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ファンタジー詰め合わせ  作者: 霜三矢 夜新
ずっと心を明るく照らそう
32/64

怪物を倒す武器をどこに飛ばす気だ!

「……くん。植木君」

 彼は笹川に名前を呼ばれて我に返った。

「悪いな」

「ううん、助けてくれたんでしょ。ありがとうね」

 どうにか助けられた彼女にお礼を言われた。陽光は一息つく。

「おう……」

 不安そうな表情を浮かべた笹川が問いかけてきた。それに対して陽光が応じた。

「ねっ! あれも異星人かな!?」

「おお、多分だけど」


 空気を読まない地球外生命体が彼の回避した動きを褒める。

「よー、避けたん」

「おいっ! オレ達を巻きこむつもりか! 迷惑だ、早く遠く《どっか》に一人(?)で行けよ!!」

 陽光は地球外生命体が助けを求めてくるが、そんなの知るかとばかりにせまる。地球外生命体をわし掴みにしておさまりきらない怒りをぶつけた。

「えーっ、助けてくれないん!?」

「たりまえだよ! テメエの事なんざ知るか。ふざけんな」

 ! 彼と地球外生命体の話が打ち切られそうなのを見ていた笹川は、陽光のゴーグルが不気味なオーロラ発生現場付近に落ちているのに気づく。さっき助けてくれた時に落ちた、彼の形見じゃないかとかけ出した。

「危ねえ。ボサッとしてないで逃……って」


 陽光が彼女に声をかけた時にはすでに走り出している所だった。しかし、方向が悪い。

「ええ!? コラ!! バッ!! そっちに行くなって」

 笹川の行動が理解出来ない。あまりの事に彼はかたまるしかない。あいつは何をしているのか!? 恐怖心からイカレちまったのかと思う。実際どうなんだと目で追ってみると、さっきまでいた古寺に何かを取りに行こうとしている行動がわかった。

(だからって行くなよ、あんなとこ。あのバカ!! 勘弁しろよな)

 異星人だかどうか知らないが、目の前で転校生《笹川きずな》に危害が及ぶ可能性があるのは無視出来ない。陽光は追いかける事にする。

「あの、化け物倒す気ならこの道具使うとええわ。わいは自分で出す道具は自分で使えんたい。だからわいが手を下す事は出来ん」

 追いかける際、走り出した時に彼は気づく。彼女が取りに行った物を。俺が落としたゴーグルを危険もかえりみずに……。バカは俺じゃないかと陽光は思った。


「だけん手は貸せる。今、戦えるのはあんたしかおらんと」

地球外生命体がしゃべっている話を彼は聞いているだろうか。その陽光は後悔していた。自分のゴーグル《形見》を落とした事、笹川がそれを命がけで取りに行kつてくれている事、

それらに気づけなくてバカだったという感じに。

 ――後悔していたのは短時間だけ、そんな暇があったら助けに行くべきとばかりに地球外生命体に力を貸すよう叫ぶ。

「おい! 笹川を助けてえんだ! さっさと手を貸せ!!」


 大口を開ける地球外生命体。何をする気か。

「ボクの必殺道具"念木"を受け取りぃ」

 口の中から茶色い光と木のようなものが上空へと飛んでいく。彼には地球外生命体の行動が不可解としか思えない。

「いかん! 飛ばし過ぎてもうた!! ジャンプでもして追っかけて欲しいたい」

「アホ~~~~~~~~~~~!! 緊迫感台無しだよ」


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