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悪堕ち魔法少女。世界に復讐を誓う~「魔女」と断罪され世界に全てを奪われた少女。敵だった"魔王少女"たちを復活させ人類への復讐を誓う~  作者: ケイ


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蹂躙④

声の聞こえた方向。

そこを仰ぎ見、権力者たちは狼狽える。


漆黒を纏い。その瞳を赤く染め。

その少女はそこに居た。

屋根の端。

そこに座り、足をブラブラさせながら。


「き、如月 夕日」


「こ、ここはわたくしたちが」


息を飲み、側近たちは懐に手を差し入れる。

拳銃。その本来なら一般人が持つことができない武器を取り出す為に。


だが、夕日もまた。


「みて。みて。夕日ももってるんだ」


そう声を発し。

魔弾が装填された拳銃。

それを嬉々として見せびらかす。

その姿はまるで、新しい玩具を自慢する子どものようでもあった。


「魔弾入りの飛び道具。どう? すごいーー」


でしょ?


そう夕日が言い終える前に、パンッと発砲音が響く。


額に弾を受け、しかし夕日は微動だにしない。


それどころか。


「んー、やっぱり痛くも痒くもない」


そう声を響かせーー


「はぁ、そうだよね。所詮、人間の飛び道具はこの程度だよね」


と、呆れて溜め息を溢す有り様。


だが、銃声は止まらない。

権力者たちの逃走。

その時間を稼ぐ為に、側近たちは無駄な努力をする。


夕日は立ち上がり。


「10数えたら、夕日の番ね。だって夕日は鬼さんだもん」


敢えて、手を出さない。

胸の中で数字を数え、鬼ごっこの鬼に徹する。


その夕日の手抜き。

そのおかげもあって、権力者数名は、なんとか車に乗り込むことに成功。


そして、発車する防弾車。

アクセルをふかし速度をあげ、防弾車は遠ざかっていった。

側近たちは胸を撫で下ろし

勝ち誇って、夕日へと更に攻撃を加えていく。


「直に応援がくる!!」


「そうなれば如何に如月 夕日であろうとーーッ」


「あろうと。なに?」


瞬きの間。

その間で、夕日は側近たちの後ろに現れる。

まるで瞬間移動をしたかのように。


そして、その背に銃口を押し付けーー


「誰がきても関係ない。夕日が全員ころすだけだから」


そう声を発し、にこりと嗤う。


周りの側近たちは、なおも夕日に抗おうとした。

汗を散らし、一斉に銃口を夕日へと向けて。


だが、夕日はもう止まらない。


「一人も逃がさない。ゆうひは、一匹も逃がさない」


呟き。

如月 夕日は、全てを血の海へと沈めた。


~~~


「は……ははは。もう奴は追ってこないみたいだな」


「そのようですな」


「一時はどうなることかと思いましたな」


「まぁ、でも。これでーー」


権力者専用道路。

そこを進む、防弾車。

その中で、権力者たちは滲んだ汗を拭っていた。


"如月 夕日"


その最後の魔法少女の、突然の襲来。

いや、あれは魔法少女というより"悪魔"に近い。


「あの姿。そしてあの力」


「うむ。あれこそ、魔女そのもの」


「やはり、他の魔法少女たちを処刑して正解だったな。あんな化け物。一匹で充分だ」


「しかし。あの化け物を始末するにはそれ相応の準備が必要だ。各国政府。及び裏の世界に連絡をとり対策をーー」


刹那。

静かに、止まる車。


権力者たちは顔を見合わせ、運転手へと声をかける。


「何事だ」


しかし返ってきたのは運転手の声ではない。


「みいーつけた」


権力者の頭の中。

そこに響く愉しそうな少女の声。

否、それは紛れもなく如月 夕日の声だった。


闇を帯びた小指。


それをもって、夕日は真正面から車を受けとめ静止。


そして。


怯える運転手と血の気が失せた権力者たち。

それをフロントガラス越しに見据える、夕日。

その夕日の表情は、無機質な笑みで彩られていた。

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