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2/7

カーナビさん

 車内にて

 

 ――――――――――――

 

 

 「ねえ、らしょうもん」

 

 「なにかな、ルーリィ」

 

 「この中に、だれがいるの?」

 

 

  運転席の脇の画面を指さすエルフ幼女、かわいい。

 

 

 「これは、カーナビって言ってな。ルーリィが行きたいところまで、道案内してくれるんだよ?」

 

 「ほんとーっ?」

 

 

  ゆっくり畑のあぜ道を走る俺の、エルフ幼女をだめにする座席で、ルーリィはぴょこぴょこ。

 

 

 「ルーリィは、どこに行きたい?」

 

 「えーっとぉ、あのねーっ」

 

 

  大きな瞳をいっぱいきらきらさせて、ルーリィは、

 

 

 「じゃあ、うさぎさん!」

 

 「う、うさぎさん……?」

 

 「うさぎさんが、たくさんいるくに!」

 

 

  かわいいっ!

 

 

 「でもね……」

 

  

  なんだろう、ナイショ話?

  

  ルーリィは急にシャイな感じで、エルフ幼女をだめにする座席にがばーっと

  身を伏せて、

 

 

 

 「らしょうもんとなら、どこでもいいよ?」

 

 

  あれ、これ、どこまでも走れそう。

 

 

 「よし、カーナビ、オォォおおンッ!」

 

 

 『うさぎのくにを検索しています   検索しました』

 

 

 「れっつごー!」

 「ごー!」

 

 

 お゛お゛お゛お゛おんっ! お゛んっ! お゛お゛お゛おおおおん! 

  

   

 ね゛ぇ゛ね゛ぇ゛、お゛ね゛ー゛さ゛ぁ゛ぁ゛ん゛!!

 も゛っ゛と゛、も゛っ゛と゛奥゛ま゛で゛深゛く゛お゛ね゛が゛い゛し゛た゛い゛ん゛だ゛に゛ゃ゛あ゛!

 

 

 

 「ふー、すっかり夜になっちゃったぞ?」

 

 

 『目的地付近に、到着しました。 案内を、終了します」

 

 

  けれど、なんでこんなうらびれた町外れなんかに、うさぎの国?

 

 

 「あー! みてみてらしょうもんっ! 本当にうさぎさんだーっ」

 

 

  到着した店には、巨大なバニーガールのネオンが。

 

 

 「待つんだルーリィ」

 

 

 次回、ルーリィの好きなスキル!


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