職場は、こんなにも居心地がよい場所だったろうかと思う。
そして、もう二度と。と思う。
第一章 おわり
次回から第二章。
ひとつも信用ならない 吉崎の、もう二度と。の決意は、
はたして、果たされるのかっ!!??( ¨̮ )




