4:俺が初めて空を飛んだ日
<魔法歴1327年 新春月の三>
【グロウ・ガルウィス】
昨日の授業は大変だった。午前は一時間だけだったけどみっちりオベンキョーって感じだったし、あの後昼寝でもしようと思って寮に一回戻ったらセンセーから本が届いてたし。しかも最低限の知識は入れておくべきでしてよ、とかいうメッセージつき。
まあでもそれについてはリラが助けてくれた。本自体はまあまあ薄い五十ページくらいのやつだったんだけど、それ読んでうんうん唸ってる俺に近づいてきて分かりやすく解説してくれたんだ。あいつってやっぱ頭いいんだな。俺は何回読んでも全然何言ってるか意味不明だったのにスラスラって目を通しただけで分かりやすく説明できちまうんだから。結局ずっとリラの話を聞いてたから本は閉じっぱなしだったけど、本の最後に挟まってたミニテストみたいなエヴィお手製のやつをリラが気づいて俺にやらせたんだ。絶対できないと思ってたのに、リラの話を聞いた後だったら何となく答えがわかってほんとスゲェって思った。
カンニングとかはしてないぞ?魔術関係のテストって全部カンニング防止の魔術がテスト用紙にかかってるからそういうの出来ないようになってるし。
それが終わったのが昼近くだったから、結局昼寝は諦めてそのまま飯を食った。クラウスもその時には談話室に来て(図書室に行ってたらしい)、三人でまた話しながらの食事だ。セルスはどこにいるのか気になったけど、リラが軽食を渡しておいたって言ってたから大丈夫だったんだろう。クラウスに貸すのに本を早く読み終わらそうとしてたってリラが言ってて、クラウスはすげーはしゃいでた。
セルスって実はいいやつなんだな。面倒そうにはしてるけどそんなに嫌なこと言うわけじゃねぇし、自分から突っかかって来るわけでもない。
………人見知りって感じか?不器用そうだもんな、あいつ。
んで午後は待ちに待ってた実技授業。俺の取り柄……って言っていいのかわかんねぇけど、まあ勉強よりはこっちの方が得意だ。あんま力込めすぎると暴発しちまうけど。授業内容は単純で、遠くにある的に魔術を当てるってだけだった。これなら義務過程のガキでもできるっつーの。
そういうわけで俺とクラウスとセルスはポンポン成功してたんだけど、リラは大変そうだった。あいつの魔術面白くて、火の詠唱してるのに水が飛び出てきたりするんだぜ?でも全部的には当たってて(威力はめちゃめちゃ低かったけど)エヴィ的には合格だったらしい。
明日はもう少し上のランクのことをやるって言ってその日は解散になったんだけど――
「なぁセンセー、これ何だ?」
「見て分かりませんか?魔術人形ですわ。それとグロウ、敬語」
「これ何です、か」
「よろしいですわ」
そりゃ見りゃわかるけど、俺が言いたいのはそういうことじゃねぇし。
昨日と同じ実技室に集まった俺達の目の前に立ってるのは昨日みたいな動かない的じゃなくて魔術人形だった。しかも騎士みたいな格好してるやつだからたぶん戦闘用とか警備用とか、そんな感じ。
「今日の的はあの人形達ですわ。
今回は動きますし単純なものですが反撃もしてきますので、皆さん気を付けてくださいな。
もちろん人形の攻撃は当たっても害がないように魔法をかけてありますので安心なさって」
「いやいや、急にレベル上がりすぎですよ!
僕達義務教育過程でもこんなことしたことないですよ?」
クラウスの言う通りだと思う。義務教育過程でも年が上がってくると魔力持ちとそうじゃないやつに分かれた授業が始まる。どっちも一般常識として魔術について勉強するけど、魔力持ちは簡単な実技授業も入ってくるようになってる。内容は国によって微妙に違うらしいけど、どこもあんまり難しいことはやらせない。俺の場合だと昨日やったみたいな的に当てる練習とか、薪に火をつけるとかそんな感じだ。
属性によって出来ることって違うしな。前は空飛びてぇとか思ってたけど、光系統じゃ諦めるしかない。
まあそんなわけで動いてるものに魔術を当てるとか、しかも相手が反撃してくるとか、いきなりすぎてできる気がしねぇ。
「ふふふ、皆さんなら大丈夫ですわ、恐らく。
それにさすがに初回から一人でやれとはわたくしも言いません。
最終的には一人でこの人数を相手取ることができるのが目標ですが、それは追々……今日のうちはこの半分、五十体ずつを二人一組のペアで倒していただきます」
「そのペアはどうやって決めるんですか?」
リラ、お前落ち着いてるな。
セルスと初めて会った日のときもそうだけど、胆が据わってるよなこいつ。
「そうですわね、ではくじ引きにいたしましょう。
もう少し上級向けになった頃には属性の関係なども考えてペアを組む必要が出てきますけれど、今日のところはただ相手に魔術をぶつけるだけですからあまりそういったものの関係はありません。
では皆さん、お好きなものを引いてくださいな」
センセーがどこから出したんだかわかんねぇ箱をにっこり笑って差し出してくる。
それを最初に引いたのはセルスだ。いかにも面倒くさそうな顔をしてる。
まあセンセーって癖あるもんな。それも結構。
「セルスは赤組ですわね。では次はリラ、どうぞ?」
「………私は白組ということでしょうか?」
リラが引いたのは真っ白いボールだ。
セルスは真っ赤で赤組だから、リラとセルスは違うチームってことになる。
「別々のチームみたいです。誰が一緒かドキドキしますね」
「意味がわからない。誰が一緒でも同じだ」
「私は無属性ですから、迷惑をかけてしまいますし。結構チーム分けがあるものは緊張するんですよ?」
「ただ魔術を当てるという内容だけなら貴女も昨日失敗はなかった。そんなことを気にするのも馬鹿らしい話だ。まあ魔術の内容にはかなり問題があるようだが」
「励ましてくれたんですか?ありがとうございます、セルス」
「……皮肉が通じない人間がいるなんて、驚きだ」
俺からしたらお前ら二人とも驚きだけどな。
セルスはセルスでよくそんなひねくれた話し方出来るなって思うし、リラもセルスの言葉を聞いてないようで聞いてるっつーか。あいつ無敵だよな、色んな意味で。
「あ、僕赤組だ。ってことは僕とセルス、リラとグロウがチームだね」
俺がぼけーっとリラ達の話を聞いてる間にクラウスはくじを引いたらしい。
俺とリラのペアか………俺も実技って威力的にちょっと不安なのに、大丈夫かこの組?
「白組には不安が残りますが……まあ大丈夫でしょう。
ただ一応赤組のセルス、クラウスペアから始めさせていただきますわ。二人はそれぞれバランスよく座学も実技もできていますし」
「最初かー、緊張してきたかも…」
「たかだか魔術人形に?」
「セルスってばクールなんだから…僕自信なくすよ」
クラウスはぶつぶつ文句を言ってたけど、センセーに促されるようにして部屋の中央に行かされた。セルスと並んで魔術人形と向かい合う。
俺達とあの二人で人形を半分ずつ相手するから、今のところ周り全部敵に囲まれてるとかそういうことはない。
「あの二人のやり方を参考にさせてもらいましょう」
こっちに寄ってきたリラはそう言ってにっこり笑った。
お前さっきはドキドキするとか言ってたくせにもう平気そうじゃねぇか。
「では始めますわよ。ちなみにどちらか一方でも人形から三回以上攻撃を受けたら失格ですからね、二人とも」
「………二人とも?」
「えぇー、更にプレッシャー…」
「チームプレイですもの、当然ですわ。では、始め!」
センセーの声と同時に人形が動き出した。
今までは全部止まっててピクリともしなくて不気味だったけど、こんなに一気にわらわら動き出しても気持ち悪いな。
「最初は人形から攻撃されることはないみたいですね」
リラが隣で呟いた。確かに人形は縦横無尽に動き回ってるだけでセルス達に近づいたりとか攻撃したりとかはしてこない。
「最初は攻撃し放題ってことか?」
「それも少し違うと思いますが……あ、セルスが攻撃を始めるみたいです」
リラの言う通り、セルスの周りに氷の玉がいくつも浮かんでる。あいつの得意技らしくて、昨日もあれを使ってた。しかも球数が多いんだよな。
センセーが言うにはセルスは魔力が多いらしくて、その分魔力を多く使えるから威力とか数とかが上がるんだと。実際のところセルスよりリラの方が魔力は多いらしいんだけど、リラの場合は無属性で他より魔力を多く使わなきゃいけないらしくてあんまりその魔力量が目立たないんだとか。ちなみに俺は魔力量的には三位だった。クラウスは四位。だけどAクラスのやつらよりは魔力が多いらしい。
「【放て】!」
あとセルスは短略詠唱も結構出来るっぽい。まああれしか見てねぇけど、慣れてる感じするし他にもいくつか出来るものがありそうだ。その辺りもスゲェよな。一体どこで習ったんだか。それともあいつも頭いいっぽいし、自分で出来るようになったのか?
「うわぁ僕の出番ない……って、こっち来た!」
「やっぱり迎撃用の魔術人形だったみたいですね」
「ホントだ。しかもクラウスの方にまで行くんだな」
「チームプレイとはこういう意味もあるんですね」
なんかのんびりした感じの俺達とは逆に、あっちの二人は慌ただしい。
「クラウス、きちんと攻撃を避けるか防ぐかしろ!」
「そう言われても僕こういうの初めてで………わぷっ!」
あー。正面ばっかり気にしすぎて横からクラウスが一撃くらった。センセーが言ってた通り、攻撃って言っても人形の体が当たったところが泥で汚れるくらいでダメージはほぼないっぽい。
ってかあの人形泥で出来てるんだな。思いっきり顔面に泥がついたクラウスの周囲に風の壁ができて、他の人形からの追撃を避ける。セルスのやつ慣れてる感がすげーな。
「気を付けろ」
「ごめんセルス…」
「気にしてない。あと二撃食らわなければいい話だ。そもそも貴方がこういったことに縁遠いというのは普段の様子からもわかる。
それに……敵の動きをよく見て動くことに気を付ければこの程度の早さなら貴方でもどうにかなるだろう」
話が終わった辺りで風の壁の効果が切れた。
また魔術人形が二人に向かってきたけど、クラウスはセルスの助言が聞いたのかさっきまでよりは危なげなく人形と戦ってる。
「友情ですね。二人とも楽しそう」
「あれ楽しそうって言うのか?」
クラウスは攻撃避けるのにゼェハァ言ってるし、セルスはセルスで無言で人形を木っ端微塵にしてってるし。そんな二人のこと楽しそうって言うのはリラくらいだと思う。
まあ友情っていうのは俺も否定しねぇけど。やっぱセルスいいやつみたいだし。
「あ、またクラウスが食らったな」
「でもセルスが残りの人形を壊したからギリギリクリアでは?」
あぶねー。あと一撃食らってたら二人とも失格だもんな。
クラウス、すっげー安心してるっつーか、気が抜けてるっつーか。
セルスは全然息乱れてねぇな。何か鍛えてたこととかあるのかもしれねぇ。
「お疲れさまでしたわね、無事にクリアできたようで何よりですわ。
クラウスはもう少し実戦慣れする必要がありそうですわね」
「頑張ります……」
「ただセルスも少々問題です」
「俺が?」
セルスは気に入らなさそうな顔でセンセーの方を見た。
まあセルスは全然苦戦してなかったし、攻撃だって一回も食らってないもんな。俺も何が問題だったのかわかんねぇ。
「貴方はもう少し連携という言葉を学ぶべきでしょう。
チームなのですもの、一人ですべてをこなそうとするのはむしろ減点対象です」
「………」
「ですが中盤、クラウスを風の魔術で守ったことと助言についてはプラス得点ですわ。
点数をつけるとすればクラウスが五十点、セルスが八十点ですわね」
「厳しいな」
「ふふ、わたくし採点は辛めですの。
さあグロウ、貴方も他人事ではありませんわ。
次はあなた方白組の番です。早くあちらへ行ってくださいな」
「へーい」
取り合えず攻撃に当たらないようにしてチームプレイってやつすればいいんだろ。よし、大体わかった、たぶん。
「よろしくお願いしますね、グロウ」
横に立つリラはクラウスと同じで戦闘経験とか無さそうだし、そうなると俺がカバーしなきゃだよな。
昨日の課題の礼もあるし、ここはいっちょ頑張るか。
「では二人ともよろしいですわね?始め!」
「では取り合えず、初撃で数を減らしましょうか。
グロウ、なるべく大技を使ってもらってもいいですか?」
「へっ?お、おう」
あれ?なんかリラ結構しっかりしてねぇか?
「【風よ、私の望むままに吹き荒び、燃える炎の力を増せ】」
「【炎よ、敵を撃ち落とせ】!」
リラは詠唱が長い。
昨日言ってたけどそうしないと魔術の成功率が下がるらしい。
だからリラの方が早く始めても後に詠唱しだした俺と同じくらいに術が完成する。
俺の炎はちょうどよく吹いたリラの風で更に勢いと早さを増してかなりの数の人形を撃ち抜いた。
「おぉ!すっげー!」
「成功して一先ず安心ですね…」
なんか感動してテンションが上がった俺の横でリラははぁ、とため息をつく。
まあ確かにあれで水とかが出てきてたら俺の魔術の威力が下がるしな。
にしても連携ってもしかしなくてもこういう意味も含まれるのか。
「リラ、お前ってやっぱ頭いいんだな」
「急にどうしたんです?」
「や。すげーって思って。てか話してるヒマねぇか」
最初の攻撃で何体か破壊できたけど、なんせ全部で五十体だ。
人形はまだまだいる。それに攻撃したことでこっちに向かってきたから、あんまり話して集中できなくなるのも困るし。
「まあ確かに詠唱できなくなってしまいますからね。
【風よ、私の周りに吹き荒れろ】【刃となって示す方向を穿て】」
って思ってたんだけど、あれ?こいつももしかして戦闘慣れしてねぇか?
「………【炎よ、撃ち落とせ】」
「グロウ後ろ。しゃがんでください。【刃となって示す方向を穿て】」
言う通りにしゃがんだら頭の上を土の塊が飛んでいって俺の背後にいた人形に当たった。
あれ?俺がカバーされてねぇか?しかも短略詠唱みたいなのしてるし。
「お前、短略詠唱できるのか?」
「これは短略詠唱には入らないと思います。
魔力を詠唱なしに体外に出すのはある程度はできるんです。ただこの属性の魔力を、と限定して出したいときには絶対に詠唱が必要になってしまって。
今やったのは魔力を適当に出して、術式を構築しただけのもの。どの属性の攻撃になるかは分からないからあまり使い勝手はよくないです」
そうやって俺に説明する間もリラは難なく人形の攻撃をかわしていく。
これ、ないだろうけど俺が攻撃食らったら恥ずかしくねぇか?
「グロウは落ち着いていますね。実戦経験があるのですか?」
「お前だって人のこと言えねぇだろ。
俺はじいちゃんに剣を教わってたし、山奥に住んでたからこういうのはまあまあ得意なんだよ」
「なるほど。なら納得です」
俺は全然納得いかねぇ。
「お前はなんでそんなに避けるの上手いんだ?」
「そうですね、私も昔から鍛えてたから……でしょうか?」
「なんだそれ」
「うーん、あまり詳しいことは内緒にしたいんですが……あ、囲まれたみたいですね」
リラは暢気に周りを見てるけど、結構まじでやばいぞ。
全方向に人形がいるからそこかしこから攻撃が来るってことだし。
てかさっきのセルス達の時はこんなことしてなかったぞ、絶対。
「俺の炎で周り全部燃やせるけど……威力が強くなり過ぎると暴発するかもしれねぇ」
あーもー情けねぇ気分になってきた。こういう時多すぎる魔力が嫌になる。まあそれをちゃんと扱えるようになって、いつかあいつに“復讐”するって決めてるから、そういう意味では強い魔力で助かってるんだけどな。
ただダチと一緒に戦ってダチを守るためだと今の俺の力じゃ足りない。
「暴発って、私達も巻き込まれて燃えてしまうかもしれないということですか?
なら私に考えがあります。【風よ。私の中の風の魔力よ】」
リラが急に俺の手を握った。ちょっとマジでびっくりした。
……いや、俺も女と手くらい繋いだことあるけど。ガキの時に。幼馴染が地元にいるしな。
でも会って今日で三日目だぞ?それにリラって何かこう……人形みたいだし。触った手はちゃんとあったかくてふにふにしてて、あ、こいつやっぱり人形じゃないんだなって思った。
失礼だってさすがに分かってるから本人には言えねぇけど。
「【風の魔力よ、私の周囲に力を。浮遊して、飛翔するための力を示せ】」
ふわって身体が真上にやさしく引っ張られるような感覚があった。
足が地面から離れて、なのに宙ぶらりんな感じはしなくて、例えるなら―――うーん、透明な上に動く板の上に乗ってる感じか?
「………って、俺、もしかして飛んでんのか!?」
「グロウは飛ぶのは初めてですか?」
「おう。俺の地元は闇系統がいなかったからな……」
正真正銘人生初の飛行体験だ。
こんな状況だけど感動した。やっぱ想像してた通り空飛ぶってすげーな。
「手を繋げば魔術の効果を術者だけじゃなく第三者にも伝えられますから、闇系統の人に頼めば飛行なんて簡単なのですが。
グロウの住んでいた辺りは光系統が生まれやすい場所なんでしょうか。生まれた土地によって魔力の属性に偏りが出ることがあるという論文、読んだことがあります」
「お前こんな時でもそういうこと思いつくんだな……」
おかげで感動がちょっと冷めた。
「ふふっ、すみません。ではグロウ、貴方の大技で決めていただけますか?
一応私、貴方の魔術が暴発しても問題ないように飛行の魔術を使ったので」
「あ、忘れてた」
そういや実技授業の最中だったな、今。
リラがまた声に出して笑った。
「空を跳びたいならまた休み時間などのタイミングでセルスかクラウスに頼んでみてください。
私もいつでも――と言いたいところですが、もしかしたら失敗するかもしれないのであまりオススメはしないでおきます」
「でもお前、今成功してるじゃねぇか」
「念入りに詠唱しましたから。貴方を一緒に飛ばすのに、失敗するわけにはいかないでしょう?」
俺がさっき自分の事不甲斐ないって思ったのと一緒か。
自分の不始末にダチのこと巻き込みたくはないもんな。
「なら四人でやろうぜ。それならセルスとクラウスに俺達ひとりずつ面倒見てもらえるだろうし」
俺の提案にリラは思ってもみなかったって顔をした。
でもその後嬉しそうに笑ったから、たぶん嫌じゃなかったんだろう。
「それはいい考えですね」
「んじゃ決まりだな。いい加減さっさと残りを倒して、授業終わらせるか!」