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ファンタジー詰め合わせ  作者: 霜三矢 夜新
ずっと心を明るく照らそう
23/64

主人公の胸騒ぎの理由は?

 前回分に少しだけ文字数プラスしたので申し訳ないですが確認してもらえればと思います。

「それはそうとな、今日うちのクラスに新しい子が来るって聞いたで」

「転校生か?」

「そうみたいやな。何か皆が騒がしかったやろ」

 原因は分からないが、陽光は体の一部が何かを感じ取ったかのような感覚を覚える。何だ!? この胸騒ぎは……。

「ん? 何だどうした? 陽光。顔色悪くなってきてるが平気か!? 無理はすんなや?」

「いや……何でもないよ……」

 胸騒ぎなんて勘違いや大した事じゃないのも結構多い。悟られないように「心配しなくても問題ないって」と言っておいた。


 授業開始の時間になり、クラスの担任が教室に入って来た。軽く朝の会をしている最中に噂されていた転校生が呼ばれる。

「え~、今日からこのクラスの一員になる笹川を紹介するぞ~。仲良くするように~」

 転校生がこのクラスにとか話しているようだが、それより陽光は一時的にさっきの感覚を気にしていた。

(単なる動悸とかかもだし。疲れているなオレ)

 担任が転校生に教室へ入るよう声掛けする。

「笹川―、入りなさい」

「は……」

 ドアを開けて入ろうとした瞬間、まず引っかからないはずの段差で転ぶある意味鮮烈な初登場する転校生。

「ひゃあ!!」

 カバンから出てしまった教科書やノートをあたふたしながら恥ずかしそうにしまう『かまいたくなる娘上位』な雰囲気な少女。廊下の近くの男女生徒が善意で拾うのを手伝っていた。

恥ずかしそうながらもきちんとお礼の言葉を述べながら受け取っていた。


「あ……あの。笹川きずなです! 皆と会えて嬉しいですっ! これからお願いします」

 失敗をフォローしてくれる生徒が1人以上いるクラスなら居心地良さそう、気を取り直した転校生きずなが第一印象が大事とばかりに可愛らしい笑顔を浮かべて頭を下げた。

しかし、カバンのロックが甘かったのかまた教科書などを床に落とす。

(もー!! うそだよねぇぇ~~~~)

 ドジっ娘アピールなんてする気なかったので少し涙目になって頬を染める。

誰かがふき出すように笑うとクラス全体が明るい空気に包まれた。一度ならず二度までも~なんてちゃかす生徒とかもいれば、そんな所もカーワーイーイなどと言っている生徒達もいる。何か盛り上がっているので彼女は戸惑った。

(え!? ええ?)


 もちろん陽光も見ていて飽きない子だなーと控えめに笑っていた。

まだ笑い声の残る教室内で担任が席の場所を教える。

「ふふ……席は窓際3番目の空席。そこに座って頂戴」

(ダメだなぁ、私ったら)

 赤面して恥ずかしさのあまりうつむいてしまっている転校生の少女(笹川きずな)を陽光は何となく気にかけたくなる。


 このクラスの人達に「派手な演出で目立ってたよ」とか「あははっ、ナイスキャラ~っ」なんて声をかけられてしまっている少女。恥ずかしくて誰の顔も見れない。

(うわ~ん恥ずかしいよー。いっつもこうで。私って何をやってもダメ)

 恥ずかしくて目立ちたくない。だが、そういう性格の子ほど目立ちそうになってしまうものである。歩き方のミスで転びかける。陽光が瞬時に近づいて支えてやった。

「うわあっ!!」

「よくコケるやつだな。何もない場所で転びかける理由がわからん」

 転校生《笹川》を転ばせないように支えた陽光のファインプレー。それが引き金となり、またクラスの連中が騒ぎ始めた。陽光をちゃかす者や、「マドンナだなあの子は」などと勝手に評している者、それと騒ぎに乗じて人気芸人お笑いモノマネをしているお調子者などで一時的に騒々しい空気になる。

人力車ひとちからしゃとかのお笑い事務所に入る気か?」

 さっき教えられた空席にショックを受けていそうな転校生が足早に去っていこうとする。(ヒドイ)と思っている確率も考慮して陽光が優しく声をかけた。

「別にみんな、お前の事をバカにして笑っているのとは違うぞ。お前の事を受け入れるって雰囲気にしてるんだ。だからあまり落ち込むなよ」


 転校生《笹川》は陽光との出会いでこの人が運命の人と思う。

「もう授業始めんぞぉ~~」

 ブーブー言うクラスの半数以上の生徒達に担任が呆れたように言った。

「ブタかー、お前らは~。それと笹川さんは席に座ろうねぇ」

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