研究所長の娘ってこの娘は確か……
所長としての姿で接して来たと思ったら、研究者としての本音を駄々漏らして来た。
「こんな若いカラダを自由に。だから研究者は最高だよ」
「考えてる考えちゃってるよ」
僕がちょっと怖いと口にすると
あまりに正直な返答が戻って来たので僕は研究対象として何をされるんだろうと閉口した。
「…………」
そうこうしている時、僕の耳に女の子の声が届いた気がした。
「あー、特殊能力持ちの子って彼のコトー?」
振り向いてみると、可愛らしい服装をした少女がいた。初対面じゃない気もする。
(あれ? この子は)
飲み物を飲みながら、所長がその子の紹介をして来た。
「娘のかるなーだ。仲良くしてあげてくれ」
僕が少女を気にしていると、微笑みかけられた。それがまた可愛らしくてドキッとする。
「私、弟が欲しかったの」
少女が寄りかかって来て、更にはほっぺたに頬ずりして来て。可愛い子にそんな行動をされた嬉しさはあるが、それよりも赤面してしまいどう反応すればと固まってしまった。
「んん」
「あの?」
「街の案内をしてあげるね、行こ?」
少女が強引に手を引っ張る。
「わっ、ちょっと」
僕は結局、町を案内してもらう事を決める(能力確認はそんなに時間かからないから、かるなーに付き合ってやってという所長の許し有り)しばらく一緒にいる事になりそうだしと年齢について等の会話を振った。
「……えっと、かるなーと呼べばいいの?」
「本名は、るなだけど、あだ名でかるなーお姉ちゃんと呼んで欲しいな」
「あのね。ボクの方が年上じゃないかと。小6だよボクは」
ボクがそう言うと、かるなーに同級生だねと教えられた。それならと誕生日で勝負を挑む。
「えぇっ!? 私も小6だよー」
「じゃあ誕生日はいつ?」
僕とかるなーで「せーの」と掛け声後すぐに答えた。
「4月9日」 「4月12日」
4月生まれなんて今までの出会いであまりいなかったし、僕は勝つだろうとふんでいた。だけどまさかの3日差での負け。ショックだ。
「負けた、3日……」
それは自分の中で無かった事に切り替えて、かるなーに服装について聞いた。かるなーがどことなく不安そうにしていたが身長と洋服のセンスが幼めだから気にしない。先に子どもっぽいとは思わないからと安心させておく。
「で、かるなー。さっきは違う服装だった気がするんだけど。あの服装、女の子的正義の味方《魔法少女》コス……」
言おうとして気が付いた僕。実際はどうなんだろう?
(あ、待てよ。正義の味方が正体バレるのはまずいかもしれないな? 僕の知っている正義の味方で正体バレたら二度と出てこなく……消されたって噂を聞いた!?)




