チートな彼女
俺は息を飲んだ、俺の額には冷酷に冷えた銃口が今にも牙を向かんと睨みつけてきている。
その銃を持ってるのはカリルだった。
その目は憎しみを剥き出しにしている、しかも手に持っている銃はただの銃ではなくM82A3だった。
M82A3とはアメリカで開発された対物狙撃銃だ。
俺はミリオタでもあったため少々銃のことに関しても知っていたのである。 知っていたからこそその銃口を向けられた時の恐怖感が物凄く強かった。
悠「あの、俺殺されちゃうのかな?」
カリル「.....」
悠「こんな所で殺したら銃声でみんな集まってきちゃうよ?そうしたらご飯も食べられなくなるし。」
苦し紛れの言い訳だった。こんなものが通るはずは無い。
カリル「.....ご飯食べてからにする」
いや、一応延命は出来たみたいだ、ただご飯食べ終わったら結局殺すみたいな感じだし、何かこの生きるための打開策を考えなければ。
(悠さん、悠さん、、、、悠さん!聞こえますか!)
声の主?はカファさんだった、俺の推測によると何らかの方法によってテレパシーを送ってきてるみたいだ。
(悠さん、自分の思った事についてもう少しよく考えてみてください。 そうすれば自分の間違いと友好関係を築く第一歩になれるかと。
一応悠さんの考えをテレパシーで読まれないように防御術式は貼っておきますのでよく考えてください。)
俺の思ったことか、ちょっと振り返ってみよう
まず来てすぐビックリしたな逆異世界召喚とかありえないし。
次は容姿にビックリしたなカファさんの方は黒髪ロング、長身で、全てが綺麗にまとまった彫刻のように美しかった。
カリルちゃんの方は黒髪ショートで、身長は小さいけど....
カリル「.....ご飯行く。」
俺の襟を掴みながら上目遣いで言ってきた。
俺はすぐに落ちた。よし、行こう!
3人でファミレスに入った。
店員「お客様3名様でしょうか?禁煙席と喫煙席どちらにしますか?」
悠「禁煙席で。」
店員「かしこまりました。ではお好きな席にどうぞ。 決まりましたらお手元のボタンを押して頂けましたらすぐに向かいます。」
マニュアル通りの接客を受けつつ空いていた3番テーブルに腰掛けた。
悠「えーっと、メニュー表はこれだから、どれかいいのがあったら何でも言ってくれ。頼んだりするのは俺がするから。」
カファはすぐに決めたようでカリルとメニュー表を見ながらどれを食べたいかを決めるのを手伝っていた。
カリルの方は優柔不断らしく、全く決められていないようだった。
そういう初々しい姿を見ながら俺はとりあえずトンカツ定食にしようかと考えていた時、なにかに気づいたカファが声をかけてきた。
カファ「あの、凄く言い難い事なんですけど、字が読めないです。」
あ、そうだった彼女らは異世界から来たから日本語を書いたりすることは全く出来ないのか。
カファ「あの、何か文字についての情報源みたいなのがあればそれを貸していただけませんか?」
悠「携帯ならあるけど、どうするつもり?」
カファ「そこから入る情報を私の脳にも直接情報が行くようにすれば文字が読めますので、前にもそんなに感じで他の国の言語を覚えていましたので。」
なるほど、チートだな!その能力!俺にも分けてくれ。
取り敢えずカファさんの携帯を渡した
すると携帯に手を翳し(かざし)呪文のようなものを唱えたと思った瞬間、蒼光が発生した。
カファさんはすぐに携帯を返してくれた。
瞬間、俺は気付いた。
俺の犯した過ちを。