交渉(営業トーク)上手い人っているんだよねぇ
騒ぎにその場に駆け付けた理事長と話していた先生と保健の先生が状況に戸惑っている。
「えっ!?」
状況を確認するために落ち着きをなくしつつある理事長に保険医が問う。
「すごい音がしたから見に来たんだけど……何!? 何なのこれは!?」
「屋上から落下して!! 彼(成沢)は彼は僕をかばって……」
尾崎理事長はかばってくれた彼に感謝する。こんなボロボロの状態になってまで自分を無傷でいさせてくれたのかと声を失っていた。
「なんで……」
「買い付けたからじゃないかしら」
今の状況の混乱がなかなか収まらない尾崎理事長に保険医が能力について話す。
「先払い後払いに付随する 君の能力。詳細は後報告しますわ理事長代行……それにしてもこんな時が来るとはね」
どういう事と表情だけで表す。そんな彼女に保健医が説明した。
「買い付けは自分の運を対価に運をあげたい人に強運を与えるってもの。つまりは捨て身技、使いたいと思う事なんか起きてたまるかと言っていたのに……」
ボロボロな状態な白夜を見てつぶやく保健医。
「変なとこお人好し、能力も性格もザンネンなんだから」
→
「……」
意識はあって考える位は出来そうな白夜。今の状態からこう思う。痛い体が重くて意識もはっきりしない、このままじゃまずい? 早く目を開けないと。目を……
どうにか現実世界にと意識を戻しかけの時、尾崎理事長が抱きしめてきた。
「!!?? ちょ……待……。お、おざき……!? ムネ」
彼女はそんなの気にするなとばかりに白夜を強く抱きしめた。そして素直な気持ちを白夜に伝えてくる。
「死ぬ気かキミはクソかキミは」
ほんのわずかな間を置いて
「……ありがとう助けてくれて」
白夜はされるがままだったので一般的な返答が口から出た。
「……えっと……どういたシ……マシテ」
こうして白夜の長かった一日はこれまで未経験な達成感で終わりを迎えた。
一週間後、怪我の治療を終えて学校へ登校すると滝川はすでに刺客をやめて自主退学でいなくなっていた。
その日の放課後、白夜が理事長室に行くとやはり尾崎が
ー そこで聞いた話 ー
小道具 取られれば刺客の権利を消失するとかいう『他校校章』は尾崎が回収済みだった。どうやら滝川を利用していた組織はただ報酬を払わないだけ、粛清とかはしないらしい。
「……高校中退したあいつが働ける場所はあるのかな?」
白夜の質問に私見を述べる尾崎理事長代理。
「学歴が必要なら方法はあるさ。でも、大丈夫だと思うよ。滝川君の口車に乗せる交渉術は彼がそれを何らかの方法で学んできたからこそだろうしね」




