表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

2話きっかけ

温かい目でお願いします、、

二話

きっかけ


暑さが和らぎ秋が見え始めた朝、俺は同じ学校の連中で溢れる駅で高校に向かうバスを待っていた。

すると裕二が隣にやって話しかけてきた。


「よぉ、相変わらず朝は間抜けヅラだな。」


適当に会話してるとバスが到着し、守備よく二人とも座る事ができた。


「橘よぉ、葵さんとは最近どうなのよ。好きなんだろ?」


一瞬フリーズし、すぐに返答できなくなった。


(なぜ裕二に知られてる?!誰にも言ってないぞ。それにあからさまな態度も取ってないぞ。)


今思うと何でこんな事考えられるのか分からないくらいあからさまな態度だった。


「んなもん、橘の態度見りゃ分かるわ。で、どうなのよ。デートした?」


「、、してねぇよ。てか誘えてねぇよ。」


そう俺は好きな女の子を遊びにも誘えないただのチキンである。


「情けねぇなおい。よし、今日中に葵さんをデートに誘え。誘わなかったらお前が葵さんを好きなのバラす。お、バス着いた。おっさき〜。」


「ちょ、おい待て」


裕二は俺の話など聞かずに勝手に約束をさせ小走りで学校に向かった。

そんなこんなで俺は今日中に葵さんをデートに誘わないといけなくなった。


(デート、デートかぁ。した事ねぇし誘った事ねぇ。裕二の野郎おぼえとけよ。)


ため息をつきながら何で誘おうか必死に考えながら教室に向かった。

教室に入ると既に葵の姿があった。いつもは低い位置で緩く束ねていた髪を今日は少し上の方でポニーテールにしていたためかいつもより明るい雰囲気で、可愛らしい印象だった彼女は笑顔で手を振ってきた。

新しい髪型の彼女に「似合ってるね」などと言えるはずもなく笑顔で手を振りかえし、朝からいい事があったなどと考えながら席に着いた。

するとすぐに葵が俺の席に寄ってきた。

この時何を話していたかは良く覚えていない。

ずっと彼女の事を気にし続けてデートに誘うことだけを考えていた。

そんな状態で授業に身が入るわけもなく何もしないでその日は終わってしまった。

その帰り道


(高校生にもなって好きな子をデートにも誘えないなんて情けねぇな。)


そんな事を考えながら家路についた。




家に着いてもずっとデートに誘う事で頭がいっぱいだった。

ひとしきり考えた後これ以上考えても無駄だと思いスマホを取り出し佐川悦子に電話をかけた。

佐川に時間は大丈夫かなどを聞き、今の状況をひとしきり説明した。


「お前だったらどんな誘われた方したら行きたいって思うか?てか初デートってどこ行くん?」


俺の質問を聞いた佐川は深くため息をついて呆れ気味に答えた。


「別にめちゃくちゃ変な誘い方とか下心満載じゃなければ少しでも気になる人の誘いなら行くでしょ、普通。」


佐川は続けた。


「場所ぐらい自分で考えろや!」


そう言い終わるとすぐに電話切った。


(ったく。それが分かれば相談なんてしないっつうの。まぁしょうがねぇか自分で考えるとするか。)


そんな事を考えていたらいつの間にか寝てしまっていた。

普通に考えてデートに誘う相談を女友達にするとかあり得ない。

本当にどうかしてたと思う。

そんなこんなでいつの間にか数日が過ぎた。



そんなある日いつもと変わらない日常に身を置いていたが爆弾を投下してきた。


「おはよ、橘。この映画もう見た?」


そう言って葵はポニーテールを揺らしながら恋愛物のアニメ映画のサイトを見せてきた。


「いや気になってたんだけど見てないだよね。」


そう普通に返しながら俺は一つ思いついた事があった。


(この話の流れならデートに誘えるかもしれん。行ける!!)


「葵も興味あるの?」


いきなり誘うと断られやすと何処かの本に書いてあったようななかったような気がしたので一旦は普通の返答をした。


「実はさ、これ興味ある友達少ないんだけど、一緒に行く予定だった友達も彼氏と行くことになったらしくて、まだいけてないんだよね。」


彼女は少し嬉しそうに笑顔でそう返した。

内心このままの流れなら誘える、頑張れ俺などと考えながら緊張を抑え、誘いの言葉を言った。


「なら今度観に行こうぜ。」


初めてデートに誘った俺は冷や汗が出るのを我慢し、平然とした顔を必死に作っていた。

おそらくこの時の俺の顔は緊張の色が全く隠せていなかったと思う。


「いいの?やった。嬉しい!」


この時の俺はものすごく浮かれていたおそらくこの頃が一番楽しかったんだと思う。

ここから共依存におちいるとは知らずに、、


ご意見待ってます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ