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革命少女  作者: 金澤風龍
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5 教師が欲しい!

誕生日パーティーから数日経過しました。

現在私がどこにいるかと言えば、何と図書室です!

誕生日プレゼントに父が何がいいか問われたので、本を読みたい!と舌足らずな口調でお願いしました。

すると、割とあっさり許可されました。

やったぜ!

孫子の兵法にも、『敵を知り、己を知れば百戦危うからず』とあるからねー。

やっぱりこの世界の事を知る為には本が一番だと思う。

魔法についても知りたいしね。

ふむ、とりあえず適当に選んで読んでみよ。

…………。

異世界あるある来たー。

文字がわからん!!=読めん!!

いや、予想はしてたよ?

ただ、アルファベットとかだったら嬉しいなーって。

そしたら、勉強捗るし。

はぁ、一から勉強しなきゃいけないのか。

面倒臭いけど、背に腹は変えられないか。

面倒臭いけど!

教師が欲しいと父に言うか。

父は誕生日プレゼントもっとお願いしても良いって言っていたし。

よし!そうと決まれば善は急げ!

早速父の職務室に行こう!

近くに控えていたメイドさんにお願いして執務室まで案内してもらう。

ううむ。この体やはりまだ歩きにくいな。

魔力を使ったらもっと歩きやすくなるのかも知れないけど、使い方分からないしね。

そうだ!どうせなら魔力の使い方も教えてくれる教師にしてもらおう!

それくらいなら強請ってもいいよね。

そうして十分くらい頑張って歩いて漸く父の執務室の前に到着した。

コンコン。


「旦那様、失礼致します。ナルーシャお嬢様が参りました。」


「入れ」


その言葉を聞くとメイドさんがドアを開け、同時に私は走って父のところへ行く。


「とうしゃま〜!しぇんしぇいがほしいでしゅ〜!」


「おお、ナル。欲しい物が見つかったか。しぇんしぇいとは一体なんだ。」


そう言いながら、父は執務室の席を立ち、私を抱きしめてくれる。


「旦那様。しぇんしぇいとは、先生のことでございます。」


「先生が欲しいのか。何を教えて貰う先生がほしんだ?」


「もじと、れきしと、まほうででしゅ!」


自分で言ってて思う。

普通の一歳児は誕生日プレゼントに教師を強請ったりしない。

こんなことを言う一歳児がいてたまるもんか!

もし自分がこんなことを言われたら、気味が悪いと思う自信がある。

しかし、父は思ったよりも娘に対しての判断力が甘いようだ。


「そうかそうか、先生か。いいだろう。明日までに用意させるとも。」


「わーい!とうしゃま、ありあとう!」


父チョロすぎ。顔デレデレじゃないか。

何も不思議に思わないのか?

というか、明日ってそれはいくらなんでも早すぎだろう。

無理じゃないのか?


「おい、今すぐ家庭教師を雇え。女で頼むぞ。」 


この父親は一体何を心配しているんだ。

一歳児だぞ?

庇護欲はそそるだろうが、変な気はそそらないだろう。


「ナル、他にも欲しい物は何かないか?」


「ないでしゅ!」


「そうか、欲しい物が見つかったら父様に言うんだぞ?」


「あーい!」


甘々だな。

私も家族に対しては流石に無愛想な態度は取らないが、ここまでデレデレになるとは思わなかった。

うーん、まあ要望が通らないよりかはマシか。


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