表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

85/124

夢のような出来事

さあ登山開始。


ガムの後に着いて山道を登る。


前方に広がる道をひたすら前へ。道が無くなり草だらけになったら左に折れる。


これはガムが事前に仕入れた情報。それ以降はまったくの未知の領域。


とりあえず歩いてる人を捕まえて教えてもらうしかない。


だが目の前には人の姿が見えない。誰一人通る気配が無い。


さあどうすればいい?



左に折れると水の音がする。


川があるようだ。できれば飲み水があるといいんだけど。


急いで音の方に歩みを進める。


「どれどれ…… 大丈夫みたいですよ。ステーテルも早く」


ガムに倣い水を掬う。


「うーん! 美味しい」


「生き返りますね」


「もうガムったら…… 」


たらふく腹に入れて先を急ぐ。


とりあえず川沿いを登ることに。



一時間経過。


二人っきり。未だ通りかかる者はいない。


夕暮れが近づく。


さすがに今日中にコンプラ王国に着くのは困難。


これは野宿も考えなければならなくなってきた。


「どうしましょう? 野宿は絶対に嫌! ガム何とかして! 」


「大丈夫ですよ。少しきついですけど歩き続ければいい。夜通しで歩けば万事解決! 」


「そういう問題ではないんだけど…… 」



結局歩くのを諦め川沿いで野宿をすることに。


火をおこし冷えた体を温める。


もちろんこれは全てガムの仕事。ド・ラボーの私はただ見守るだけでいい。


うおおお!

ぎゃああ!


闇夜に響き渡る野生動物の雄たけび。恐怖で身がすくむ。


「大丈夫ですよ。彼らも火を怖がってますからね。危険はありません」


本当かしら?


疑り深い性分。ガムは大丈夫だって言うけど火を怖がらない獣もいるんじゃない?


恐怖が恐怖を呼び寄せる。さあ何が起こるのか?


「ねえ変な音がしない? ガム? ガム! 」


疲れたのかガムは眠ってしまった。


一人取り残された気分。



野宿は大変。


火が弱まり徐々に寒くなってきた。


もう嫌! どうして私がこんな目に遭わなくちゃいけないの!


ド・ラボーがたき火をしますか?


ド・ラボーが野宿しますか?


ガムは何も分かっていない!


ガムは何も反応してくれない!


不満が溜まる一方。



喉が渇いた。さっき飲んだばかりだと言うのになぜか喉が渇く。


我慢できずに小川へ。


うん。美味しい。でも何か物足りない。


食事もロクに出来なかった。何か食べられるものがあればいいんだけど。


あれ何? 光? 違う! 動物だ!


確かに獲物に違いはないが私はそんなに野蛮じゃない。


こう言うのはやっぱりガムに任せるのが一番。


 

まずい! こっちに来る。


ああどうしましょう。ガムは寝てるし……


夜行性のフォックス。


月に照らされて幻想的だ。体は大きくない。


隣にはそれよりも小さいのが。子供なのか二匹で小川に走ってくる。


二匹は水を飲むとすぐに行ってしまった。


続いて変な猿の仲間が木から降りてきた。


大勢でやってくる。家族かしら?


その後もタヌキやウサギにシカなんかも姿を現した。


ここは動物たちの楽園のようだ。


最後にワニが口を開ける。


これは危険。退散! 退散!


ガムの元へ戻る。



翌朝。


「ねえ。昨日水を飲みに行ったら動物たちがやって来てね…… 」


「はいはい。お話をした? 」


「ううん。する訳ないでしょう! 」


「みんなで仲良く踊った? 」


「違う違う! 」


「どちらが早いか競争をした? 」


「どうしたのガム? 」


「夢の話はいいですから急ぎますよ! 」


「ちょっと待ってよガム! 夢って何のこと? 」


昨夜の体験を鮮明に覚えている。確かに夢みたいだと自分でも思う。


でも…… あれどっちだったんだろう?


「さあ行きますよ! 」


ガムの後に続いて登山再開。


再び苦行のような山登り。道なき道を行く。


はあはあ

はあはあ


「もう動けない! 」


先に音をあげたのはガムの方だった。


「どうしたのガム? 」


「疲れました。もう歩けません! 」


「確かに少々疲れましたけどまだ歩けます。だらしないですよガムさん。これではお付としてやっていけませんよ」


ここぞと言う時にガムを責め立てる。



なぜ私がここまで歩けるのか?


それはエルス王子のおかげ。


特訓の成果が出ている。


                     続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ