学園のクラスが異常な雰囲気に
(退学も嫌だけど……物言わぬってつまり? 学校守るはずのやつが生徒を脅すっておかしいよ!!)
「……あーーもうっ」
尾崎の誘いそのものは嫌ではなく、可能なら応じていたかもしれない。その勇気が出なかった、とにかく今度会った時のために言い訳を考えないと……
遅刻して教室に入った俺は何か違和感。誰も遅刻した俺に反応しない事に。全員黒板かノートだけに集中してるのは変だ。おかしくないかこの状況。
「あれ……?」
先生の姿もないので自習だと予想したが静かすぎると思う。一部の生徒が私語しつつも自習する空間がイメージ可能。なのに騒音の様子さえないと辺りを見渡した。
「小田切さん? 一体みんな何して……」
ドアの近くの席にいる女子に聞こうと声をかけた時、その子が教科書をボロボロにしていて思わずフリーズ。ペンやカッターなどを使って破きまくり姿に顔が青ざめていくのを感じる。
(は……⁉︎)
「成沢君?どうかしたの?? 上の空だけど。成沢君もやってみなよ、頭がとってもスッキーリするよ?」
教科書などをボロボロにするのが普通。それをしないなんて異質みたいな目で見られた俺は恐怖で足をもつれさせた。
「うわあああーっ⁉︎」
そんな俺に男子生徒が中心になってにじりよって来る。
「やんねーとか。てか何だよその反応?まるで他人事?」
座り込んだ俺を囲む様にカッターなどの刃物を持ったクラスメイト達が集まって来た。
「いいねえ。こっちは毎日大人の期待と圧力に押しつぶされて不安と焦りから身も心もズタズタだっていうのにな」
異様な雰囲気で何をされるかわからない状況、こいつらどうしたんだと分析してこれからどうすれば良いんだと迷って。
(全員……おかしく……!? 圧力……不安?)
ここでさっき聞いた尾崎の話を思い出す。
〈なったものは誰でも急に猛烈な不安を覚え、常軌を逸した狂気行動を起こす問題〉
〈症状はみんな同じ……。進学校生徒だけ〉
俺はそれに当てはまるものって……と困惑。
「ウソだよな。尾崎が言っていたノイローゼだというのか……!?」
逃げる前に数名の生徒に体をつかまれて立たされる。更に刃物を顔に突きつけられてしまった。
「お前の様な訳知り人間がいるから俺たちは救われねーんだろうな」
(ヤバイ。切られる……)
たまたまドアの方に追い詰められていた俺は静かに制服を引っ張られて廊下に出される。
「⁉︎ 滝川……⁉︎」
「ーーっとに何で逃げねえの。おめーは‼︎」
「お前何で……」




