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街角にひらめく、天然の、ひとしずく
春の午後、街角には柔らかな陽射しが差し込み、花びらが風に揺れて舞っていた。
ほのかはルゥを肩に乗せ、のんびり歩きながら小さな買い物をしていた。
「ふわぁ……今日も平和だなぁ」
「ほのか、油断は禁物だよ。小さな変化も見逃さないでね」
「うん……でも、なんだか今日は特に何も起きなさそうな気がする」
そう思った瞬間、街角の路地で小さな子猫が、慌てて道路に飛び出した。
「え!?危ない!」
天然ほのか、思わず手を伸ばす。
その拍子にルゥの光がひらりと反応し、子猫をそっと地面に導いた。
「……あ、助けられた……!」
「ほのか、偶然じゃないよ。君の光がちゃんと動いたんだ」
ほのかは胸の奥でじんわり温かいものを感じる。
天然だけど、自分の力で誰かを守れる――その実感が、小さな自信となって芽生えた瞬間だった。
「ルゥ、私……今日も少し強くなれた気がする」
「うん、その通りだよ。ほのかの天然な心は、いつも周りに優しさを届けるんだ」
街の陽射しがほのかとルゥを優しく照らす。
小さな奇跡、天然少女のひとしずく――それは、誰も気づかないけれど確かに世界を少しだけ明るくする光だった。




