序章 神に殺された少年、神になる
ふと思い付いたので衝動書きしました。
かなり作者好みの要素突っ込んでます。
飽き性なので続くか不安です。
それでも良い方は読んでね。
バンッ ドサッ…
『被検体NO.11、86%損壊。続行不可能。
修復機能を稼働』
まただ。腕が、足が、肉がバラバラになった。
痛い。いたい。イタイ?
既に痛覚が麻痺しつつある。
少し寒い。血を、失いすぎたのだろう。
ずるずるとひとりでに肉塊が血海を這う。
『再起可能まで、3,2,1…再起動します』
ギチミチとおぞましい音を立てて欠陥部が修復されていく。未だひきつったような感覚はあれど、外傷はない。散々刷り込まれた体に意思など存在しない。先程爆ぜたはずの足で地を踏み抜き、先程あらぬ方向へ曲がったはずの腕を振り下ろす。
骨を砕き、肉を抉る感覚。
一撃で破壊。破壊。破壊。破壊。
やらなきゃやられるだけだ。
鮮血を浴びて、肉片を足蹴にして、
殴る。蹴る。避ける。抉る。突く。
ドンッ
不意打ち。左側から衝撃。
吹き飛ばされたがぎりぎりで受け身を取れた。
『15%の損壊を確認。続行可能』
gaaaaaaaa!
『鼓膜の破損を確認。続行可能』
上 左 右 右 下
前回はここの連撃が対処しきれず、敗した。
が、一度視れば対処は可能。
肉弾戦は不利と判断。
傍に落ちていたナイフを掴んで背後に回り込む。
浅い?いや、硬い。もっと強く。早く。
振りぬかれた腕を転がって回避。
前に回り込んでナイフを目に突き刺し、掴もうと迫ってきた腕を後ろへ身を捻りつつ飛んで回避。
Ugaaaaaaaa!!
再び咆哮。
衝撃波で傷口が開いた。
『47%の損傷を確認。続行可能』
視界を失ったことで怒り狂った対象が
闇雲に暴れ始めた。
こうなれば後は簡単だ。
わざと明後日な方向で音を立て、
気を取られた隙に背後から首を落とす。
『被検体NO.11、missioncomplete
62%の損傷を確認。修復機能を稼働します』
今日は三回死んだ。
昨日は五回だったからペナルティはないは、ず..
息が整う間もなく意識が強制的に落とされた。
『修復機能を稼働出来ませんでした。再稼働。修復機能を稼働出来ませんでした。再稼働。対象の生命維持力低下を確認。不可能。再稼働。不可能。再稼働。不可能。対象の心停止を確認。蘇生機能稼働..稼働出来ませんでした。再稼働。本体プログラムの破損を確認。修復不可能と判断。心停止から五分経過。対象の死亡を確認しました』
「なんだ、あっけない。でもまぁ、
死んだなら僕の自由だよね?」
僕はその日、神の気まぐれで殺された。
そして、神の気まぐれで神にされた。
序列三位の、死神に。