任務未達成の場合の行動
学校現場の問題、その地域の敎育界への不信感。そういったものを悪い方に利用して破滅させていく。悪評が広まれば広まる程、教育現場は戦場と判断される様になる。
「すごいよな白夜ぁ? 世の中を操作しやすくなっていくぞ」
俺は何よりもこんな騒動を起こした理由が聞きたくて問いただせずにはいられない。
「んな話は知らねーよっ。ここまで大きな問題になったのは何でだ‼??」
彼のそんな事もわかんねえのかといった態度、小馬鹿にした感じの返答を受けた。
「……残念な事に俺はお前と違って能力とかないからよ。駆使したのは……そう。この人当たりと手練手管でどうにかな」
「は!?」
滝川は察しが悪いなとばかりに俺へこういう訳だと伝えて来た。
「訓練させられていたからピーンと来んだわ。表情だけで“どんな言葉を求めているのか’がな」
俺は言われて気づく。彼がいつもフォローしてくれていた数々を。
(……あれ?)
「心当たりがあちこちにってな。お前は散々俺にほだされてたんだから。な、白夜」
滝川と心が通じ合っていると感じていた気持ちを一方通行だった。いろいろと手助けしてくれていたのも利用していただけ? 信じられないと声をはりあげる。
「……全部お前の特技ってだけか! 滝川!?」
薄ら笑いを浮かべながら答える。
「他人に信頼される方法は覚えれば楽なもんだ。層系での生活は充実してた。欲している言葉の逆を考えれば嫌な言葉もわかる。心の問題に気づける訳だ」
ここまで聞けばわかるだろうという表情。俺がこれ以上はと耳をふさぎたいと思っているのをわかっていて滝川は自分が騒ぎの中心だと告げる。
「ここのほぼ全員が親の抑圧とか期待に応えるため成績向上だけを目的とする連中だ。それを利用するだけで教室一つ程度の全員を合図一つで殲滅せんめつ出来るっと」
教室にいたはずの操り人形状態なクラスメイト達が滝川の合図で流れ込んできた。このままではドアが壊されるのも時間の問題だろう。
「指を鳴らす音で集まる様に仕組んでいたのさ。見届けな白夜。お前を騙したクズの最後」
「!!??」
屋上のフェンスに座っていた滝川。すでにフェンスの反対側に行って落ちる気満々な様子。
「何してんだこっちに戻れよ!!」
「落下地点が決められていたりするんだなこれが。だから死なねーって。これも任務だ」
ふざけた任務になんて従うなという白夜の声を無視して滝川はのんきに「高いなここは」などとつぶやいている。
「任務続行困難、その場合の最終任務が<落下>なのさ。何も問題を感じなかった生徒の飛び降り。生死はともかくその噂の広まりで世間はこの学校の問題に黙ってねえだろ?」




