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夜風に溶ける、ひとしずくの奇跡
夜の街路、柔らかな春風が街灯の光に揺れる。
ほのかはルゥを肩に乗せ、仲間たちと共に静かに歩いていた。
「今日のシャドウ、少し大きめだね……」
ほのかの声に、美桜が肩越しに小さく笑う。
「心配しなくて大丈夫よ、ほのか。私たちがいるんだから」
リナは冷静な表情で前方を見据え、夜の影を探す。
「情報は晴翔、お願いね」
「うん、任せて!」
晴翔は小さな端末を手に、シャドウの動きを分析し始めた。
天然少女のほのかは少しドキドキしながらも、胸の奥で小さな勇気を握りしめる。
ルゥの光が肩でふわりと反応し、光の羽が仲間たちを優しく包む。
「よし……みんな、いくよ!」
ほのかが手を差し出すと、光の粒がゆらりと舞い、仲間の心とリンクする。
突然、シャドウが現れた。
「来た!」美桜が風の魔法で動きを封じ、リナが冷静に位置を調整する。
「ほのか、チャンス!」
晴翔の声に呼応して、ほのかはロッドを握りしめ、小さな勇気を光に変える。
光がシャドウに触れると、ゆっくりと消えていく。
「できた……!」
「ほのか、ナイスだよ!」
仲間たちの笑顔がほのかを包み、天然少女の胸にじんわり温かいものが広がる。
夜風が髪を揺らし、街灯の下で舞う光の粒。
小さな勇気、大きな友情――
今日もほのかと仲間たちの光が、世界をそっと明るくしていた。




