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新年度
暦はいよいよ4月1日。
未知の感染症がジワジワと忍び寄るような不安を感じながらも、目の前の業務は進めなければいけない。
年度末のリモートイベントを終えて、社内全員がマスクを着けること以外、いつもと変わらずに会社は動いている。
ご時世の中でも、社内には毎年恒例の新年度の雰囲気が漂う。
「本日から業務課に木下さんが入られました。どうぞこれから宜しくお願い致します。」
期末の区切りだけに行われる課長仕切りの朝礼が、人事異動の季節であることを実感させる。
和やかにみえる風物詩を横目に、私と井田さんは 年度始めのシステム設定に追われながら、今年度の仕事の流れについての行く先も案じていた。




