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スライムの復讐  作者: シエラ
一章
2/39

秘密基地とか隠れ家好きなのでついついそう言う設定にしてしまいました…


4/4改稿


何かの映像を見ているようだ。


複数の少年に囲まれて襲われている女の子を地面に組み伏せられた状態で見ている。

ただ、その映像を見ていると様々な感情が流れ込む。悔しさや悲しみ。そして殺したいほどの恨み、憎しみ。

何故だろう。何をしゃべっているかわからないが奴らが嫌いだ。殺してやりたい。


場面が変わる。

今度はいきなり大人の男に殴られている。近くに大人の女がいて、こちらを見ている。

この二人も嫌いだ。気に食わないことがあれば殴り、見て見ぬふりをする。こいつらも殺してやりたい。

でもなぜ自分がそのことを知っているのだろう?


また場面が変わる。

憎たらしく笑っている男から剣で斬りつけられている。

こいつだけは許さない。絶対に殺してやる。


どの場面でも負の感情が湧いてくる。

それと共に、夢から覚めるように徐々に意識が覚醒してくる。


(……ここはどこだ?俺はだれだ?)


目を覚ました俺は周りを見渡すが薄暗くて周りの景色が遠くまで見えない。かろうじて水晶のようなものが薄暗い光を発していてぼんやりと辺りを照らしている。建物の中にいるようだが窓もないため外の景色を確認することもできない。思い出そうとしてもなぜこの場所にいるのか、そもそも自分が誰なのかわからない。自分の体に目を向けるも手や足があるはずの場所を見ても見当たらない。何なら視点も低く、寝転んでいるかのような視点だ。


そこで違和感に気づく。前に進もうと思えば動ける。しかし、足を動かして動いている感覚はない。でも動けている。いったいどうなっているのか。気になって自らを見るすべを探すため、部屋を見て回っていると目の前にいきなり黒いスライムが現れた。ビックリして大声が出そうになったがそもそも声が出ない。距離をあけようと反対側に動くとスライムも同じように遠のく。

様子を見てみるがスライムもこちらの様子を見ているのか動かない。恐る恐る近づいてみるとスライムも同じように動く。そこで嫌な予感がした。嘘だと信じるために試しに右に動いてみる。すると相手のスライムも右に動く。そこで自分がこのスライムなのだと理解するがますます分からなくなる。

確か俺は人間であったはずだ。少しでもヒントを探そうと目を覚ました場所に目を向けると服と革袋が転がっている。


革袋の中に手がかりがあるかもしれないと思い袋に近づき、中身をひっくり返してみる。あまり物は入っていないようで小さな瓶とカード、銀貨と銅貨が数枚出てきた。

少しでも何か手がかりをとカードへ近づき触れてみる。するとそこには、


・イーライ(繧ケ繧カ繧ッ) Lv.131 ランクE

スキル

物理無効、雷属性;Lv4、成長補正、収納、吸収、擬態


と表示されていた。

そしてイーライという名前を見て徐々に思い出してきた。確かクリスを殺すために襲ったが返り討ちにあって……でもなぜ俺がスライムになったのかわからない。

でも一つ言えることがあるとするならば……


(あいつを殺すことが出来る!!!)


それがとてもうれしい。意識を失う前に思った願いが叶うのだから。


(でも今の俺じゃ敵わなかった……レベルを上げて強くなる必要があるが……)


その前にこの見た目を何とかする手立てを考えなくてはならない。スライムのままだと何か行動を起こす前に他の冒険者にやられてしまうかもしれない。


(早急にこの見た目を何とかする必要があるがどうしようか……そういえばスキルに擬態とかあったな。名前からして姿を変えるようにスキルなのか?)


他にもカードの内容で気になる点はあるがまずは直近の問題を解決するべく、一縷の望みを賭けてお目当てのスキルを確認する。


・擬態

→スキル『吸収』によりストックした生物に変化することが出来る。吸収した際、スキルも模倣する。

 吸収した生物のスキルを使用する際はその生物に変化している時に限る。


(ストック?とりあえず吸収の方も確認してみるか)


・吸収

→死んで間もない生物を吸収し、ストックすることが出来る。ストック上限5

【Stock:ネズミ、スライム、ネズミ、ネズミ、人間イーライ


(吸収のストックに人間があるが俺は死んだあと、このスライムに吸収されたのか?まぁいい、とりあえず人間になれるか確かめてみるか……)


スキルの使い方は体が覚えているようで、自然と擬態スキルを使うことが出来た。少しずつ視点も高くなり、さっきまではなかった足や手が生え、人間の形になる。

鏡に近づき、再度見た目を確認するとイーライだった時の見た目そのままに戻ることが出来た。


「とりあえずこれで他の人間に襲われることはなさそうだな……って声も出せるようになったか」


見た目もイーライに戻ったことにより、声も出せるようになった。これでだれもスライムだとは思わないだろう。人の形に戻れた俺は服を着直す。


「それにしても…ここはどこだ?」


イーライとしての記憶を取り戻したが窓もなく、外の景色を確認する事はできない為、ここがどこか分からない。部屋も背後の扉と全面の階段、それと部屋の中央で光を発している水晶やベッドなどがある。

とりあえず一番目につく水晶に近づいてみる。何やら崩れた文字のようなものがグルグルと回っている。


「なんだこれ?呪文か何かか……?」


そう思い、手を触れると崩れていた文字が形を変えて規則性に沿った文字列に代わる。そこには


「おかえりなさい?どういうことだ?」


爺さんから小さい頃に一通り文字が読み書きできるように習っていた為、読むことが出来るがそこには「おかえりなさい」と表示され、部屋全体が明るくなる。

しかし自分はこのような部屋に来たこともないし知らない。何故そう表示されたのか分からないが明かりがついたのは好都合だ。水晶に表示された言葉を考えるのは後回しにして部屋の散策を再開する。


部屋の中にはベッドや机や棚など誰かが住んでいたような形跡があるが今は埃が積もっており、長らく誰も出入りしていなかったのではないかと思う。棚の隣には鎧とローブ、直剣が鎧立てにかけてあることから冒険者か誰かが使っていたのかもしれない。こちらも埃が積もっていて放置されていたことが伺える。一旦装備を詳しく確認しようとしたがきゅるる〜っとお腹が鳴る。


「そういえば何も食べていなかったな……てかこの体もちゃんと腹がすくんだな」


腹が空くことに対してこんな身体になってもなんがんらしいところがあって嬉しく思うと同時に昨日から何も食べていないことを思い出す。とりあえず、腹を満たすべく出口を探す。部屋には窓はないが階段と扉がある。まずは扉のあるほうへ近づいてみる。

特にカギが掛かっているわけではないのか最初に少し抵抗はあったものの開けることが出来た。扉の先は水路になっており、水が流れている。上流の方は暗く、どこまで続いているか分からないが下流の方は出口が近いのか明かりが見えるが鉄格子が嵌っていて出られそうにない。


一旦部屋に戻って今度は階段の方へと近づく。階段の先には梯子がついており、その先に上開きの扉がついている。こちらの扉も最初に少し抵抗があるが力を加えると開けることが出来た。

扉の先は小屋のようになっているが崩れかけており、雨風をふさぎきれないのではと思う。


そのまま外に出ると同じような見た目の小屋が周囲に多数並んでいる。どうやら今いる場所は俗に言う貧民街と呼ばれる場所の様だ。日も暮れかけており、薄暗くなっていることでどこか不気味な雰囲気もある。


そんなことを考えているとまたお腹がなる。近くに露店などは見当たらない。城壁と反対側へと歩こうとするも今の自分の姿を思いだす。

斬られたことでボロボロになった革鎧姿で特徴的な白髪も晒している。白髪赤眼はこの国では不吉とされている為、もしかしたら突っかかってくる奴がいるかもしれない。とりあえず変な騒ぎにならないように見た目を隠した方がいいかもしれない。


「たしか部屋にローブがあったような…」


一旦部屋に戻り、鎧と共にかけてあったローブと念のため剣も取って再度外へ向かう。さっきまでは少し肌寒く感じたがローブを着たおかげか心地よい温度に感じる。

そのまま貧民街を少し歩くと串焼きなどを売っている屋台があったが黒い何の肉かわからないものばかりで食べる気にならず、結局商業区まで歩くことになった。


夕方ということもあり、仕事終わりの職人や冒険者が既に呑んで騒ぎだしている。そんな景色を眺めながら、どのお店に入ろうかと歩いていると路地で争っている声が聞こえてくる。


「いや!離してください!」



ちなみにこの地下室は浄化装置兼誰かのサボり部屋です。

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