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王都紹介回です!
そしてブクマと評価してくださった方、ありがとうございます!
4/4改稿
「んん……いっつっ」
目を覚ますと体が痛い。鎧を着たまま変な体勢で寝てしまっていたからか体中が痛い。
とりあえず時間を確認するべく一旦外に出るとどうやら半日以上寝ていたようで太陽が真上に来ていた。
(寝すぎてしまったな……今から準備してダンジョン行くのは……流石に体がもたないか)
場所にもよるだろうがこの時間からダンジョンに行くと日帰りは難しい。流石にこのままダンジョンに泊まりがけで潜るのはきつい。
(まだまともに王都を観光したこともなかったし今日は一日休みにするか)
そうと決まれば早速準備をするべく一旦部屋に戻り、まず鎧を脱いで体を拭いてから楽な服装に着替えて帯剣し、ローブを着る。
(そういえば服もこれしか持ってないな……下着含め、消耗品もついでに調達するか)
顔を隠すためにフードを被り、外へと向かう。
(日用品でいるものは服くらいか。あとはポーションの補充と薪と……そういえばちゃんとしたモンスターの図鑑とか解体指南書みたいなのも買っておいたほうがいいかもしれないな)
この先ダンジョンに潜る際、解体方法や食べられるモンスターかわからないことがあるかもしれない。そういった時の為に図鑑のようなものがあるといいかもしれない。
まだ王都に来て数日だが北門から続く北通りは広く、観光に来た人など向けの店舗などが多く並び、東門から続く東通りには日用品がたくさん並んでいる印象がある。貧民街からも近いこともあり、まずは日用品などから購入するべく東門の方に向かう。
東門から中央広場に向けて歩いていくと主に王都に棲む人たちが食料品や日用品を買いに来るための場所といった感じでラフな格好をした人が多く、お店に並んでいるものも肉や野菜といった食料品を売っているお店から普段使いといった雑貨屋や日用品といったお店が多く並んでいる。
まだ起きてから何も食べていないこともあり、食料品のお店を見ているとお腹が空いてきた。丁度近くで食料品のおばちゃんに声を掛けられた為、果物や肉などを購入して果物以外を収納しておく。
果物を食べながら散策をしていると衣料品を販売していそうな店舗を見かける。一旦果物も仕舞い、お店に入る。
中は手狭で亜麻製などの服が置かれている。勇者のアイデアにより昔に比べ、糸と布の生産効率が上がったらしい。それに伴い、服の値段もすごく安くはないが庶民でも手を出しやすくなり、貴族以外も着飾るようになった。俺はそこまでこだわりがあるわけではないため、楽でサイズの合いそうな服を1着と下着数枚を選び、購入する。
その後も東通りをいろいろ見ながら散策をして薪などを購入するも他にこれといったモノに出会うこともなく、中央広場に辿り着く。
中央広場は大きな噴水や勇者の像などが建っており、商業ギルドや冒険者ギルドもこの広場に面した場所に建っている。その他にも学校や図書館や本屋といった学問関連もこの周辺に集まっている。お目当ての本を探しに本屋で探すことにする。
これまた勇者が造紙技術と印刷技術で新たな提案したことにより昔に比べ本の普及率を上げり、同時に国が支援する学校を作ることで識字率も上げることに努めた。その他にも教育面の支援を行うことで識字率も本の流通量も増えたとされている。
本屋で見つけた図鑑にモンスターの解体素材や可食の有無なども書かれていた為、購入しておく。
本屋から出てると丁度時刻を知らせる鐘の音が7つなる。
流石に王都は広いため、順に回っているとかなりの時間がかかってしまっていたようで陽も傾きかけている。
あと購入する予定のものはポーションくらいの為、今日は観光をいったん止めていつもの魔道具屋?に向かう。
到着するといつも通り店主がカウンターに肘をついてめんどくさそうにしている。
「いらっしゃ~い」
「また体力と魔力のポーション大を10本ずつと昨日見た下級のアイテムボックスを頼む」
「はいは~い、銀貨95枚分だよ~」
昨日来たときは手持ちが少なかったが今はオーガなどを売った分がある。小金貨3枚と銀貨20枚を渡す。
「はい確かに~。じゃあ準備するから少し待っててね~」
「そういえばこの店って色々置いてるが魔道具屋でいいのか?雑貨屋?」
「ん~趣味でやってるだけだから趣味屋~?まぁ何でも屋かな?はいアイテムボックスとポーションね~」
「ありがとう」
お礼を言ってお店を後にしていつも通り隣の羊亭に行き、シーナと話しつつ晩飯を食べて部屋へと戻る。
身体を拭いてベッドに横になりながら明日行くダンジョンについて考える。
(今のレベルが173か……また同じダンジョン行くのもなんだから別のダンジョンはあれだしレベルを上げるためにももう少し上のダンジョンに潜ってみるかな)
王都の周辺地図を取り出して推奨レベル200前後のダンジョンを確認すると丁度北門から徒歩で行ける範囲にあるようだ。
明日はそのダンジョンに潜るべく、今日は早い目に休むことにする。