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スライムの復讐  作者: シエラ
一章
12/39

ブクマ追加してくれた方。ありがとうございます!


4/4改稿


まだ時間的にも余裕がありそうなため、予定通り消耗品の補充をするべく昨日も訪れたお店に入ると変わらず店主がやる気のなさそうな声で出迎えてくれる。


「いらっしゃ~い」

「ポーションを欲しいんだが体力と魔力の回復ポーションの大を10本ずつくれないか?」

「はいは~い、体力の方は1本銀貨3枚で魔力の方は1本銀貨4枚だよ~」


袋から小金貨2枚と銀貨20枚を取り出し渡す。


「はい確かに~じゃあ準備するから少し待っててね~」


ポーションの準備が終わるまでの間、店内を見回してみる。

魔法道具屋だと思うのだが店内には剣や防具なども置いてあり、そうかと思えばよくわからない素材や魔法道具なども置いてある。雑多な店内でふと一つの指輪に目が留まる。

よく見かけるようなシルバーリングだがつい気になり店主の女性に声をかける。


「すまない。この指輪は何か効果などあったりするのか?」

「あ~その指輪ね~。調べてみてもよくわからないんだよねぇ~。でも特に効果などは付いてないみたいよ~」


効果などがあるから気になったのかと思ったがそういうわけでもなさそうだ。しかしどうしても気になる。


「ちなみにいくらだ?」

「純度も別に高くないし銀貨1枚だよ~」

「じゃあこの指輪も頼む」

「まいど~」


銀貨1枚ならまだいいかと思いついでに購入しておく。

ポーションの準備もできたようで指輪とポーションを一緒に受け取り店を後にする。

少し急ぎつつ北門に向かうと駅馬車が待機しており、運賃を支払い乗り込む。

まだ出発までは時間があるのか荷台に座り、先ほどの指輪を取り出して見てみる。素人目には純度の高さや価値などはわからないがこの体になってから幾度となく感じてきた懐かしさが胸を襲う。

試しにスキルで収納して確認してみるが


○― :鋳造の指輪(繧「繧ッ繧サ譛ィ譚)

 逡ー逡後?先律譛ャ縲代〒螟ァ驥冗函逕」縺輔l縺指輪。

 

と表示されていてほとんど何もわからない。しかし効果などが書いてある行に何も書いてないことを見るに本当に何も効果はない様だ。

そんなことを考えていると時間になったのか馬車が動き出す。一旦考えることをやめ、馬車の荷台でおとなしく目的地へ到着するのを待つ。


そこから一時間弱、馬車に揺られ多少の気持ち悪さとケツの痛さを感じるものの無事目的地の隣町へ到着することが出来た。狭い馬車の中にいたため降りてすぐ体を伸ばし、リフレッシュがてら露天商で売っている果物を買い、かじりながら地図に書いてあるダンジョンへと歩を進める。


ダンジョンはここから30分弱歩いた場所にあるようだが今の時間はまだ鐘が5つなって少ししか経っていないためそこまで急がなくてもいいだろう。道中の景色を見ながら歩いていると恐らく目的のダンジョンだろう入口が見えてくる。

地図によると今回のダンジョンは推奨レベル170前後で荒寥のダンジョンという名前らしい。構造は全地下5階層で最下層にダンジョンボスがいるようだ。


レベルが自分よりも上のダンジョンの為、少し緊張しつつ一歩を踏み出す。中は天候が変わっているということなどはなく、普通の洞窟といった感じでローブから出ている顔の部分に感じる空気は少しジメッとしている。

ただ普通の洞窟と違う点を挙げるとしたら一部を除き、全てのダンジョンは壁がほのかに光っており、たいまつなどを使わなくても視界が確保することが出来る。その為、たいまつなどを使わずに奥に進む。


少し進むと少し開けた場所に鬼のような見た目のモンスターが2体それぞれこん棒のようなものを持っているのが見える。恐らくオーガだろうが流石に1度に二体同時に相手にするのは難しいかもしれない。二手に分かれないかと思い様子を見るもなかなか開けた場所から動こうとしない。

イチかバチかではあるが地面に転がっている石を拾い、手前のオーガに投げつける。上手く手前のオーガの頭に当てることが出来、手前のオーガがきょろきょろと確認してこちらに近づいてくる。もう一体のオーガは当たって落ちた石を気にしており、こちらに近づいてくる様子はない。

それを確認してから移動し、少し離れたところからさっきまでいた場所に近づいているオーガに再度石を投げつけて少しずつこちらに誘導する。


それを二度ほど続けたところでオーガをそれぞれ引き離すことが出来た。流石に何度も頭に石を当てられたオーガは憤っているようだがその隙をついて近づく。その際、昨日魔法の練習をしていた成果を試してみる。

体に魔法を纏わせる練習をしたときに体の一部のみに纏わせる練習もしていた。足に魔法を纏わせて勢いよく踏み込みオーガに斬りこむ。オーガも憤ってはいるがそれと同時に警戒もしていたようでこちらに気づくとこん棒を構えて迎え撃とうとするが今の俺は魔法を足に纏わせているおかげか平常時よりも2倍近く早く動けている。オーガはギリギリ俺の攻撃に対応することもできず、勢いを利用してオーガに斬りこむ。

しかし相手もやはりレベルが高いためか勢いをつけて斬ったにもかかわらず深くは斬れておらず、致命傷にはまだ至っていない。オーガは俺の攻撃に対応しきれていないと考え再度足に魔法を纏わせてオーガに斬りこむが今度はこちらのタイミングに合わせてこん棒を振り下ろしてくる。反撃が来るとは思わず、ビックリするがギリギリで回避することが出来、体制は崩れたものの二太刀目をくらわせる。

体勢を立て直しつつ振り返りオーガの振り下ろした地面を見てみると地面が抉れている。少しでも反応が遅れていたらステータス的にも致命傷には至らずとも大きなダメージにはなっていただろう。

改めて気を引き締めつつ様子を伺いつつ再度斬りこみ、3太刀目でようやくオーガを倒すことが出来た。


「はぁはぁ、流石に格上を相手にするのは疲れるな」


体全体ではなく一部に纏わせているとはいえ、MPを消費するうえ、身の危険を孕んだ緊張感のある戦いは想像以上に疲れる。

なるべく手早く仕留めたつもりだがもう一体のオーガが戦闘音に気付いてくるかもしれない。仕留めたオーガは後で解体するとして一旦スキルで収納してからもう一体のオーガの様子を伺うべく、開けた場所へ向けて戻る。



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