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プリム大活躍?

麗奈よりプリムの方が人気ありそうな感じします

 (マスター、聞こえますか?どーぞー)


対象者姫宮さんに憑いているプリムの声が突然頭に響いてきた。


(へー、プリム念話が出来る様になったのか)


(マスター、もう少し驚くとかのリアクションはないんですか?そうです妖精界での修行で真・プリムとなった僕は新しく6個の能力を手に入れたのです。この念話はその1つなのです。携帯と違って圏外もない上に電池切れも起きない万能さなのです!!)


(プリム、今日の晩飯は食べなくても大丈夫なのか)


(な、なんて酷い事を。僕は1日3食のご飯とおやつが楽しみなんですよ)


つまり腹が減るとプリム自身がバッテリー切れになると。


(分かったよ、姫宮さんが寝たら戻してやる)


 (マスター、誰か部屋に来ました。訪ねて来たのは30代と思われるイケメンの男性。足も長いしスリムでマスターとは間逆ですね。服は高そうなスーツです。お――っと2人は玄関で熱いキスを交わして男の手が姫宮さんの体をなで回して…うわっ凄っ。えーいきなりそれしちゃう?激しいー!!…)


どうやらプリムが興奮した所為で念話の通信が乱れたらしい。


(ったく、プリムもう戻すぞ。後は組織の連中に任せる、おいプリムっ)


(マスターもう少し待って下さい。今いい所なんですよ、こんなリアル昼ドラを見る機会なんて滅多にないんですよ)


(それ以上見る必要はないだろ。戻すからな)


 プリムを強制召還するとヨダレを垂らしていた。

色々と騒ぐプリムに飯を食べさせて大人しくさせた後に八木に電話を掛ける。


「八木、対象者の部屋から30代の細身の男が出てくる。そいつを調べてくれ」


「マスター能力を使ったからお腹が空きました。僕にお代わりを下さい」


どうやらプリムが念話で使うエネルギー消費率は携帯の倍以上の様だ。



―――――――――


 予想通りとはいえ八木から届いた調査報告を見終えると思わず溜め息を漏らしてしまう。


八木君の調査報告書(T_T) 心の叫びを添えて


 今回は悲しい調査結果を報告しなければいけません。

あの純粋可憐な姫宮桜ちゃんの相手はなんと既婚者だったんです。

結婚してる上に桜ちゃんという美少女を毒牙に掛けた憎き男の名は日山優太(33)。

一流商社に勤めており奥さんは常務の娘で出世街道まっしぐら、3歳の可愛い娘さんもいる正に爆発しちゃえYO−なリア充な男。

結局、女は見た目と金か。

 あいつは絶対にチャラいから嫌だとか、八木君はやっぱりお友達とか、見た目と違って考えが古いとか、そんな理由じゃ振られないんだろうna−。

 こうなりゃ山田、麗奈ちゃんに合コンをセッティングを頼んでくれー。


俺は嘆く八木に日山優太と奥さんの追加調査を依頼した。


「マスター、調査報告が来たんですね。あーやっぱり不倫でしたか。僕の女の勘は正しかったのです」


「あまり嬉しくない結果だよ。俺の坊主の勘だと姫宮さんに憑いてるのは日山優太の奥さんの生き霊だ」


「でも2人は本当に愛し合っているって感じでしたよ」


「そんなの関係ねえよ。世界は2人を中心に回ってるんじゃないんだ」


思わず声が高ぶる。


「マスターなんか怖いですよ。やっぱりマスターもリア充爆破友の会なんですね」


「やっぱりって何だよ。今回は何をどうやっても誰かが傷つく後味が悪い依頼だから仕方ないだろ?」


俺に姫宮さんの目を覚ますなんて芸当は無理だし、日山を脅してでも身を退かせるのが一番か、どっちにしろ俺は姫宮さんに恨まれると。


―――――――――


 今回の調査が終わるまでの間で一番有効だと思えるお札を書き上げたので麗奈に電話を掛ける。


「麗奈、新しいお札が出来たから藤川さんに渡してもらえるか。一番目立つ場所に貼る様に伝えてくれ。お札は明日のバイトの時に渡すから」


「山っち、なんか分かったの?やっぱり原因は幽霊なの」


「姫宮さんが疲れ気味だからリラックス効果があるお札にしといたよ。こうゆう時は何かを見間違えて不安になっているパターンが多いからな。よく言うだろ"幽霊の正体みたり古柳"って」


「そんなの良く言わないって。だから姫宮さんに怖いって言われるんだよ」



「俺は話を聞いただけだぞ。そういや麗奈にも最初は似たような事を言われたよな」


「山っちは声が低いし妙に迫力があるんだって。慣れるまで時間が掛かるの」


今じゃ慣れすぎて部屋で2人っきりになっても警戒すられされなくなったけど。


「迫力ね、俺は元ヤンじゃないんだけどな」


「山っち、ヤンキー相手でも全然ビビらないで逆に泣かすじゃん」


「そういやお前が俺と話す様になったのはあれからだもんな」


「あっ今思い出したな。そういえばさ今日学校で…」


―――――――――


「あちゃー、もうこんな時間だ」


最近、山っちと電話で話すのが習慣になってつい遅くまで話をしてしまう。

バイトを始めた頃には山っちとこんなに仲良くなるなんて思いもしなかった。

 もし本当に山っちと孝子姉ちゃんがお見合いをしたらどうなるんだろ。

もし孝子ねえちゃんも山っちを好きになったらどうしよう…

も?なんで私は孝子姉ちゃんもって思ったんだろう。



プリムの残り能力は追々出していきます。

念話レベルのプリムらしい能力にご期待を

後幕間で山田さんと麗奈が仲良くなったきっかけを書きたいです

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