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月の詩  作者: 井ノ下功
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月の名

青空に浮かぶ白い月

私はその名前を探す


五日前は満月だった

四日前は十六夜の月

三日前は

二日前は

昨日の月は


青空に浮かんで白く光る

月を見上げて自転車を駆る


車道に出そうになりながら

土手から落ちそうになりながら


それでも懲りずに

また 見上げる



欠けゆく月も

満ちゆく月も

等しく好きだ


満ち足りた月も

無くなった月も

等しく大好きだ




それは

自分(ヒト)に似ているのだと思う


欠けてる自分(ヒト)

満ちてる自分(ヒト)

等しく好きだ


完璧な自分(ヒト)

劣悪な自分(ヒト)

等しく大好きだ




だって

名は違えど

この青空に浮かぶ

月は月だから


だから

名は違っても

この道を駆ける

私は私なんだ






――――――あ、


思い出した。



()の名前は、更待月。





青い川の流れの中から


青い空の白い月へ



笑って

会釈した








――――――あ、



忘れてた。




向こうの方から微かに

チャイムの音が聞こえた



 


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