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夏の描写

作者: 夢野Q作

八月十七日

蝉の声が変わった。アブラゼミとクマゼミに交じってミンミンゼミの声が大きくなった。

ここ数日少し涼しい。このまま秋になっていくのだろうか。

今日は朝から曇っている。雨も少し降ったようだ。じめっとした嫌な空気がまとわりつく。

リビングからテラスに出ると新宿のビルが雲にうずまっているのが見える。あまり綺麗とは言えない街並みをより薄暗く、陰険なムードに変えている。

こういう天気の日には、嫌なニュースばかりが目につく。テレビのチャンネルを変えるが、つまらないので消す。

温かい紅茶を淹れる。読みかけの本を読み始める。セミの鳴き声がだんだんと聞こえなくなる。

少し眠くなる。紅茶を飲む。夏のけだるい空気と夢と小説はある種の瞑想状態のように影響する。

頭の中には様々な考えが浮かんでは消えていく。充足感に満たされる。

最後のぬるくなった紅茶を一口飲むと、そのまずさと貴重な時間の終わりが同時に感じられる。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 具体的にセミの名称を用いることで、風景のイメージがしやすくなって良いと思います。
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