キミは精神系入院病棟の恐ろしさを見たか
ホントは心理病棟とかそういう名前らしいけど分かりやすさを重視して精神系~って書いたよ
私は見た。
どうも、雑草です。
自分語りとなりますが私は精神病患者です。
で、入院を勧められて三か月ほど入院した経験があります。
その体験談などをいっちょ書いてみようと思った次第です。
まず、携帯スマホパソコン持ち込み禁止です。カミソリ(T字かみそり含む)持ち込み禁止です。爪切りもはさみも禁止です。安全ピンもダメです。ライターなんてもってのほか。
はいしょっぱなからパンチが強い。
ネット機器がない状態でどう暇を潰せというのか。訳が分からないよ。
私は黙ってMP3プレイヤーを複数買い、容量の限界まで音楽やラジオになりそうな動画の音源を詰め込みました。
あと荷物になるの承知の上で小説も30冊くらい持ち込みました。
でかいスーツケースに衣類とかの荷物3割本7割でメチャクチャな重量だったのを覚えてます。
ちなみに即読み終わってしまい、二週間に一度はブ〇クオフへ行き、売り飛ばしては新しいのを仕入れてました。
で、喫煙者のよもぎは思いました。
どこでヤニ吸えばええんや。ライター禁止なのに吸えるんか。
答えは「決まった時間に外出できるから、ライターやたばこは看護師に預けて都度受け取って戻ってきたら返せ」です。
まあね。院内に喫煙室ないのはまあいいや。トイレとかで吸われてもイヤだろうしね。
けどコレがキッツいことに、吸った本数まで把握されてました。
「あら~よもぎさん今回は五本吸ってきたの?多くないかしら。減らしたら?」
うるせえ(腹パン)
あとは売店も何もないので徒歩五分の山道上った先のコンビニまで、外出時間の間にいかなきゃいけなかったのがダルかったですね。
かわりにたばこは選んで買えるし割高な謎のオヤツで空腹しのぐとかもなかったんですけど。プライベートブランドの安いオヤツ食えたし。
そうメシです。
メシな~。まずかったです。薄味とかじゃなく「こんなもんね……」って感じ。
量?もちろん少ないが?
食の細い老人なら満足したでしょうが当時二十代前半の私には「は?二人前でも微妙だが?」って量だったんですよ。
実際、入院してる患者は毎日コンビニでパンとか買ってきて夜食にしてたようです。私もだよ。
あと空調死んでましたね。
真夏の入院でしたが、室温は常に二十八度とかだったと思います。
パンイチになってもまだ暑いとか本当終わってました。
夜も布団被って寝るとかできないから除けてるのに、看護師さんたちはせっせと布団を被せてくるのでマジで迷惑でした。
と、まあ、ここまでなら精神病棟じゃない普通の入院病棟でも同じようなもんです。
あっちはネット機器持ち込めるけどね。
じゃあ何がキツかったか?
まず、治療の一環として集団でセミナーみたいなの受けたりしなきゃいけないんですよ。
興味もなんもない、面白くもない話を集団で聞いて、場合によってはその感想を言わされ、というのが確定で週に一度はあります。
病気の基礎知識だの在宅ケアの概要だのなんだの色々聞かされましたねえ。
役に立ったかって?立つわけないじゃん……。
しかもセミナー以外もありはするんですけど、院内の患者向け喫茶店の店員とかそういうので、いや絶対やりたくねー!!と仕方なくセミナー受けてた次第です。
次。
六人部屋への入院だったんですが、
・備え付けのテレビをイヤホンせずに見る(テレビ見るときはイヤホン強制だったのに)
・急にすすり泣きが聞こえる
・大暴れしてものをどうこうしてる破壊音がする
・ナースコールめっちゃ連打して謎の要求を大声でする
ね?地獄だろ?
すすり泣きはね……MP3プレイヤーの音量最大でも聞こえるくらいの大泣きでね……。
そっと病室を抜け出してナースセンターにいって、大泣きしてる人いるんですけど……と訴えて解決してもらいました。
解決するまではロビーでぼけっと病院の中庭を見て過ごしましたね。
ちなみに単発ではないです。連続事件です。
時々複数同時に起こりました。
全て同時に起こったことがあります。
しかも全ての病室で同時多発することもあって、看護師さんたちがナースセンターから消滅することもありましたね。
あと、お風呂は交代制で毎日できるだけ入ろうねってなってたんですけど、予約制だったんですね。
つまり男女どちらが今お風呂入ってるか分かるわけです。
ええ、侵入されそうになりました。
内鍵がついているので事なきを得ましたが、とんでもねえことです。
風呂から上がって脱衣所で涼んでいたら「ガチャガチャガチャッ!!」ですもん。
ちなみにこれも単発じゃないです。
入院中何度もありました。治安どうなっとる?
トドメとして、全員が病んで入院してるわけなので、コミュニケーションは基本バッドコミュニケーションです。
食事の時、座る席を見極めないと、目の前の相手がこっちを凝視してきたりします。自分のお皿を見ることなく、こっちの顔をガン見してくるんですよ。味がしねえなこのメシ。寒気もするな。
喫煙中もたばこに集中してますってツラしてないと謎のマシンガントークを食らいます。犠牲者いましたよ。その人も益々病んでいってましたが、その人が崩壊する前に退院したので結末は知りません。
病室にいる間も仕切りのカーテン閉じてないと危険でした。閉じてても、カーテンの向こう側に立ってんですよ……無言で……。足が見えるんですよ!こわいよ!
と、まあ。
比較的優しめの精神入院病棟であるはずのソコでさえこれだけ「やばかった」です。
拘束されたりとか、その手のヤバいお話みたいなことは起こりませんでしたが、普通の入院病棟では起こらないことが毎日起こるスリルは感じました。
え?病気?むしろ悪化して今も治療中です。
あんなとこ居て治ってたまるか!!