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接待

年始の挨拶に訪れた妻の実家。昼からほろ酔いのお義父さんとのおしゃべりに花を咲かせるが、内心は申し訳ないことに何一つ楽しくはない。


前からそうだっただろうか。

ゴルフの話に対して 笑顔で大きめの相槌を打ちながら頭の隅で考える。


自分はずっと、人との関わりを損得勘定で考えたり、人を値踏みするようなタチではないと思ってきた。

だが、今は傲慢なことにも、仕方なく話してあげている という気持ちが 自分の中にあるような気がする。


本当は誰とも話したくない。

いや、本心をさらけ出せない相手と話していることに 価値を見い出せない。

そして そんなことを思ってはいけないという自分への罪悪感を覚えて、さらにつらい。


「へー、ゴルフって 朝早いだけじゃないんですね!一度やってみたいかも」


そんな言葉を口にしながら、

あぁ なにをしてるんだろうか、という複雑な感情が入り組んで

瞬間、思わず 目頭から涙が溢れてきた。


笑いながら右手の甲で 顔をぬぐって、お茶をすする。不自然には思われていないと思う。


もしここで急に泣きだしたらどうなるのだろうか。あるいは 露骨に会話に興味が無い素振りを見せたら、この先どうなるのだろう。

できるはずがないことだが、自分にとって得にならないことはわかる。


「自分、釣りもしたことないんですよねー、どこら辺に行くんですか?」


こうして興味の無い相手と話すつらさを感じるたびに

もう一つ心に刺さることを思ってしまう、


自分と話している時の栗原さんも そうだったのかな、と。

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