『とろり半熟たまご』は正義なのか?
とある食いしん坊の戯言です。
お暇つぶしにどうぞ。
結論から言いましょう。
おそらく正義。
みんな大好き、半熟たまご♥
柔らかな白身を割ると、とろーりと黄身がしたたる画像・映像を見て、
『あー美味しそう!食べたい~!』
と思わない人類がいましょうや? いや、いない。
私だってそうです。
……でもね。
ごくごく個人的な見解ですけど。
大きな声では言い辛いんですけど。
思うだけ、なんですよね~。
なんのこっちゃ、な話ですが。
こんな、どーでもいいことを考えたきっかけは。
とある春の日、所用で出かけた私がJRの駅で電車を待っていて、某ハンバーガーチェーンの広告を見た時のこと。
用事が昼近くまでかかりましたので、私は空腹でした。
どっかでお昼、食べちゃおうかな~と、ぼんやり思いながら電車を待っていて……その広告を見つけました。
『とろりとしたたる半熟たまごの照り焼きバーガー』
という意味合いの商品名がでかでかと書かれた、白い卵白部分がそれとなく破れ、黄身がとろーりとしたたっているハンバーガーの写真。
ハンバーガーチェーンL社の広告でした。
ふかふかのバンズ、シャキシャキした新鮮そうなレタス、照り焼きソースをまとったパティをまとめる、ほんのりオレンジ色がかった鮮やかな黄色。
うおお……美味しそう~。
ハンバーガーチェーンLでお昼、食べよっかな?
某ハンバーガーチェーンM社が『春はてりたま』というキャンペーン?を始めて幾年月。
それがすっかり定着した昨今、同業他社やK珈琲店も、春に『たまご付き照り焼きハンバーガー』を訴求しているようですね。
そして後発の企業は差別化を図るためか、たまごを『とろり半熟』にしました、と訴求しがちではないかと思います。
……うん、そうだよね。
カチカチの目玉焼きをバンズにはさんでいるより、とろりとしたたる黄身をまとった照り焼きハンバーガーの方が、単純に絵になるし美味しそう。
……でもね。
白身を割ると黄身がとろりとしたたり落ちる、そんな加熱具合のたまご。
実は私、あんまり好きじゃないんです。
好んで食べるのなら、もっと加熱が進んだ、白身を割るとレモンイエローの外皮?に包まれた『カチカチじゃないけどゆるく固まっている』オレンジ色の黄身が顔を出す程度に加熱したたまごが、好きです。
とろりと垂れる黄身、見た目は美味しそうですが食べたくはない……食べたくないは言い過ぎでも、好んで食べるほどじゃない、が、私の本音。
(その嗜好が少数派なのは自覚しています)
そもそも生たまごが好きじゃない。
生に近い状態のも好きじゃない。
(くどいですが、単なる個人の嗜好)
すき焼きに、といた生たまごを絡めて食べるのも実はあまり好きじゃありません。
勧められてもたまごを断って、単独ですき焼きを食べることが大半です。
ステーキの焼き方風に言うなら、ミディアム寄りのウェルダン……くらいに加熱したたまごが、私にとっては食べて一番美味しいと感じる加熱具合です。
なのに、断面等をビジュアルで見て『美味しそう!』と思うのは、とろとろのレア状態のたまごなのです。
……あー、でも。
『美味しそう!』とは思うのですが。
思うのですが。
実際に食べるのかといわれると……うーん。
口の中にまとわりつく、ドロリとした生っぽい黄身の感触を思い出すと、食欲が陰ります。
おなかがグウグウ鳴りそうな、電車を待っていたそのとある春の日であっても私は、照り焼きバーガーにレア状態のたまごがはさまっているのかと思うと、わざわざL社の期間限定バーガーを食べなくてもいいな、と思ってしまいました。
固めの目玉焼きがはさまったM社のてりやきバーガーを食べようと思いつつ、私はその日、電車に乗りました(笑)。
ただそれだけのことですけど。
こういうことって、ないですか?
つまり、目では『美味しそう!』と思う料理とか加熱具合と、実際に美味しいと感じる料理とか加熱具合に、差があるってこと。
美味しそうに見えるから。
皆、美味しいと言ってるから。
なんとなく自分も、それが美味しいと感じてしまっているけど。
本当に食べたいのは、実は目からの情報とは違う物だったりする……と。
いえまあ、本当にどうでもいいことなんです。
でも、ちょっとそんなことを思ってしまいました。
それとも、そんな間抜けは私だけなんでしょうかねえ?