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親友
振られよう。
私の長かった片思いが終わった!
そう、言えるように。
1年生から6年生まで、あなたがいたから毎日キラキラ輝いてた。
私は、私立に行く。
違う学校に行くと、もう毎日会えなくなる。
それでそのまま、あなたのことを忘れてしまうのなんて絶対嫌。
だから、振られるの。
振られて、新しい自分になるの。
そう、決めたの。
「る~みっ!」
朝、親友の奈菜がいきなり声をかけてきた。
「わっ!びっくりした~!」
「ねぇねぇ、もうすぐバレンタインでしょ!私、本命渡そうとうと思ってるんだ!留美は?」
「えっと・・・。わ・・・」
「渡さないんだったら、協力してほしいんだ!」
私、何も言ってないのに・・・。でも、奈菜は親友だし・・・。
「うん。いいよ。」
「ホントに!ありがとう!」
「で、誰なの?」
私、からかうように聞く。まさか、敦くんじゃないよね。まさかね。
「えっとね・・・。敦くんなの。」
えっ・・・。
「そ、そうなんだぁ!」
「上手くいけば付き合えるかも!そしたら毎日一緒に帰れるかもぉ!!留美、応援よろしくね!」
「う、うん・・・。」
どうしよう・・・。