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天使からの贈り物です。

 お母さん天使さんとお兄さん天使さんのお話です。

 今日も朝からしんしんと雪が降ってています。

 今日は二人の天使さんが地上に行く事りました。

 今度はお母さん天使さんとお兄さん天使さんです。


 ある国に王様がいました。

 その王さまはいつも怒っていました。

 何を怒っているかというと国民がルール違反ばかりするのです。 

 今朝も、プンプン怒っています。 


 その国のある街に不良少年少女グループが善良な人達に嫌がらせばかりしていました。

 盗みをしたり詐欺をしたりずるがしこいことばかりしていました。

 いろんな悪いことしては得意げに自慢をしあっていました。

 そういう悪い事を自慢する事でお互いの淋しさを紛らわしていたのです

 その子供達はあんまり幸せな家庭には育っていないのです

 お母さんやお父さんや家族がだあれもいない子供達が、自分達やっていることが悪い事だと判らないのです。むしろ悪い事をする事で注目されるのを認めれている愛されているとカンチガイしているお馬鹿さん達の集まりなのです。

 でも王様にはそんな事は解らないのです。   

 なぜって王様にはしっかりした家庭があり愛されて良く育てられているのですから。 

 教育されていないという事がよく理解出来ないのです。


 その子達は今日も仲間でつるんで人々を苦しめては自慢しあっていました。

 相変わらず不良達は悪さをしては下品に笑いあっています。


 独り暮らしのお婆さんにからみついてはいじめているのです。

 お婆さんが大切にしているものを空き巣に入っては盗み出しては自分を飾り立てているのです。

 その報告を聞いて王さまはプンプン怒っています。

 なんとかしなければ王さまは頭を抱えてしまいます。

 そこへお母さん天使さんがそっと近づきます。


 (その子達は躾られていないのですよ。家庭に恵まれていないのですから、いい事悪い事が解らないので。)

 その声に王さまは思わず周囲を見回しました。

 気のせいか、でも王さまは賢い方なのです。考えました。

 お母さん天使さんは王さまに夢の中で、いろんな国民のいろんな世界を王様にお母さん天使さんは見せて回りました。


 ある時は不良少年の淋しい毎日を、ある時はままははに愛されていないとひねくれてしまった少女の荒れた時々を。

 そういう事かと王さまはやっと理解できました。


 この不良たちをどうしたらよい子供達できるのか? 

 (淋しいのですよ)お母さん天使さんはささやきました。 

 家族いないからかなあ

 どうしたものか。よい方法はないものか?

 王さまは毎日毎日考え続けました。家来にも意見聞きました。

 なかなか良いアイデアはうかびません。

上手く躾ける人が必要なんだろな。学校?

 でも行かないんだから、それは無理だな。 

 そして、淋しい少年と少女のために集いの家という、そういう子供たちが学んだり遊んだり迷ったりした時々に道しるべとなる居場所を作ることにしました。

 あれから何年経ったでしょうか。

 淋しい少年少女は集いの家で心を癒し学び健全に遊び巣立ち、豊かなおとなとなって行ったそうです。

 それを見守っていたお母さん天使さんも、優しい王様の寝顔に別れを告げて天国に戻っていきました。

 王宮の庭には淡いピンクの桜の花が一輪優しげに咲いていました。

 集いの家から多くの王様の国に役立つ優秀な人達が巣立って行ったそうです。




次はお兄さん天使さんです。 

 お兄さん天使さんはひとひらの雪から降りると南の方向に駆け出しました。

 お兄さんはある大きなお屋敷の前に着きました。

 その家には、一人の男の子がいました。

 勉強が死ぬほど嫌いな受験生です。

 あたまの回転はとても良いのです。

 お兄さん天使さんはその子の頭の良さを一目見て見抜きました。勉強のやり方がきっと解らないだろなと思いました。

 その子が悲しい思いで登校する準備をしています。

 そう後期中間テストの成績発表の日なのです。

 その男の子は自分のテストの成績が良くないのは自分で解っていました。


 死んでしまいたい。存在を消してしまいたいとさえ思っていました。

 なんでそんなに頭のよい男の子が落ちこぼれることになってしまったのかには理由があるのです。 

 あれは小学四年生の時、お父さんが病気になりました。

 そしてお母さんがお父さんのかわりに会社の仕事をする事になったのです。

 何時もそばにいたおかあさんがとても忙しく、会えない毎日が続いたのです。

 いつもそばにいたお母さんが突然いなくなる、その淋しさは言葉には言い表わせません。 

 まるで暗闇の中に独りぼっちで置き去りにされたような不安です。

 いつも自分を守っていてくれていた人が突然いなくなったのです。

 淋しくて淋しくしかたがありませんでした。

 学校にも行かなくても叱るおかあさはいません。

 だんだん登校しなくなってしまったのです。

 だから勉強が解らなくなってしまいました。


 無理はありません。

 解らくなったところからやる事なんなんだけど、それを教えなくちゃ。

 どうしたらそれを教える事ができるだろ。お兄さん天使さんは考えました。

 お兄さん天使さんは生きていた時塾の優秀な教師をしていました。

 受験生にたくさん教えていたのです。

 お兄さん天使さんは思います。

 四年生から解らないのだからそこからやり直すことが必要なんだよな。

 勉強は積み上げだから。

 それを教えなくちゃ!

 まずその男の子がそれに気付かないと。

 それをどう教えるかだ!

 少し様子を見てみるか。

 お兄さん天使さんはその男の子の日常の様子を見守りました。

 その男の子にはおばあさんいました。とてもなついています。

 長い休みには必ず遊びに行くのです。今年も行きます。

 そんな休みの一日、宿題をしていました。それをおばあさんは覗き込みました。宿題はほとんど何も書かれいません。おばあさんはそれを見てこう言いました。

 (わからないの?)男の子は(うん)と悲しそうに頷きました。

 (いつから?)(四年生から)(じゃあそからやればいいのよ)おばあさんは用事に戻りました。

 実はお兄さん天使さんがおばあさんの姿を借りて男の子に教えたのでした。

 男の子は頭のよい子です。考えました。

 そうなんだあそから解らないんだからあそこからやればいいんだ。男の子は気付きました。

 休みの間、小学四年生からの復習を始めました。

 面白いように勉強が解るのです。 どんどん勉強がすすみます。とうとう中学までやり終えました。 

 男の子は勉強が大好きになりました。

 授業が楽しいのです。信じれないくらいです。次のテストはなんと満点をとりました。

 そしてなんと学年一番になったのです。

 そしてやがてその男の子はお医者さんなり、病に苦しむ多くの人たちを救いました。

 お兄さん天使さんは神様からの伝言で天国に帰って行きました。

  

 お屋敷の玄関の鉢植えに一輪の黄色のすいとぴーの小さな花がそっと咲いていました。




 現実離れしてますけど、こんなことあったらいいかもしんなーい。


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