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妹はいつもわたしの真似ばかりする。
わたしが欲しいっていったら妹も欲しいっていうし、わたしがやりたいっていったら妹もやりたいっていうし。
本当はちっとも欲しいなんて思ってないくせに、これっぽっちもやるつもりなんてないくせに。
いつもいつもわたしの真似ばっかり。
だからよくケンカになって、泣き虫の妹はすぐわーわー泣くから、わたしばっかり怒られて。お姉ちゃんなんだから我慢しなさいって。
たしかにお姉ちゃんだけどさ。
もう6歳だし。妹はまだ4歳だし。
でもお姉ちゃんだからって我慢しなくちゃいけないなんて。
なんかお姉ちゃんって損だなって思う。
今日だってわたしがお人形遊びしてたのに、妹が真似するからケンカになって、それでお人形が壊れちゃって。
すごくお気に入りだったのに。
かわいくない。
なんで妹なんかいるんだろう。
わたし、欲しいなんてひと言もいってないのに。
妹じゃなくて、もっとかわいいお人形が欲しかったな。
だってお人形はわがままいったり真似したりしないもん。
すべり台の上に座って、わたしはぼーっとそんなことを考えていた。
ママと一緒にお買いものに行った帰り、たまたま公園の前を通りかかったら、妹が遊びたいとわがままをいい始めて、ダメっていっても聞かなくて、わーわー泣き出して、だからちょっとだけという約束で、こうして公園で遊んでいた。
そんな妹はさっきからちょうちょを必死で追いかけていた。
何がそんなに楽しんだろう。
きゃっきゃって笑っちゃってさ。
つまんない。早くお家に帰りたいな。
そのまましばらくひとりですべり台で遊んでいたら、
「あたちもしゅりゅー」
と妹がこっちに寄ってきた。もうちょうちょに飽きたらしい。
「あたちもしゅべりだい、しゅべりゅー」
「ダメ! ケガするよ」
わたしはすべり台の上から妹を見下ろしていった。ちっちゃい妹は、上から見るとものすごくちっちゃくて、こんな高いところに来たら手すりから落っこちてしまいそうだった。だから。
「危ないから来ちゃダメ!」
っていったんだけど。
「ヤダ! あたちもしゅべりゅもん!」
そういって妹は階段のほうへ駆け出した。
でもすぐに転んで泣き出す。
あーぁ、だからいったのに。
わたしはすぐにすべり降りて妹に駆け寄った。




