㉙
んー、プロローグを書き換えたけどもまだヘイト足りないような気がするし、それに沿って変えたらよりつまらないような気がする。
外からの鐘の音が聞こえてきて目を覚ます。
「……もう朝か」
久しぶりに布団で寝たことにより、まだ疲労や体の痛みが残るも概ね疲れをとることもできた。
もう武術大会まで9日しかないが連続でダンジョンに潜るのは流石に堪えるし、どこに潜るか等も調べていない。その為、今日は一日準備や下調べなどに時間を費やすことにする。
昨日は戻ってそうそう睡魔に負けてすぐに眠ってしまったため、タオルで体を拭くなどしてから服を着替える。
ある程度身支度が済んだところで昨日後回しにしていたことを順に片付けていくべくまずは昨日吸収したヒッポグリフに擬態してから冒険者カードを見てステータスを確認する。
・イーライ(繧ケ繧カ繧ッ) Lv.224 ランクE
スキル
飛行Lv1、怪力、雷魔法:Lv5、成長補正、収納、吸収、擬態
・飛行(ヒッポグリフ時に限る)
→MPを消費して飛行する。レベルに応じて飛行スピードやMP効率が変わる。
(飛行スキルなんてのがあるのか……モンスターが空飛んでいるのってスキルのおかげなのか?)
そんなことを考えつつ早速スキルを試してみる。すると体がふわりと浮かぶと同時に不思議な感覚を覚える。
「うぉ、本当に浮いてる!」
本当に飛行できたことによりテンションが上がり、色々試行錯誤してみるといろんなことが分かる。
何も意識せずスキルを使うと体が地面から10センチ浮かび上がる。その状態から前後左右に移動しようと意識するとそちらに進み、高さも変えることが出来る。
しかし、スキルレベルが低いためか移動スピードはゆっくりとしており、実戦ではまだ使うことが出来そうにない。それと同時に1分と経たずにMPがなくなり、脱力感に襲われ飛べなくなる。
(んー、あまり実用的ではないな……)
そう考えて次の確認を行うべく、スキルで収納した盾を確認してみる。
○荒蕪の盾:ダンジョン産の盾(荒蕪のダンジョン)
荒蕪のダンジョンクリア報酬の盾。
重量:1/5 魔法効果微増
(お、魔法効果も上がるし意外と使えそうだな)
これまでは直剣だけで盾を装備してこなかったがこれを機に盾を装備してみる。
盾自体は銀色で装備しても黒い鎧とあっているように見え、次にダンジョンに潜るのが楽しみになる。
そのテンションのままに地図を広げて明日に潜るダンジョンの算段を立てる。
(ん~、今のレベルが224だから推奨レベル250以上のダンジョンかな)
そう考えて地図で推奨レベル250前後のダンジョンを探すと王都周辺には推奨レベル240が徒歩で行ける圏内に1か所、推奨レベル300が馬車で半日に1か所、推奨レベル270が馬車で1日半に1か所あるようだ。
(武術大会まであと9日といってもその2日前に受付処理などをしないといけないから7日。前日には戻って体を休める時間を作るとしたら残りは6日といったところか。6日であと70近くレベルを上げるなら少しレベルが高いように思えるが移動の時間も考えると推奨レベル300のダンジョンが一番いいかもしれないな…)
それにこの推奨レベル300のダンジョンは『河床のダンジョン」という名前で主に水棲モンスターが主に出るらしく、雷属性の魔法が使える俺には向いていそうだ。
最後に昨日シーナから受け取った紙を広げて確認してみる。
表面には武道大会の案内チラシのような内容で募集要項なども書いてあり、裏面は今回の武道大会のシード候補が数名書かれている。
その有力候補の名前を見ているとその中にはクリスの名前もあったが他にも知っている名前があり、ビックリする。
「そういえば建国祭に参加するためにと言っていたがあいつも武道大会に参加するのか」
そう、荒蕪のダンジョンで出会ったダンの名前も載っていたのである。
(ダンもダンジョンから戻ってきているかもしれないし準備が終わった後にでも寄ってみるか)
そう考え早速残りの準備を済ます為にまずは乗合馬車の時間を確認しに北門へ向かい、案内のおっさんに聞いてみると昼間の鐘が7回~4回の間に鐘の度に1本出ているようだ。
(鐘4つまで出ているってことでゆっくり支度しても間に合いそうだな)
時間の確認も終えたその足でやる気のない女性店主の店に向かい、ポーションの補充をしてから出店で串焼きを食べて小腹を満たしてから店主に宿屋の場所を聞いてからダンたちが泊まっているという宿屋に向かう。
店主に聞いた場所は大通りに面している場所にあるきれいな宿屋だった。
「お~結構いいところに泊まっているな」
外観から高そうに見える為、少し緊張しながら門をくぐって受付で待機しているお姉さんに声を掛ける。
「すまない、ここにダンという獣人の男性泊まっていないか?」
「…失礼ですがお名前をお伺いしてもよろしいですか?」
「イーライといいます」
「イーライ様ですね。ダン様から来られたら呼ぶように仰せつかっています。そちらにお掛けになってお待ちください」
少し訝しんでいたが名前を名乗ったことで奥に消えていき、少ししてからダンがやってくる。




