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この作品のモデルとしたのは中世前期のヨーロッパですが作品の都合上と作者の考証の甘さによって本来のものからだいぶ離れていますがご了承下さい

「エリク どこにいっていたのよ」


「すこし村の方に散策に行っていました。姉上こそどうしてここに?」


確か姉上は母上の実家のフラー伯爵領に礼儀作法を学びに行っていたはずなのだが

「どうしてここにじゃないわよ。あんたが死にかけてるっていうから慌てて帰ってきたのに」


「ず すみません」


「それで 体は大丈夫なの?」


「はい 特に痛むところもありません 心配かけてすみません」


「ふぅ それならよかったわ でも必死になって帰ってきたらお父様もお母様もどうして帰ってきたの?って顔するし挙げ句あんたは散歩に出てていないなんて何だか馬鹿にされたみたいでイラつくわ」  

 そんなことをいいながら両手でわき腹をくすぐっている。

「くはっ ふふは 姉上 ふふふ やめて ください」


「もう 一丁前に姉上なんて使っちゃってちょっと前まではねえたまだったのに」


「ふふはっ やめっ ふひゃっ」

この体わき腹弱すぎだろ 息ができない


「ねえたま やめてくださいって言ったら病めてあげるわ」

うっ 恥ずかしいが背に腹は代えられない

「ねっ ねえたま やめてください」


「うーん やっぱり可愛いわね いいわ 今回は許してあげる」

うー 恥ずかしすぎる

「あらあら エリザ エリク そろそろ昼食よ」



昼食は小麦のパンと干し肉のスープそれからミカンのような果物だった。


昼が終わると勉強の時間だ。


「エリク様ではこのバーレン男爵領のあるボース王国についてお話ししましょう。」


「うん」


「ボース王国は三百年の歴史をもつ国で当時ここ一帯を治めていたリュンダル帝国の皇帝の従兄弟でニュークレッド伯だった初代国王陛下ベルンフリート・リュンダル・ウラシール様によって建てられました。当時リュンダル帝国は帝室の混乱の不意を突かれ異民族に帝都を皇帝もろとも焼かれてしまい帝国は崩壊し各地で後継者を名乗るものが表れました。初代陛下は血筋こそ近いですが帝国では女系は………………




………………ということでボース王国はボース地方を統一し帝国歴450年を王国歴一年と定めます。そして初代王は自分の五人の息子のうち長男に王位を継がせ次男には王都の東の抑えにグアニール公に三男には西側の抑えとしてシトス公に四男に王都を流れるニュークレッド川の河口を抑えるフラビン公に五男を異民族の侵入を抑えるためにアデノー公にそれぞれ封じ今の四公爵家となったのです。」


「あれっ 今の陛下はフーベルト・フラビン・ボース・チミジール様ですよね。ウラシールじゃなくて」


「はい お話しします。建国から百年ほどたったとき王家の直系の血筋が絶えたので四公爵会議で分家のチミジール家から王が即位しチミジール朝と呼ぶようになりました。現在の陛下ももちろんチミジール朝です。」


「なるほど」

一言で絶えたって言ったけれどまあいろいろゴタゴタがあったんだろうな。


「歴史はこれくらいにして数学の方を進めましょう」


「そうだな」


「では前回の復習から」

と言いながら リュートは石板と白墨を持ち出して式を書いた

んっ なんだこれは? 数字と記号は一応読めるけど

〇+2=6?

馬鹿にされてるのか?と思ったが今の俺は8才だった。

日本に直すと小学三年生くらいか。8才になってから勉強が始まったことを考えるとそんなものか。

「4だな」


「正解です。では6+8は幾つですか?」  


「14だ。」


「足し引きは大体わかっておられるようなので次にいきましょう。」


ん なんだこの記号は

「これはかけるといってこの場合は3が2つあることつまり3+3で6になります。」

 「ちょっと問題を出してみてくれ」

なんだ掛け算か

6×1=6

5×8= 40と

7×8=56

「これでいいか?」


「えっ 掛け算もう教えましたっけ?」

やべっ 今日知ったばかりのやつが解けるわけないじゃん

「いやあ 何となく答えが浮かんで」

嘘ではない

「そっ そうですか ではこちらの問題もどうぞ」


12×9=108

35×3=105

15×20=300

52×16=832

95×8=760

ふっ 字が汚くて筆算より暗算の方が正確と言われた俺の暗算力を甘くみるなよ。 あれっ 何でそんなことは覚えてるんだ?


「こっ これが天才ですか………」


「んっ リュートなんか言ったか?」


「い いえ なにも もう終わったんですか?」


「ああ 答合わせしてくれ」


「ええと 正解です」


俺のあほっ 計算式を見ると無意識に解いてしまった。前世の俺は勉強中毒だったのか?もうこうなったらいくところまでいってやる。


「んっ その本はなんだ」

いつのまにかリュートは左手に羊皮紙を革で閉じたものをを持っている。

「ああ これは数学の指南書のようなもので解き方と問題と答がのっています」

要するに問題集か

「ちょっと見せてくれるか」

どこまでのっているかわからないがこっちの数学のレベルが知りたい。

 

「ええ どうぞ」


「ええと 代数学全論」

随分大きく出たな


はじめは数の読み方や大きな数の表しかたからはじまり加減乗除の四則計算が続く。0の概念はもうあるようだ。0で割ることについての議論が載っており結局0で割ることは定義されないと書いてある。前世のほうとこの辺は一緒だな。

次に負の数についてすこし触れられているまああまり一般的ではないようだ。そのあとに一次方程式が続く。つるかめ算とか懐かしい。そして指数対数がすこしあって あれもうほとんどページがない。ax^2+bx+c=0 あー二次方程式の解の公式の導出か ホイホイっと こっちでの証明のやり方はわからんけどこんなもんでいいだろ


「あのー エリク様 その問題が解けたんですか?」


「一応これでいいと思う。 あれっ 答えがないな」

 

「エリク様 そのページは未解決の問題の一覧なのですが」


「へっ」

この時期の数学はローマ数字と単語を使っていて記号はなかったようですがさすがにうざいんで採用しませんでした。


X^2はXの2乗でX×Xという意味です。見にくくてすみません


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