002
つい昨日のことを思い出す。
「わりぃ、俺抜けるわ」
エリア『始まりの洞窟』から蘇生地点である岩場に戻ってきた俺は、パーティーメンバーである3人の男女に向かってそう告げた。
「はい??? 新井氏、突然何を言っているんですか?」
ノーマルランクの魔法使い座古助三が俺を見て信じられない、というような顔をした。
「馬鹿なこと言うな。新井がいなくなったら誰が壁やるんだよ」
同じくノーマルランクの僧侶、茂部沢弱が困ったように杖で肩を叩く。本人からすれば様になっているように見えるかもしれないが、俺からすれば別に様にはなっていない。クソダサだ。
「こ、こまるよぉ。忠次くんがうちのエースなんだよ?」
図々しそうなニキビ女子、無作育がふっとりとした身体を揺すって俺へとハグしようとしてくるのでさっと躱す。
彼らの態度に俺は内心の苦々しさを噛み締めた。
(『R』レアリティの俺ごときがエースとかやべぇだろ。どう考えても)
ちなみに無作はノーマルランクの盗賊だ。スキル持ちではない。茂部沢の幼馴染らしいが、それにしたって無能の極であるノーマルレアリティの盗賊がどうしてうちのパーティーに居続けているのかは本当に理解不能である。
盗賊ジョブは敵を弱体化させるスキルやモンスターからアイテムを『盗む』効果のある必殺技がなければステータスの上昇幅が低いパーティーのお荷物である。『R』未満の盗賊が地雷と呼ばれるのはそれが理由なのだが……。
「新井。どういうことか説明しろよ」
彼らの戦略分析をしていた俺を茂部沢がふんすと鼻息荒く睨む。茂部沢。今回の探索でレベルが20になった僧侶だ。なってしまった僧侶だ。ノーマルレアリティのレベル限界に到達してしまった男だ。
俺が未だにレベル16なことを考えると低レアリティは成長しやすいというのは本当なのだろう。しかし今回の探索でこいつの能力は頭打ちになった。これ以上の成長の余地はない。必殺技はなく、スキルもなく、一度の回復で低レベルの俺の体力を半分も回復できない僧侶。
希望を持ってレベルカンストまで付き合ってやったが、本当にもう切るしかねぇよ。こいつらはよぉ。
「新井くん。本当に説明をお願いしますよぉ」
弱気な顔で座古が皮脂のついた糞汚ェメガネを上げ下げしている。
こっちはノーマルレアリティのレベルカンスト魔法使い。見習いの魔法使いの杖を持ってはいるが本当に頼りない。スキルも必殺技もない糞ザコさんだ。いや、このパーティーでは俺の次にマシに戦える人材ではあるのだが……。やはりノーマルレアリティはノーマルレアリティだ。使えなさは俺とどっこいどっこい。
「このパーティーじゃ、どうやってもボスは倒せないからだ」
壁役の俺がボスの攻撃を受け止め続け、こいつの攻撃で『始まりの洞窟』のボスを倒す予定ではあったが、こいつの魔法では相性が悪くボスのヒットポイントゲージを微少にしか削れない。正直『必殺技』持ちの俺が殴った方が強いぐらいだ。だがボスの攻撃はタンクである俺が受けなければならず、攻撃には参加ができない。無理に攻撃しようとすれば俺が死亡する。
始まりの洞窟のボスは強い。
『攻撃』コマンドを諦めて『防御』コマンドで耐えても一撃で俺の体力が6割近く削られる。そのくせ茂部沢の回復では回復は追いつかねぇ。フレンドシャドウでLRの御衣木さんを呼べば回復は賄えるが、ボスのクリティカルが出ればどのみち俺は一撃死だ。マナが溜まってれば御衣木さんの『必殺技』の蘇生で一度はなんとかなるだろう。だが、必殺技の再使用には長期間のクールタイムが必要なためクリティカルが連発した場合はどうにもならない。
ボス削り役の座古の魔法攻撃力の低さからするとクリティカルが連発するのはあり得ない話ではないのだ。というかクリティカルが連発して『死に戻った』のがさっきのことだった。
そもそもがこのパーティーは詰んでいる。ノーマルレアリティが3人。その中には地雷の盗賊までいる。
せめて座古に高火力の必殺技。茂部沢が俺の防御力を上げるバフスキル。無作が敵の攻撃力を下げるデバフスキル。そのどれかがあれば今のパーティーでもどうにかなったかもしれない。しれないが……。
「も~。忠次くんったら~。冗談きっついよ~」
何が嬉しいのかにやけた顔で俺へとどたどた近づこうといてくる無作のハグを躱し、茂部沢を睨む。
「無作を抜いて新しい僧侶を入れる予定はねぇのか? 最悪Nレアリティでも構わねぇ。そうすれば茂部沢と合わせて俺の体力回復が多少マシになる。それなら御衣木さんじゃなく俺のリストにいる高火力スキル持ちの『R』魔法使いをフレンドに組み込むことで何度も何度も挑戦すればいつかはボスをどうにかできる、かもしれねぇ……」
俺の提案に茂部沢が怒髪天を衝いたように怒鳴り声を上げた。
「はぁぁ? 何言ってんだよ。馬鹿かおめーは。育は仲間だぜ? 追い出せるわけねぇだろうが」
「忠次くんひっどぉぉい! 私が何をしたっていうのよぉおおお!!」
「無能が悪いんだよクソがッ。理解しろよ、バカども!! 僧侶じゃなくて魔法使いでも構わねぇよ! とにかく手数を増やして事故要因を減らすんだよ!! スキルも必殺もねぇ盗賊なんざ足手まといだ。早く追い出せ!!」
ひどいひどい、何いってんだ馬鹿かてめぇ、などとぎゃんぎゃんと騒ぐこいつらを見ながら俺は罵倒という名の指摘を重ねていく。
交渉は決裂していた。もっとも決裂するとわかっていたから抜けると最初に宣言したのではあるが。
「俺はもう先に進みたいんだよ! こんなところにずっといられるかよぉ! 最初にパーティーを組んだから流れでダラダラと付き合ってきちまったが、もう我慢の限界だ。ここまで付き合ってきたのも、お前らが奇跡的にレベル20で何か変わるかもと思ったからだが、結局てめぇらは何も変わらなかった!! 最初っから最後までクソ無能のままだ!! ゴミどもが!!」
人によってはレベルカンストでスキルが芽生えたとか必殺技を覚えたなんて話があるらしいが、やっぱり根拠のねぇデマだったか……。無念そうに不満たらたらの3人を睨む。
――レアリティの壁はどうやっても越えることはできない。
無能は、無能なままなのだ。
「つーかな。これ以上スキルも必殺技も覚えてねぇ盗賊を抱えたパーティーと一緒にやってられっかよってことだよ。糞がッ」
むぎぃぃぃ、と顔を赤くした二人を見下しながら言うと、座古がメガネを上げ下げしながら俺を睨みつけてくる。こいつらは幼馴染同士でなんか親友みたいな感じらしい。罵倒した俺を許さないという強い視線。しかしこいつの強さを十分知っている俺には怖くもなんともない。
俺よりレベルが高かろうが所詮はNレアリティだ。成長が止まってしまった悲しい連中。
「あ、新井くん、言い方というものがあるのでは……?」
そもそもがパーティーに入ってからこいつらとは奇妙な壁があった。
その壁は一ヶ月の共同生活じゃ取り払えなかったもので、今俺がこいつらと対立してるのも、それが原因なのか? 多少は小知恵の回る座古は俺と同じ意見になってくれるかと期待したが……。
「あ゛?」
睨みつければ座古はもごもごと口を動かして沈黙する。
レアリティ『HN』にもなれねぇグズども。それがこいつらだ。
だが逆に言えば『R』レアリティの俺でも『始まりの洞窟』では余り気味の戦士ジョブでは、滑り込めるのがこの程度のパーティーしかなかったことを示していた。
(戦士の数が多いのが悪ィんだよ……)
元の世界で頭が良く、冷静な奴は『魔法使い』。頭が良い、かつ優しいなんて評判があれば『僧侶』。力強い、スポーツが得意な奴は『戦士』。小器用(恐らくずる賢い奴も)な奴は『盗賊』。噂ではそういう篩分け、らしい。
ただし俺のように特に該当するものがなかったり、能力が平均的な奴は自動的に『戦士』に組み入れられる。
もっともLRレアリティには戦士、魔法使い、僧侶、盗賊の基本四種以外の『勇者』なんて特別なジョブもあったが、あれは本当に『特別』な奴だけだ。
俺に、そんな特別はない。
内心を隠すように俺は連中を睨みつけ告げる。
「ッ。とにかく、俺は抜けるぜ」
『R』レアリティの威圧にビビってるグズどもを尻目にその場を後にする俺。だからグズなんだてめぇらは。
「勝手にしろ! 戦士なんざいくらでもいるんだからな!!」
この岩場に残っている、始まりの洞窟のボスであるゴーレムの一撃を食らっても平気な前衛を俺は思い浮かべ冷笑を浮かべるのだった。
俺以上の戦士がいるパーティーなら、とっくに洞窟から抜けているだろう。こんな初期の初期地点でフレンドリストにLRがいる戦士も俺ぐらいなものだろう。
あの3人組が3人でいることに拘るなら、それはもう突破できないことは確定された未来なのだ。
◇◆◇◆◇
昨日の出来事を思い出して俺はへッ、と口角を歪ませた。
実のところ、始まりの洞窟というだけあって、本当は……。本当はここのボスは最適なメンツを集めれば『N』レアリティ込みのパーティーでも突破は可能だ。
情報収集ツール『掲示板』ではゴーレムの攻撃力の解析結果も張られているし、行動パターンもほぼ解析済みだった。
ゴーレムは糞強い。だが攻撃は単発だし、強いと言っても『R』や『HN』レアリティの戦士であればなんとか防御で耐えられる程度の威力。
だから、俺だって、倒す算段ぐらいは立っている。立たなければパーティーから抜けることはなかった。
あの3人に拘っていたのは途中から戦士の飽和によってパーティーを新しく組むのが困難になってきたからで、パーティーが組みやすければ別にあの3人に拘る必要はなかったんだよ。
あとは、個人的な感傷もあったかもしれない。岩場に来たときのことを思い出しかけて首をふる。もう終わったことだ。俺を置いていった奴らのことなんて……。フレンド登録すらしてくれなかった奴らを思い出して歯噛みする。
あの混乱の中、フレンド登録してくれた高レアな知り合いは御衣木さんだけだった。
だから俺にとって、心から信じられるのは、御衣木さんだけだ。
(とにかく作戦を組み立てよう。フレンドシャドウに御衣木さんがいるから優秀な僧侶はいらねぇ。スキル持ちの盗賊はもうここにはいねぇだろうから、魔法使いが3人必要だ……もしくは戦士……)
額を押さえる。ここに残ってる魔法使いはNレアリティでも運の悪かったミソッカスどもだらけだ。HNや見込みのありそうな連中はさっさと見切りをつけて奴らだけでパーティーを組んで出てっちまった。
『転移』とやらが起きてから3ヶ月も経っている。時間が経ちすぎている。
――俺が悪かったんだ。
Nレアリティの集団にいるRレアリティの自分に酔っていた。最初の洞窟ぐらいお荷物がいてもなんとかなるだろう、なんて浅い考えで己の立場に胡座をかいていた過去の自分を殴りたい気分になる。置いてかれた鬱憤をグズの上に立って晴らしていただけの阿呆だ。
俺だって他人より上ってわけじゃねぇんだ。
俺が強くなればなんとでもなるだろう、なんて考えずにもっと人がいる時期に必死になればよかった。
(今だ。今しかねぇ。これ以上状況が悪くなる前になんとかするしかねぇ……)
最適のパーティーであれば突破できる。じゃねぇ。突破できちまうんだ。Nのあいつらがカンストしたってことは、そろそろ残ってるHN連中もカンストし始める。そうすりゃ突破は容易。つまり、ここに残ってるメンツも減って、もっと酷くなっていく。
「とにかく早く動き始めねぇと……」
『システム』の都合上、前衛に配置できる戦士は3人。あとは後衛配置だ。僧侶はフレンドシャドウで埋める。盗賊はいらねぇ。つまり残りは魔法使いが1名だ。
『HN』でなくてもいい。属性相性の良い『N』レアリティでいい。ゴーレムの弱点属性である『風魔法』使いを探すんだ。
「パーティーに潜り込むのは奴らが帰還する夕方からにして、とりあえずドロップアウト連中から勧誘してみるか」
俺は岩場で雑魚寝し始めていた4人組の連中がぞろぞろと『洞窟』へ出かけ始めるのを尻目に壁際にゴロゴロと寝転がっている奴らを眺めるのだった。
◇◆◇◆◇
【新井のあーは】始まりの洞窟攻略スレその1023【アホのあ】
235 名前:名無しの生徒さん
レアリティRの新井忠次くんがパーティーアウトした件について
236 名前:名無しの生徒さん
アホがドロップアウト組を回って戦士と魔法使い勧誘してるぞ
237 名前:名無しの生徒さん
Nのゴミ連中のパーティーで王様やってた奴だろ 誰が行くかっつーの
238 名前:名無しの生徒さん
いや、だけど 奴の言ってることってかなり勝算あるぞ? 条件のHN以上の戦士はダブついてるし
レベル上げすれば試行回数10回ぐらいで突破可能じゃ?
なんで気づかなかったんだろ。俺行ってこよっかな……
239 名前:洞窟のドン
新井の味方する奴はハブる。
240 名前:名無しの生徒さん
ハブるっても洞窟突破すりゃここにいる必要ねーんだし関係ないんじゃ?
>>238
なんで気づかなかったって、そりゃ俺たちがNレアのクズだからだよwww
つか計算してみたら結構シビアだけどN戦士でもギリギリいけるくせーんだよな
新井は安全マージンとりすぎ やっぱあいつあほだ
241 名前:名無しの生徒さん
洞窟のドンって誰だよwww
242 名前:名無しの生徒さん
洞窟のドンさんちーーっすwww 俺、新井の提案乗ってくるわwww
洞窟抜け決定おっすおっすwww
243 名前:洞窟のドン
新井の味方する奴は殺す 死に戻っても殺す 何度でも殺す
244 名前:名無しの生徒さん
うわぁ マジだこいつ 怖い
245 名前:名無しの生徒さん
まぁ洞窟突破しなくても問題ないしね 新井の提案乗らなくてもいいよね
246 名前:名無しの生徒さん
なんでここ匿名制なんだよ 洞窟のドンって誰なんだよ 不気味だなぁ
正体わかれば逆に殺せるのに
247 名前:洞窟のドン
新井の味方する奴は殺すから
248 名前:242
よく考えたら新井いなくても新井の提案戦法でゴーレム突破できるなこれ
蘇生持ち高レアリティ僧侶がフレンドにいる奴募集スレに募集書いとくから参加よろしく
新井戦法はぶっちゃけ魔法使い抜きの戦士3人でも可能なんでフレンドに僧侶いるなら誰でも それこそN盗賊でも1人だけなら参加可
249 名前:名無しの生徒さん
>>248 N盗賊参加可能とかぐう聖 新井じゃなくて248に参加するわ よろしく
250 名前:名無しの生徒さん
>>248 俺も同じことするわ 募集スレ久々に活用 おほっ
251 名前:洞窟のドン
新井の味方する奴は殺すから
252 名前:名無しの生徒さん
>>251 クソレズさんいつまで洞窟にいるんですか? そろそろ先に行かないと愛しの先輩に追いつけませんよ?
◇◆◇◆◇
「新井くんちーっす」
「新井のあーはアホのあー」
「戦法ありがと。N戦士の俺だけど来週ぐらいにはゴーレム倒してくるよ」
早朝の勧誘は戦士を2人確保した辺りで暗礁に乗っていた。
周りの連中にそんな言葉を投げかけられたのはその辺りで、慌てて『掲示板』から攻略スレを開いたときには時すでに遅し。
掲示板での洞窟のドンとやらの脅しと俺の評判も相まって、魔法使いの人材は加入せず、確保していた戦士2人にも逃げられてしまったのだった。
特別悪いというわけではないが、Nパーティー時代の悪評(偉そうにしてただのなんだのが)が響いている。昨日の別れ際の乱暴な別れ方もだ。人の目のある岩場であんなことやってりゃそりゃ広まるわな。
「つか誰だよ。洞窟のドンってのは……。いや、いやいや、それよりも」
ドロップアウト組がにわかに活気づいていた。それがやばい。
勧誘時に提案した戦法が広まっていて、ドロップアウト組から使える戦士が軒並み消失していた。残っているのはNレアリティの連中だ。それもろくなフレンドも登録してないマジで使えない連中だけで、そのなかからも『戦士』が消え始めている。
安全マージン……。安全マージンとりすぎか? N戦士でもいけるか? いけるのか? いけちゃうのか?
(戦士の流れがはぇぇよ。くそッ、さすがに暇してるドロップアウト連中なだけはある。さっさとパーティー組み始めやがった。暇すぎてスレに常時張り付いてる糞どもめ)
呆然としたまま、俺は洞窟の天井を見る。
状況が詰んでいた。どうにもならないと感じていた。というかどうにもならなかった。俺がドロップアウトしそうだった。
遠くの壁際に戦士を勧誘しようとして断られ、俺と同じく消沈している座古たちが見えたが、奴らは……。
落ち込む座古を励ます茂部沢。そんな2人にミッション報酬だろう食事を渡している無作。
(……まぁ、俺がいなけりゃああなんだよなあいつらは)
楽しそうなんだよな。本当に。
最初に声をかけたのは俺からだったか。なんかあいつらが楽しそうで、だから俺もあいつらとならうまくやってけるかな、とか考えて……。
それは、置いてかれた俺の唯一の抵抗だったのか? やっぱり、今からでもあいつらのもとに戻れば――。
「今更戻れるわけもねぇよな」
俺から捨てておいて、いざ自分が困ったら助けてください、なんて無様。ありえねぇ。
だが、今のザマじゃあ既存のパーティーに潜り込むことも難しいだろう。
「あー、畜生。晩飯、確保しにいくか……」
『パン』と『水』の備蓄はある。空腹度の低下には対応できる。それでも、余裕のあるうちに動くべきだった。
やばくなってから動くのはもうやめる。
それでも1人で『始まりの洞窟』に侵入するのはかなり厳しいんだが、飯を食わなきゃ腹が減るし『空腹』の状態異常はステータスが減少する。あと腹が減りすぎて何も考えられなくなる。めちゃめちゃ苦しい『餓死』は勘弁してほしい。
「顕現。見習いの剣」
手の中に現れる無骨な剣。
モンスターと戦うための武器をステータス画面から呼び出した俺は『始まりの洞窟』の入り口に向けて岩場を歩いていくのだった。