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優しい西日・下  作者: 藍川牡丹
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川面(かわも)


帰宅して祐介のお墓に供えてきた花と同じミニブーケをリビングに飾る。


アールグレイの茶葉で丁寧に紅茶を入れて窓の外をぼんやりと眺めた。


その独特の香りが好きだ。


窓からは優しく揺れる川面が見える。


このマンションは廣川氏の強い勧めで購入したものである。


バブル崩壊でかなり値が下がった物件だった。


フランス留学の費用の返済や、恭子ママへもまだ優の学費を返済中だというのに追加でお金を融通してくれた。


造りがいいことと、恐らく底値。


地価もこれ以上は下がらないだろうと彼は真剣な眼差しで二人に言った。


「学業を終えたら今度は財産を持ちなさい」と。


初めて廣川氏に会った頃と比べると 彼は幾分か老人の顔になった。


それでも口をついて出るアドバイスはかなりシャープでまだまだ現役だとうかがえる。



美香はこのマンションに昔のように優と二人で住んでいる。


フランスへの出張も多いので不規則ではあるが、日本にいる時には夕食を作ったり 一緒に買い物に出かけたり割と楽しく暮らしていた。



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