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学校


 明日からいよいよ学校だ。勉強は、授業自体は、始まって1週間経ってないし、茜姉さんから聞いた内容では、殆どの科目は問題無さそうだ。特に英語は、あちらにいた時の母国語だし、数学も得意だし問題ない。ただ、社会は苦手。覚える事多すぎだよ。とまあ、勉強はともかくさ、もう一つの事が問題だ。



「 ミズキ 明日から、学校始まるけど 大丈夫よね?」

「うん 何とかね。小学生の頃は、病気で

ほとんど学校に行けなかったって事にしてるから、 過去の事は聞かれても誤魔化せるけどね 」

 と言ってみたけど、見た目は中学生でも中身は22歳で男 。ボロ出ないかな?

心配なんだけど。ちなみに、「僕」という自分の呼び方は、男兄弟がいた影響という事になっている。


「 上手く女子になじめるかな それより前に クラスメイトと 上手くやってけるかな? 」

「大丈夫 でしょ あんたなら まわりとすぐ打ち解けちゃうから」

  根拠あるのか無いのかよくわからない言葉で励ましてくれた。





翌日。白い丸襟ブラウスに紺のブレザー、それと紺のプリーツスカートという地味な制服に身を包んだ僕は、保護者である道春父さんと一緒に、学校へ向かった。

入学式でもないから、目立って嫌なんだけどしかたない。

 そして担任に連れられ、所属クラスとなる 1年1組の教室へ入る。

「 えー諸事情により、 1週間遅れの入学になった 佐藤ミズキさんだ。皆 仲良くするように」

「 佐藤ミズキです。よろしくお願いします」

 僕は、簡単に挨拶して 指定された席へついた。


「 よろしくね 」

隣の席の男の子に 笑顔で 挨拶したけど。

「おぅ」

と言ったきりその子は、僕から目をそらした。

僕の印象悪かったのかな?

そんな事気にしてる暇なく、授業が始まってしまった。


給食を食べて昼休憩。僕の昨日の心配をよそに 女子に囲まれて、質問攻めにされた。

「 ねぇねぇ 佐藤さんって どうして 入学遅れたの?」

「 えーと 」

「 それは、うちに養子になって 引っ越しが 大変だったから。身体が弱くて、学校あんまり行ってなくて 人に接するの苦手な子だから 優しくしてあげてねん」

「姉さん?!」

 いつの間にか、茜姉さんがいた。いやこのクラスの副担だからいても不思議じゃないけどさ。いやその前に会話に割り込んでくるのさ?

「佐藤先生 の事姉さんって呼んだってことは、」

「そうよ あたしの妹よ。かわいいでしょ?あっ可愛いからって、いじめないわよね?」

 茜姉さんは、僕を囲む女子を笑顔で、みながらそう言った。

なんか黒いオーラが見えるだけど。家族としてのお願いというより、職権乱用な気がする。茜姉さん、公私混同は良くないと思うんだ。

姉とはいえ、学校じゃ一生徒として接してほしいんだけど。でないと、僕がいじめられそうだよ。


「もちろん、 いじめませんよ ねっ皆」

と、ある女子生徒が言うと、皆力強く頷いた。

なんか、皆に悪い気がして来たのと、同時に、茜姉さんが小説何かに出てくる黒幕ぽく見えてきたし。

 皆と打ち解けたのはいいけど、茜姉さん最強説が出てきたお陰で、私生活では面倒事を、我が家に持ち込んでは、いけないという僕ルールが、出来上がったという瞬間だった。






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