一日目
東方Project、日本の非商業ゲームの中でも長い歴史と根強い人気を誇るシリーズだ。
ネット上に二次創作が溢れている(公式に許可されているので小説家になろうにもそこそこ数がある)ので興味はあったものの、踏ん切りがつかないでいた。
いやだって弾幕シューティングですよ。スペースインベーダーや脱衣シューティング相手にコンティニュー繰り返すような人間ができるわけないじゃないですか。
そんな気分だったのだが、弾幕解説動画を見ていたら気が変わった。
最大の理由はスコアを狙わない限りは敵を積極的に倒しにいかなくてもなんとかなりそうだということ。避けることだけに集中できる。
思い立ったが吉日、Twitterで「システムがシンプルだから東方妖々夢がオススメ」と聞くや否や即座にとらのあなに足を運んだ。
家に帰った池田哲次は、即座にゲームを起動するのではなくパッケージを眺めることにした。
東方妖々夢の頒布は2003年、つまり15年前。池田哲次は5歳。
動作環境にWindows98という文字が見えるのが実に時代を感じさせる。一番新しいOSですらXPだ。サポートが打ち切られるまで長くお世話になった社会人も多いそうだが、今の中高生は知っているのだろうか。
CPUの必要クロック数が500MHzというのも実にコンパクト。現在なら中古のオンボロノートPCを買ってきても下回らないだろうと言えるレベル。時代の流れは恐ろしい。
簡易取扱説明書には住所氏名がきっちり載っていた。今じゃ絶対に考えられないことだ。
……さっきから時代の話しかしてないな。いや、だって当時のプレイヤーが思いを馳せたであろう表面のシルエットのキャラのこと知ってるし、どういうストーリーなのかも粗方知ってるわけですよ。
でも、それを踏まえて見てみるとなかなか考えられたジャケットだと言える。よく見たら6ボスの要素も入ってるのだ。
そろそろゲーム本体の話に移ろう。妙に固いケースから慎重にディスクを取り出してPCに入れる。
BGM無しインストールもできるらしいが(容量が1/15以下だった。嘘だろおい)、通常インストールを行う。確認画面とインストール中のメッセージがいかにも同人な感じがあって好きかもしれない。
マニュアルを読んでも結局なんのことかさっぱり分からなかったのでとりあえず本体を起動し、「適切な画面解像度ではありません」の表示と格闘しつつなんとかゲームパッドの設定を済ませてプレイに移る。
自機は強いとオススメされた咲夜A。
一面ボスのレティをノーミスノーボムで突破し、「あれ、これは行けるんじゃね?」と調子に乗っていたら二面ボスの橙で見事に死んだ。打つことで相手の弾を消せるボムは一度も使わなかった。存在自体が頭から抜けていた。
気を取り直して二度目のプレイ。全く同じところで死んだ。ボムは一回使った。なお初期の時点でボムは四つスタックされている。あと三回は使えたはずなのだが。
コンティニューもできるが、ここで一度死んでいるようでは四面にさしかかったあたりでコンティニューを使い切ってしまうだろう。
少し言い訳をすると、ショットをA、ボムをBにアサインしていたのだが、この状態でヤバい状況を瞬時に判断してショットからボムに指を移動させるのは自分には無理だ。無理なものを無理なまま放置してもしょうがないのでボムをRに移動させて完全分業の構えを作る。タイトル画面で戸惑うこと必至だが、背に腹は代えられない。あとついでに(ShotSlowがあるので使う機会はないだろうが)SlowをLにしておいた。
それはさておき、レティと比べて橙が強すぎる。
スペルカード一枚目はまだ分かる(食らわないとは言っていない)。二枚目は何だあれ。気合い避け以外に選択肢が浮かばないのだが、最下段に居るせいだろうか。
始めたのが遅かったので今日はこのあたりにする。本格的な対策は明日考えよう。