(第一話) 異世界の神代行になる
......気がつくと真っ暗な闇の中にいた...。
どこだここは?さっきまで寝ていたのに
『よし......せいこーした』
遠くから声が聞こえるような?なんだか聞き覚えがあるきがするが...?気のせいか...
『めのまえだよ、め・の・ま・え』
ハッ、とするとローブに包まれたヤツが目の前、
いや宙に逆さまで浮かんでいた。
「誰だお前!?なんで浮いてるんだ!?」
普通そんなことから聞くか?
まず、ここはどこだ?だとかあるだろ!
驚いていると目の前のヤツがこう言った。
『キミ、"せかい"をつくりかえないかい?』
世界を?作り替える?いきなり何の話だ?
『あ~、せつめいがたりなかったようですね。
ボクはこの"せかい"の"かみ"です。』
"かみ"って、あれかあの神ってヤツか?
それにしてはローブのサイズもあってなく、
顔が隠れて威厳のないちんちくりんな感じだが。
『いま、はじめてボクの"せかい"ができたところなんだけど、いろんな"ふぐあい"があって、"せんぱい"にみせたら、つくりかえたほうがいいって。』
先輩?不具合?それ、俺に関係があるか?
『"せんぱい"はこういった"せかい"なら、
"あどぼいざー"...? がひつようだって』
アドバイザーだな、うん。
『それであなたにみてもらおうと...
...ちょっとまってね.....』
『 ぶわっ!! 』
へなちょこなかけ声が深い闇に響くと
ぶわっと足元に世界が広がっていった。
「おお!広大な自然!ファンタジーにありがちな中世風の家々!」
自分としても陳腐なセリフだ
それにしてもコレぐらいグラフィックの出来のいい
ゲームがあれば、そこそこ売れるだろうに。
「それで不具合って?」
神に対して言うような口調でないと思ったが、
まあだぼだぼなローブ着るような神だしいいか。
『はじめてだから、なんともつよい"ゆうしゃ"をつくってしまって...』
ああ、成るほど主人公無双系のあれにしちゃった訳ね...。まあ、ありがちだとは思うが。
『そうなんですよ、どうもそれだと"しけん"にとおらないみたいで、この"せかい"を"かんせい"させないといけないみたいで』
試験で世界を完成か。
なんだか神の世界も大変そうだ。
つまりこの世界は6日目の朝ぐらいなのかな。
天地創造神話に当てはめると。
『そこであなたがこの"せかい"の"かみだいこう"となってください』
.....はぁ?こいつこの世界のために神の代行業をしろだって?
そもそも人間が世界を改変しちゃって
いいものなのか?
「俺でいいのかホントに...?俺は構わないけど。
だいたいもっと適任な人がいるでしょ、
それこそクリエイター職の人間とかさ。」
『いえいえ、"せんぱい"は"ちきゅうのひと"で
ヒマそうなひとがいいと。
とくに、"にはん"の"おとく"がよくしってるって。』
「日本のオタクだろそれを言うなら」
ついつい思いかけず下らないツッコミを......
ううっ、たしかに俺はオタクで暇人で
ファンタジー異世界大好きですけどね。うん。
『うーん、"せんぱい"にだまされたかな?まっいっか。
それはそうと、やってくれるの?』
「えーっと、まあ暇人とはいえそれなりに報酬?
みたいなものがないと長続きしないぜー、たぶん。」
せこいヤツだよ、俺って。図々しい発言だ。
『じゃあ"かんせい"したらこの"せかい"を"
はんぶん"あげるよ。にいちゃんに』
「え......?いいのか。」
半分とか魔王が言うようなセリフじゃないですか!
なんてこといってんだ!
『うん、うんあげちゃう』
あまりにも純真だ。
新人神はみんなこんなふうなのか?
「まあ、もらえるもんはもらっとけの精神で」
流石に動揺してしまっていたが、
深呼吸して、年上っぽくこう言った
「もちろん引き受けよう。」
神に対して年上ぶってもしょうがないが。
その神はニンマリと笑って
(ローブで顔は見えないのだけども)
『じゃあさっそく、この"せかい"をみにいってください。この"すふぃあ・まっぷ"からじゆうに
"ちじょう"にいけます。』
青い球をとりだして"どやっ"としている。
なんだかかわいいな。顔は見えないがそう感じた。
「では、早速この宿から見てみるか!」
なんとなく選んだ。直感ってやつだ。
『ボクもあとでいきます。さきにいってください。』
神のもつ青球をタッチするとみるみる吸い込まれていった。
まさか異世界転生するどころか神代行、
ないしちっこい神のお兄ちゃんになるなんて!
(特典で世界の半分も)
本物の世界を作り替えることができるなんて
昔RPG制作ゲームをしたことがあるが(途中で挫折した)そんなもの比べものにならない!
「さあ!やるぞー!」
久しぶりにたぎってきた!
続く。