目前の化け物に対処出来るなら
あんなやつの言った話は嘘だと家に戻り、祖父と祖母に母親の死の真相が知りたいとお願いした。そうした所、辛い真実だと伝えられ、そんなバカなと家を飛び出る。
(信じてたのに)
この真実を知って何をすればと放心しかけたノーツの近くで壁が壊れた。
「!? なっ……」
異常な壁の破砕具合にノーツが声を上げると人間型の鬼みたいな異形と、帽子の男がそこから登場。
「ほう……」
「!!」
「あれと似たような匂いだ……って事は君がノーツ君だね」
何やら意味深発言してくる帽子の男だが、ノーツからしたら何なんだ? といった気持ちで生返事するしかなかった。
(何者だ?)
「若!」
この場に現れた茨木が怪我しているのを見て気になって仕方ない。
「茨木? ……ってお前怪我してんぞ大丈夫か?」
気にしないで頂いて問題ないと茨木がノーツに家へ帰るように言った(どうやら結界の様なものが張ってある一帯だから)
「おい! 逃げろったって……あいつは何者だ?」
ヒザを折って倒れた茨木にノーツは問いかけた。
「あのお方は総領の弟様……つまりあなたの叔父上に当たる人。次期総領候補のお一人です」
倒れたけどすぐ起きあがり語る茨木の話にノーツはそれって!? と思いつく。
「じゃあ、あいつは俺の命を狙って……」
「その通りさノーツ君」
叔父とかいう人が何も隠さず異形の鬼っぽいものを使役しているのか連れ歩いている(叔父自身にも鬼っぽい角がついている)
「前は失敗したが今度こそ君に死んで頂きたい。母親と同じ目が望みかな」
ノーツは茨木から自分は人間じゃないと聞いたばかりだが、相手の力が強大すぎて震えかけた。
「そんな事はさせません」
負傷した体なんて気にせず、茨木がノーツを守護すると立ちはだかる。
「なっ……無茶すんな。そんなボロボロで」
ノーツの気持ちはわかる、だけどそれが自分の役目だと伝えた。
「無茶でも! それが使命なんです。だから若は今の内に!!」
また守られるのかとノーツは母親が助けてくれた時の状況と重ね合わせる。
「……るせえんだよ」
「え?」
急に胸ぐらをつかまれた茨木は素性を明かした時みたいに再度殴られると覚悟した。
「っわあ!!」
「また俺に見殺しにしろといったのか!?」
つかんだまま、こんな思いはもうごめんだと思いをぶつけた。そしてお前が俺の武器や防具を用意出来るんならそれを渡せと怒鳴る。
「……それは命令と取っても? 若」
ノーツは理由なんて何でもいいからさっさとしろと伝えた。
「あるなら寄越せよ」
「へへっ、仰せの……ままに」
茨木はノーツの首にかかっているプレートアクセをつかみ、何やら力を注入するかのような動作。
「鬼に金棒を体現します」




