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れでぃーすとりっぷ!  作者: おじぃ


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グランクラスで行くぜ!

 新幹線ホームで乗車口に整列して列車の到着を待っていると、上部がグリーン、下部がホワイトの車体の窓下にピンクの帯を纏った電車が入線してきた。E5系というJR東日本の新型新幹線電車で、1~8号車が普通車、9号車がグリーン車、10号車がグランクラスとなっている。


 周囲の旅客(りょかく)物珍(ものめずら)しそうに眺めたり写真やムービーを撮っている。私たちはこれに郡山(こおりやま)まで乗車する。


「あっ、この電車知ってる! よくCMとかポスターに出てるヤツだ!」


「そうそう。新しい電車だよ」


「さすがヒタッチ! 電車マニア! じゃあ隣の車両は?」


「いやいや、電車は小さい頃からお父さんに叩き込まれて育ったから嫌でも覚えちゃっただけ。別に追っかけとかやってないし。隣のは秋田新幹線タイプの電車」


 この『やまびこ223号』は東北新幹線用のE5系10両編成と、上部がホワイト、下部がシルバーで窓下にピンクの帯を纏った秋田新幹線用のE3系6両編成が併結して16両編成で運転される。


「うん、知ってる。あっちは何回か乗ったことある」


「だったら訊くな!」


 やがて車内清掃が終了し、ドアが開いたので車内に入る。


「ご乗車ありがとうございます」


 デッキではキャビンアテンダントのような格好をしたグラスクラス専任のアテンダントが丁寧にお辞儀をして旅客(りょかく)を出迎える。


 私たちは「こんばんは~」と会釈して客室に入った。


「うおっ、凄いね」


 未砂記は他の新幹線にはない高級ホテルのような客室に思わず声を上げた。


「だね」


 暖色系の間接照明、赤い絨毯に海側1列対山側2列のゆったりとした座席配置。荷棚は単なる棚ではなく航空機の荷棚のように縦開きの扉があり個々に仕切られたハットラック方式。


 指定席上のハットラックに手荷物を収納した私たちは、ベージュ色をした皮張りの座席に腰掛け、用意されたスリッパに履き換えた。


「お~、電動リクライニングですか」


 窓側席に座った未砂記は左肘掛けのリクライニングボタンの数に驚いている様子。背もたれ、座布団、フットレスト、フットレストに収納されているプラスチック製の補助用フットレストそれぞれの上下ボタンの他に、アテンダント呼び出しボタンがある。


 右肘掛けにはコンセントやサービスドリンクやメニューの高級和紙製案内冊子が添付されている。


 背もたれには枕と、ヘビのようにニョロッと飛び出た角度調節可能な読書灯が装備され、快適な読書が可能だ。


 未砂記は座席の機能をフル活用し、思いっきりリクライニングして脚を伸ばしている。この座席は背もたれ部分がシェルターに覆われているため、いくらリクライニングしても後部席の空間を圧迫しない。


 私はとりあえずフットレストを調節して脚を伸ばした。


「本日は、グランクラスをご利用いただきまして、誠にありがとうございます。皆さまのお供をさせていただきますのは…」


 発車すると、アテンダントが客室の出入口前で自己紹介を兼ねた挨拶をし、その後一度スタッフルームに戻りワゴンを押して自由に選べるサービスドリンクの案内や、軽食を出す時間を旅客一人ひとりに訊いて回る。


 軽食もサービスで、和と洋から選べる。私は和、未砂記は洋をセレクトし、乗車時間が1時間半弱とさほど長くないため、すぐに出してもらうことにした。


 赤ワイン、白ワイン、ビール、コーヒー、紅茶、ハーブティー、ダイエットコーラ、青森のアップルジュース等、数ある飲み放題のドリンクの中から二人ともシードルをセレクト。ほろ酔い気分で旅を愉しむ。


 肘掛けに格納されたテーブルを引き出し、アテンダントから小瓶入りのシードルをグラスに注いでもらい、私たちは「ありがとうございます」と言って会釈した。


 続いて運ばれてきた軽食を勿論お礼と会釈を忘れずに受け取り、乾杯の時間。


 お互いに華奢なグラスを軽く当て、声は控えめに「乾杯」をする。周囲への配慮もあるが、上質な空間では自然と(たお)やかになるものだ。


 ソフトな刺激が爽やかなシードルを一口含み、私は小さな青森産りんご入りハンバーグを、未砂記は一口サイズにカットされたバジルポテトとブロッコリーのサンドイッチを口にした。


「ハンバーグ口当たりまろやかでおいしい」


「サンドイッチも高級な味がする」


 このグランクラスにて提供される軽食は、まるで高級レストランのような本格的な仕上がりになっている。


 料理に舌鼓を打って、食後のハーブティーを愉しむ。小さなグラスポットにはカモミールの花や葉が浮いていて、グリーンの液色と相俟ってまるでガラス細工のよう。私は小さな青森産りんご入りハンバーグを、未砂記は一口サイズにカットされたバジルポテトとブロッコリーのサンドイッチを口にした。


「ハンバーグ口当たりまろやかでおいしい」


「サンドイッチも高級な味がする」


 このグランクラスにて提供される軽食は、まるで高級レストランのような本格的な仕上がりになっている。


 料理に舌鼓を打って、食後のハーブティーを愉しむ。小さなグラスポットにはカモミールの花や葉が浮き、グリーンの液色と相俟って、まるでガラス細工のよう。


 ゆらぎの後にビブラートのかかるメロディーが流れ、まもなく郡山駅に到着する。


「もうちょっと乗ってたかったな~」


「また乗ろうよ!」


「だね」


 列車がホームに進入すると、シートを元の位置に戻して席を立つ。


「ご乗車ありがとうございました」


 停車駅が近付く度、アテンダントがデッキに立って旅客を見送る。


「お世話さまでした」


「お世話になりました!」


 アテンダントがお辞儀すると、私たちもお辞儀をして降車した。


「いやー、素晴らしい新幹線でした! ありがとヒタッチ!」


「どういたしまして」


 私たちはスマートフォンを取り出して電車のフルカラーLED行先表示器とグランクラスのロゴマークを背景に額の上でピースサインをとって写真撮影し、ホテルへ向かった。

 ご覧いただきまして本当にありがとうございます!


 今回は東北新幹線『グランクラス』の旅をお送り致しました!


 余談ですが私はグランクラスクラスで提供される軽食で、冬メニューのりんごの赤ワイン漬けなどがお気に入りです。『など』というのは料理の名前を忘れてしまいました。


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