初めての出会い
2話連続投稿です。
「うーん…。」
異世界生活をスタートしたばかりの僕は、早くも挫折してしまった。
「地図ほしい…。街どこだ、街。
げっ、また魔物かよ。」
ここの草原には強い魔物はあまりいないが、そのぶん数が多い。
かれこれ1時間くらいたったが、50分は確実に戦闘をしている。
「なぁ…、ニゲラ…。」
反応がない。さっきからこれだ。僕が使える魔法はファイヤーボールしかないから戦う方法はこれしかない。
他の魔法も教えてもらいたいんだけどニゲラは出てこないし…。
はぁ…、異世界ってこんななのかよ…。
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そんなこんなで、2時間たった。
なんか身体がだるくなってきた。
ああ、動きたくないな。
「僕なんかが異世界に来ても救えないんだからくる必要なかったんじゃないか…?」
「ああ…。もうだめだ…。」
僕は意識を手放した。
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{あんたこのまま…だったら…すんだよ!}
なんだ?周りがうるさいなぁ…。
あれ?僕は草原にいたはずなんだけど…。なんで人の声がするんだ!?
僕は飛び起きると周りを見渡した。
声の主は下にいるのか?下にいってみようか。
「だからあんたはいつも騙されるんだよ!お人好し!」
あれ、2人いるなぁ。女の人が男の人を怒鳴ってる。
「あ…、あの…。」
「あぁん?」
女の人に凄く睨まれる。やばい、恐い…。てか、ここどこだよ。
「あ、お前起きたのか。お前、名前は?」
睨んでて分からなかったけど、この女の人結構美人だぞ。
胸もあるし、凄いスレンダーだ。
「おーい、お前聞いてるか?早く答えろ!」
でも性格は荒そうだ…。
「逸見智哉です」
「おう、名字持ちなんて珍しいな!私はカレラだ。よろしくな!」
名字持ちって珍しいのかよ…。色々面倒くさそうだし、これからは隠すことにしよう。
「あと、私の横にいるのが夫のロキ。こいつがお前を拾ってきたんだ。お前、MPを使いすぎで倒れてたんだぞ?どんだけ戦ってたんだ?」
あ、だから身体がだるかったんだな。これから気をつけよう。
「助けていただいてありがとうございます。こんどお礼させてください。」
「いいってことさ。ところで、お前は冒険者ギルドに登録してないのか?生まれたら直ぐに登録するはずなんだが…。」
冒険者ギルドなんてものがあるのか。確かに、僕は他の世界からきたから登録してないっていうのはしょうがないな。
「はい。色々あって登録してません。しかし、いま登録したいのですがどうすればいいのでしょうか?」
「ん、お前登録のしかたを知らないのか。登録は冒険者ギルドでするんだ。そうだ、私はこれからギルドのほうに用があるんだがお前もくるか?」
「はい。お願いします。」
よし。とりあえず登録できそうだ。
そういえば、ニゲラはなにしてるんだろうか。
次回は明日の20時予定です。