第十二話
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帝城
アーダベルト・リーバイス帝国皇帝と二人で皇帝の秘密の部屋であり唯一一人に個人になれる場所だ。
「おい、何が良い?」
部屋に入れば直ぐに聞いてくる。
「珍しい酒を所望する、酒は集めてるが此処には俺の知らない酒も有るのだろう?」
「西方大陸で作られた酒だ、一応35年寝かした最高級品らしいぞ! 最近友好国から送られたもんだが俺もまだ開けてないので善し悪しは分からんがアップール酒で結構強い酒らしい」
「ほう! アップール酒か! 珍しいな飲んだことはあるが人が作ったのは飲んで無いと思う」
そう言うと皇帝は破顔して酒の準備をしているので俺は俺で酒の肴を準備する、幾つかの物をテーブルに置いて皇帝からグラスを受け取った。
「うん、いい香りだ。」
エルフの里の物とは香りが程よいがアルコール度は強いな。
「では先ずは最初に乾杯だ」
二人で乾杯をしたが
「35年物で当年だな、確かに強いが喉を焼く様な物は何も以外に良いな」
「がっはははは、そうだな確かに良い物だな昔に飲んだ火竜酒だがアレは流石に部下達の前では飲めんな」
「確かにアレは飲む時は一気飲みが基本とか言ってたからな、何度か飲まされて一度倒れた時は次の日にシェーラにしこたま怒られたぞ」
「・・・・・ そりゃぁ大変だな、俺も飲んだのは冒険者時代で今飲んだらどうなるか、皇帝が酔って暴れては権威とか全てすっ飛んでしまうからな」
「やはり俺には王侯貴族や大商人等の責任ある立場は無理だな、権威とか威厳と厳格とか言う者は面倒で敵わんからな」
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火竜酒とはドワーフの秘酒とされている酒だが!
火竜の肝を使用するそして長い間に保管している間にアルコール度数が最高位の強い酒になる、最低でも30年で普通の火竜酒は50年物であり100年物以上は至宝と言われる。
カイルは自分で造りそして今は熟成している。
そもそも火竜をカイル一人で狩り、そして造るなどが他の誰に出来ようかという事だだが!
そしてドワーフ族の一流の職人に自分の装備を作る為の交換材料に使用と考えていた。
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「そうだな、俺も昔は苦手でな笑って皆と話していたんだが宰相に『アーダベルト・リーバイス帝国皇帝陛下、皇帝とは・・・・・』
って感じで権威・威厳・厳格・権力・権限とかあるが前にも言ったが、俺は自身の武力で謁見の間で全員を覇気で威圧したり殺気も練り込んで俺には叶わんと思わせた。 実際に今の俺の実力的ランクはSSランクだそうだ、その上にはAランクからは依頼を熟して行かなければ如何に皇帝でも無理だとさ」
「確かに聞いたな! 俺も同じだしな」
「イヤイヤ!! お前は別格だろ、それに覇気に殺気も練り込み謁見の間で一度キレただろ、それで貴族供を倒れさせただろ。あの後は将軍達に上級騎士は笑っていたがな本当に清々しい気持ちだったぞ!まさか近衛まで倒れてしまうとはなその後のシゴキは見てて可哀そうになったがな」
「俺にはゴミにしか見えんな、未だに俺に近づこうとする馬鹿がいるので困ったもんだよ」
「始末して良いぞ、毎回同じ返事だがな俺も早く消えて欲しいのが三桁は居るぞ! 一気に消したいがそれやると俺ってバレるだろ?」
始末とはつまりは影で殺せと言っているのだ、皇帝にも邪魔者は多いそうだしなって三桁って前半か後半か!
前半の訳ないか皇帝だし?
「普通に言うな! 俺は我慢できない相手に限るし事故死にしてるからな・・・ って! そうだ此奴を渡して置こうか貴方には元気でいて欲しいし酒飲みが普通に出来る相手が減るのは困る」
そしてカイルの【収納ボックス】から小瓶が五本テーブルに並べられた。
「何だそれは? 同じ小瓶ってってってそれって『エリクサー』じゃないか!!!」
おい! 親父よ焦んなよな。
「内緒な! アンタだけに渡す他には渡すなだが宰相殿になら使ってくれて構わんしアソコのビッテンフェルト侯爵家の息子達か爺さんの血を受け継ぐ奴だけだ、他に使ったら俺達はこの国を捨てるぞ」
迷わずに言った。
「分かったでは後で酒や何か宝物庫から探して届けさせるがそれで良いかな?」
「何だ毎回簡単だな、良いのかよ宝物庫って国宝とかだろうが?」
「俺が直接交渉に行けば大丈夫と思っていたがタダでとはいかんからな、それに馬鹿なガキ共が迷惑かけたな、スタンピード討伐もだが無詠唱でやったのか?」
俺と皇帝の二人の空間ではこれが普通だ、話を聞かない皇帝が心を許せる相手は居ない皇帝は孤立無援で孤独なのだ。 だから俺は稀にだがこうして飲みに来る事にしている昔の自分を見て居る様にだが・・・・
宰相とは仲が良いらしいがな。
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『しかし』
全くこの馬鹿はどうしたらいいのか!
かなり酔い気分が・・・・・
酔い過ぎて皇帝が何を言っているかが解らずにいると、彼は先ほど預けた『エリクサー』の一本を飲み酒を・・・・・
酔いを醒ました皇帝はこの馬鹿は酔い覚ましに『エリクサー』を使いやがった、馬鹿に渡した俺が悪いのだろう、そう俺が悪いと言い聞かせる自分に・・・
だが! 俺の気持ちは違うぞ、それで俺は気持ちを落ち着かせる為に皇帝の頭に拳骨を落とした。
(覇気を纏った拳は予想以上に痛かったらしい、だが普通の人間は死んでいる程の威力だったが・・・・)
皇帝は床の絨毯の上でローリングしている、無駄に使うなと怒鳴ったが上にいる黒騎士を俺は呼んだ!
「陛下! カイル殿これは何が有ったか教えてくれないか?」
殺気は抑えているが目付きがヤバいな!
ソファに座りテーブルに足を組みテーブルの上に有る五本の小瓶を指さした
指さした先には黒騎士達は直ぐにエリクサーと気が付き、一つの瓶が開いていた!
「・・・・・」
黒騎士達は何が有ったのか答えがでず
「そこの馬鹿が酔い覚ましの薬にして飲んだんだよ、お前等俺がこの状況で怒り頭に拳骨を降らせたのだが文句はあるか?」
黒騎士達は頭を振っていたそして
「申し訳ございません、まさか伝説の『エリクサー』を酔い覚ましに使うなんて許される事ではありません」
黒騎士三人は『エリクサー』をそんな事に使った皇帝に頭を痛めたが直ぐに謝罪した。
そして軽蔑の目線で皇帝を向けたのだった・・・・
「私どもも今後は目を光らせ『エリクサー』の使用を制限するのに力を使います」
「お前等に『エリクサー』を各一本与える、これは秘匿しろよ何かあれば好きに使えそしてそこでローリングしている馬鹿を守れ、俺はそこの馬鹿とは心の底から笑いあえる大事な相手だだからな」
其の後は黒騎士達から謝罪と皇帝を守る事を約束したが、皇帝を殴るのは止めてくれとお願いされたが断って帝城を後にした。
今後はもしも俺に対しての『エリクサー』等の件での行いは拳骨を何時でも皇帝に落とす事を黒騎士達に認めさせた。
俺の勝ちだな!!
次話に続く




