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スライムの復讐  作者: シエラ
一章
17/39

4/4改稿


無事、ダンジョンコアが作動して転移でき、ダンジョン前まで戻ってきた。

現在時刻を確認するべく辺りを見回してみると陽が傾きかけているがまだ明るい。


「もしかしたらまだ王都に向かう馬車があるかもしれない」


そう考え、確認するべく隣町へ足早に戻る。そのおかげかなんとか沈み切る前に辿り着くことが出来た。

早速まだ駅馬車があるか確認するべく入口の方へ近づくと丁度1台の馬車が止まっていた。


「すまない、この馬車は王都に向かう分か?」

「へいらっしゃい。これは本日最後の王都に行く便ですよ。もうじき出発する予定ですが乗りますか?」

「ああ、頼む」


運賃を支払い荷台へ乗り込み腰を下ろす。

ダンジョンボスを倒してから今までゆっくりと休んでいなかったこともあるがダンジョンよりも安全な地上ということもあり、一気に気が抜けてしまいそのまま意識が遠のいていく――




「――くさん、-ゃくさん。お客さん!」


完全に意識を失ってしまっており、御者のおじさんに肩を揺さぶられるまで目を覚ますことが出来なかった。


「王都に着きましたよ。馬車を片付けたいので早く降りてください」

「あぁ……すまない」


まだボーっとする頭で馬車を下りてそのまま王都の北門で行われている検問を受けるべく列に並ぶ。

既に日も暮れた時間ということであまり混んでいるということもなく、そこまで待つことなく順番が回ってくる。冒険者ギルドに入っている人はダンジョンに行くためなどで頻繁に出入りすることもあり、カードを提示することで通行税を免除される。


「じゃあ次の人~見た感じ冒険者みたいだけどカード持ってたら出してね~」

「はい、今出します」


少し時間も経ったことで目も覚めてきた。いつも通りスキルからカードを出すべく、腰に下げた袋から出す風を装いながら取り出そうとするも腰に下げていた袋が見当たらない。

腰に袋がないことで一気に目が覚めたがまごついていて手続きをするのも面倒なことになりかねない。

すこし無理があるかもしれないが鎧の懐から出した風を装いながらカードをスキルから取り出し見せる。


すこし訝しそうな顔をしていたが特に深く突っ込まれることはなく、簡単な身体検査を受けたのちに無事王都に入ることが出来た。


そのまま門から少し離れて建物の影に入ったところで急いでいつも袋を下げていた腰の位置を確認するが何度確認してもそこには袋はない。

ダンジョンを出たタイミングまでは袋があったことを確認している。可能性があるとすると馬車で気を失っているで盗られた可能性が高いが……


(俺と御者以外にもたしか3人ほど人が乗っていたな)


御者含め4人のうち誰かが盗ったと考えるのが妥当か。


(まぁアイテムボックスでもないしポーションが数本入ってただけだし別に問題はないんだけどな)


『収納』スキルを使うことが出来るようになってからは基本的にそちらに入れるようにしていた為、これといったダメージはない。


(でもスキルのカモフラージュにはもってこいだったんだよな。……仕方ない。買いにいくか)


商業ギルドに素材を売りに行く前に何度かポーションを買いに行った雑貨屋があいているか確認に行く。

店の前に着いた時には店内の掃除を行っているようだがもしかしたらまだあいているかもしれない。

あの店主ってカウンターから動くことがあるんだとそんな失礼なことを思いつつ、店のドアをくぐり店主に声を掛ける。


「すまない、まだあいてるか?」

「あ~……まぁいいよ。何が欲しいんだい?」

「何か適当な革袋か下級のアイテムボックス置いているか?」

「適当な革袋なら……こんなので銀貨3枚か下級のアイテムボックスなら小金貨1枚ってところかな~どうする?」


やはり下級とはいえアイテムボックスなだけあり、そこそこするようだ。正直アイテムボックスを買っておいたほうが今後いいかもしれない。しかし『収納』で残金を確認してみると小金貨はダンジョン出発前に使い果たして銀貨自体も残り17枚……


「……じゃあ革袋の方を頼む」

「は~い、銀貨3枚だよ~」


店主が棚から取り出すべく視線を外したタイミングでスキルから銀貨3枚取り出して机の上に置く。

その後すぐに革袋を渡してくれたので店主に礼を告げてから腰に括り付けて店を後にする。

そのまま素材を売りに行くべく商業ギルドへ向けて歩く。



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