僕の好きな人
初めての投稿です。
文章がおかしかったり、矛盾がおきてもスルーしていただけるとありがたいです。
僕はとある高校に通う逸見智哉。毎日は平凡で、ぼっちでもないし人気者でもない。
ただ、ひとつ。僕には気になる人がいる。教室の隅で本を読む彼女。
僕はまだ、彼女がどんな人なのか知らない。どんな本を読んでいるかすら知らない。
でも、僕は彼女が好きなんだろう。
だから、僕はこれから告白する。なにも知らない僕だけど。
朝のHR前。今日の放課後、告白しよう。
勇気を振り絞れ。自分。
「ねぇ、放課後…空いてるかな?」
…。反応がない。表情が変わらない。
でも、チャンスは一度きり。
キーンコーン、チャイムが鳴った。
「とっ、とりあえず放課後、視聴覚室で待ってるから!」
僕は言い残して、逃げた。
ーーーーーーーーーーーー
「はぁ…。」
とりあえず、誘うだけ誘ってみたけど、来てくれるかな…。
そして、刻一刻と時間は過ぎていく。
帰りのHRが終わる。そろそろだ。
教室の隅でいつも本を読んでいる彼女に告白するときが。
僕は視聴覚室で彼女を待つ。彼女が来てくれる事を信じて。
30分。
彼女は来ない。まだまだ、時間はある。
1時間。
まだ来ない、少し眠くなってしまった。
ーーーーーーーーーーーー
「…。」
時計をみる。3時間も経っていた。まずい、寝過ぎた。
彼女は帰ってしまっただろうか。
流石に、もう帰っただろう。
「告白、できなかったな。」
次はいつチャンスがあるのだろう。
早く帰って作戦を練ろう。
ガラッ。
「おぉっ。」
部屋から外に出ようとすると、人とぶつかりそうになる。
「あ…。ごめん。 ん?」
相手を見てみると、彼女だった。
彼女は来てくれた。
「その…。遅れてごめんなさい。」
僕は彼女の声を初めて聞いたかもしれない。
かわいい声だ。だめだ。告白せずにはいられない。
「あの…。いきなりだけど、僕は君のの事が好きなんだ。
名前も知らない、どんな人かも知らない。でも君が好きだ。」
「…。」
反応はない。だめだろうか。
「だから、僕と付き合ってください!」
彼女はいつもの凜とした表情を崩さず、少しずつ時間が経っていく。
告白の結果を考えているうちに、彼女が重い口を開いた。
「いいよ。でも条件があるの。」
…、いいよ?まさか。でも嬉しいなぁ。でも条件…?
「条件?それはどういう?」
「これから私が話すことは、嘘ではないけど、本当でもない。あなたが信じるか信じないか。」
嘘でも本当でもない?
「実は、私はこの世界の人間じゃない。私は自分の世界を助けてくれる人を探すためにここにきた。」
この世界の人間じゃない?何を言っているんだろう?
「ど…、どういう意味?」
「話すと長くなるけど、いい?」
「いいよ。」
長い話を聞く準備はできている。