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退魔師と学校の闇

榎本心霊探偵事務所の琥珀烏先生からリクエストがあったので頑張って書きました。

人によっては不快に感じる内容があると思います

 体育館の少女佐藤友里恵さんが無事に成仏をした次の日の事。

妙に照れ臭そうな顔をした熊川先生が俺に話し掛けてきた。


「その…なんだ、山田昨日はありがとうな。お陰で笑って先に進めそうだよ」


「俺は坊主としての勤めを果たしただけですよ。熊川先生、メールと教育実習生の七不思議に関して何か知ってますか?」


佐藤友里恵さんも七不思議の1つに数えられていたのだから、熊川先生が他の七不思議を調べている可能性は高い。


「佐藤さんにも言われたしな。あまり大声で話す事じゃないから放課後に時間を作ってくれ」

そう話す熊川先生の顔には暗い影が見えた。



________________


 来た、とうとう来た!!

今日は待ちに待った、家庭科の調理実習の日。

しかも、調理を担当するのは男子と実習生の男性。

ちなみに家庭科の座間好美40歳は最後まで共学に反対したらしい。


「麗奈、今日家庭科だよ。あんたの山田先生大丈夫なの?」

クラスのダチは心配らしく声を掛けてきた。


「今のもう1回言ってみ?」


「だから、今日はザマスの授業があるから山田先生は大丈夫か聞いてるの」

座間好美のあだ名はザマス、ザマスは料理の出来ない男子に厳しい。

ってか男子には異常に厳しい。


「そこじゃなくて、もうちょっと後ろ」



「あんたの山田先生?しっかし美保から聞いてたけど麗奈がこんなにデレるとはね」

あんたの山田先生…うん、良い響きだ!!


「山っちは強いだけじゃなく料理も上手いの。ザマスよりも上手いと思うよ」

そう、そして山っちの手料理を昨日今日知り合った女に渡すつもりはない。

まずは山っちを私達の班に引き入れるんだ。


「男子も何とかある程度お料理が出来る様になりました。そして今回は教育実習生の山田先生もおります…ですから今回の調理実習は男子が作った料理を女子に採点してもらいます」

ザマス、グッジョブ!!

健二なんかは何時も同じ班の女に助けてもらっていたから顔を青くしてるけど、グッジョブ!!

どうやら、男子が調理してる様子を見てどれを食べるか決めるらしい。

そうと決まれば…


「藤川さん、他の所を見なくて良いんですか?」

私は山っちが調理してる場所を陣取った。


「せっかく作った料理を食べる生徒がいないと材料がもったいないでしょ?山っち今日はパスタだよね。何、作るの?」

課題はキノコのパスタだけども、ザマスは意地悪をしたいのか色々な材料を用意していた。


「そうだな、和風とクリーム、ペペロンチーノ風の3種類を作ってみるか…客もちょうど3人になったしな」

山っちと会話をしていたから気付かなかったけど、何時の間にか美保と夏希も山っちの所に来ていた。


「麗奈、抜け駆けは駄目だよ。僕も兄貴のパスタは大好きなんだし」


「山田さん、私はクリームパスタでお願いします」


「夏希、美保!!山っち私は3種類を少しずつね」


「後ついでにコンソメスープを作るよ」

山っちはそんな事を言いながらも手際よく調理をしていく。

なんでも修業場にいた時はイタリンレストランの粉悟で勉強をしたみたい。


「あら?山田先生は随分と手際が良いんですね。ホワイトソースにダマもないですし…藤川さんは最初から動いてませんけど、どうしてかしら?」

生徒の調理を見て回っていたザマスが話し掛けてくる。


「山田先生が1番手際が良くて料理が上手だと思ったからです。それじゃいけませんか?」

ザマスの前で山っちなんて言ったらお小言が確実だ。


「そうですか?でも実習生と生徒と言う事は忘れないてはいけませんよ…皆さん、実習生の山田先生の料理を見てごらんなさい。勉強になりますから」

ザマス余計な事を…ちょうど良い香りを漂わせ始めていた山っちの所には他の女子も群がりだした。


「ちょっと、あんた達山っちの事をキモいとか外れ実習生とか言ってた癖に…向こうに行け」


「うわっ、麗奈って独占欲ちょー強くね?」

「山っちか…麗奈って甘えたなの?」

「あんた、どんだけ乙女してんの?そんなキャラじゃないじゃん」

ふと、山っちを見ると忙しくパスタを作りながらもチラリチラリとザマスを見ている。



_________________


 俺は放課後、熊川先生に呼ばれて生徒指導室に来ていた。


「山田、調理実習では随分とモテたそうだな。お前が聞きたいのは帰りのホームルームで知らないアドレスに返事をすると呪われる、実習生と生徒が恋をすると不幸になるだよな…それでお前はどう見てるんだ?」


「モテたってより食堂代わりでしたけどね。呪いは噂が噂を呼んで霊を縛っている可能性があります」

ちなみに麗奈はパスタを満足に食べれなかったのが不満らしく、今日も家に来るらしい。


「噂が霊を縛る?なんだ、そりゃ?」


「霊が成仏出来ない原因の1つに生者の鎖って言うのがあるんですよ。例えば自分の子供を亡くした母親の無念が子供の霊を縛り付けて成仏を阻害するんですよ。それと同じであそこにどんな霊がでるとかの噂がたつと霊がその場所に縛り付けられる事があるです。呪いのアドレスは最初は軽い悪戯だったんだと思うんですよ…だけど、それを縛る様な事件が起こったんだと思います」

俺の予想を聞いた熊川先生がポツリポツリと話し始めた。


「俺がこの学校に来た時だから丁度4年前になるな。ちょっと前に学校の裏掲示板ってのが噂になったろ、それの質の悪いがこの学校にも出来たんだよ。そしてある生徒が標的された、毎日毎日違うアドレスから誹謗中傷が書かれたメールがその生徒の所に来る様になって」

熊川先生が真剣な目で俺を見ている。


「帰りのホームルームの時に亡くなられたんですね」


「ああ、引きこもりになって自分の部屋で首を吊ってるのが見つかった…悲しくて悔しくてやり切れなったよ、顔は知らないが生徒が亡くなったんだからな。それから嫌がらせをしていた生徒の元に知らないアドレスが届くって噂が流れたんだよ」

もちろん霊がメールを送るなんて出来ない。

恐らくは亡くなった生徒の友達が復讐のつもりでやったんだろう。

その噂だけが1人歩きをして七不思議になったと。


「その生徒がいた教室を教えて下さい、それと生徒の担任は誰ですか?」



「座間先生だよ。先生は15年前にも辛い経験をされたそうだ」


15年前、ある女子生徒が1人の男の実習生に恋をした。

2人はめでたく結ばれたらしいが、その男の実習生に恋をした生徒はもう1人いたらしい。

その娘は病弱で在学中に亡くなったとの事。

そして次の年に来た男の実習生が階段で足を滑らせて亡くなった。

座間先生は亡くなった生徒の担任で亡くなった実習生は弟さんとの事。


「分かりました、若輩者ながら負の連鎖を断ち切らせてもらいます」


山田さんはハッピーエンドにしにくいんです

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