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②プロットはどれくらい必要?

②プロットはどれくらい必要?


みなさんは新しい話を書く前に

プロットをどれくらい用意しますか?

丁寧に1から10まで書いたり、

精緻な舞台設定まで

組み上げたりする方も多いのではないでしょうか。


多分、それが正統派なはずです。

もしプロになったら、

自分一人でだけではなく、

色々な方々と関わることになるでしょうから。

どんな話かきちんと

わからなければいけないでしょうし。


ただ私はそれが絶対の正解だとは思いません。


ここで私の周囲にいた人の話をさせてもらいます。

大学では文学部でしたので、

周囲には「小説家を目指す」と

言っていた人が多くいました。

みんなはそれぞれ


「設定はすごく細かくて誰にも負けない」


「こんなにも魅力的なキャラクターを用意し、

 細かい背後設定まで用意した」


よくよく私に語ってくれました。

けれどそのほとんどが「最後まで書きあげられない」

という悲しい結果に終わっています。


理由は主に3つ。


①設定を書きあげただけで満足してしまう。


②物語の途中で矛盾が次々と発生して挫折する。


③きちんとプロット通りに書いてるのに、

 「あれ、こんなはずじゃ?」と突然不安になり筆を置く。


書き上げることができなければ

どれだけ素晴らしい設定があっても無駄になります。


このサイトで小説を投稿している人は、

基本的に「最後まで書き上げられる」とは思いますが、

もし「途中でいつも挫折する」という人がいるなら、

いっそほぼノープランで

書き始めてみればいいと思います。


ただし、「最後のオチ」だけは

先に決めた方がいいと思います。


勿論これは物語の種類によります。

戦記モノやSFモノ、推理小説などになると、

どうしてもある程度のプロットは必要にはなります。

しかし必ずしもみんなが

それを書く訳ではないでしょう。



さて私のことについて書きます。

多分、この小説家になろうの中でも、

かなり「雑」な方だと思います。

今、連載中の黒のヴァージンロードを例にします。


①恋愛×ファンタジーというテーマに対して、

 まずは中世のヨーロッパ系の話に決める。

②イケメン×幼女っぽい容姿の子の話にしよう。

③イケメンは吸血鬼にするか

④最後は吸血されてヒロインと結ばれるようにしよう。



私のプロットはこれだけです。

というかプロットですらないです。

実際、これだけをベースにして書き始めました。

頭の中で決まっているのはただ一つ、

「物語の一番の見せ場」のみ。

そのシーンを描きたいがためだけに書き始めます。


この時点で主人公の名前すら決まっていませんし、

基本的な設定や主人公の周辺の環境すら決めてません。

こんな曖昧な状態では、

私が自分の中に想像している「面白さ」が

まずもって相手にきちんと伝わりません。

完全にアドリブな書き方の、

最も致命的な弱点です。


しかしアドリブで物語を組む上で

もちろん利点はあります。


まず矛盾が発生しにくいことと。

新しく設定を書き足したら、

それに矛盾が生じないように書いて行けるからです。

物語上で必要な設定なんて、

「必要な時に」考えばいいんです。

もし今まで書いた部分とあわないなら、

ちょいちょいっと修正してしまえばいい。


もう一つのメリットは、

「追加要素」を入れやすいこと。


「こうしたら面白そう」


「お、この場面にはこんな

 新キャラがいるとスムーズだな」


勝手にどんどん話が膨らんで、

作者自身も想像しなかった方向へ

物語が進んでいくのです。

これが完全にプロットが決まっていたら、

「途中で変更or追加」は

後への展開への障害にしかならないでしょう。


繰り返しますが、

「最後のオチ」だけは決めておきましょう。

多少オチの内容が変わったとしても

終着点だけは決めておかないと、

途中で非常に迷子になりやすい。

雑な私ですら最後だけは決めてます。

(むしろ最後だけしか決めてないのですが)


こんなことで本当に長編が書けるのか?

そう思われる方もいるかもしれませんが……


――書けます。


これが私のスタイルです。

これはあくまで私にとっての「やりやすい方法」。

でももしかしたら誰か一人でも

「あっ、こっちの方がいいかも」と

感じる人がいるかもしれないと思い書きました。



資料集めたり、何か現実逃避してたり

「ああ、書きたいことがありすぎてまとめきれない」

なんて呟いて結局何もしなかったり……


そう思って筆を取らずに

書かないことの言い訳を探すくらいなら、

地図を持たずに船を出航させましょう。

大海原に世界を築いていくのは、

その後からでも遅くはないのですから、



第2回はこんな教科書にはないであろう話でした。



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