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78 ヒーラー試験(中)

どうぞよろしくお願いします。

 次の治癒魔法。

 これは力を試すのは難しい。

 授業や演習などでの結果を報告+試験の結果で判断される。


 私は演習で一気にチーム全員の治癒をしていたし(といってもそんなに大きな怪我じゃない)、授業の一環として教会での治療実習などもあり、怪我や病気の治療経験も積んでる方なので、報告では十分クリアできてると思う。


 BC級は花を手渡しされ、その場での花の蘇り(いわゆる生命力を補完というか底上げするというか)が重要視されるけど……。

 A級も………同じ。魔神寮の子は教会は行かないので魔法の授業の中でお互いに怪我した時にかけたり、魔法騎士系の生徒の怪我を治したりがあるはず。

 試験の時だけ成績がいいというキルシェだと、報告での加点は難しいだろう。

 でも、手で持っての治療が可能なので、そこまで……とは思うけれど、うーん、私は魔人系の魔法のことはよくわからない。

 Sからは範囲と量も求められることになる。


 私の周りに萎れかけた花が2メートルずつ間隔で点々と並べられて。

 SSは25メートルが合格圏なので30メートルくらいまで並べられる。

 かなりシュールな情景だよね。


 準備が整い、係が手を挙げた。

 私はぐるっと見回して治癒魔法を発動させる。

 萎れている花を治癒の光で包んでいく。

 うん、多めに並べられてる一番端っこまで光が届いた。行ける大丈夫。

 このまま、花がきれいに蘇るイメージが伝わってきて、やめた。


 やっぱり、花を蘇らせるのは人の治療よりは楽だけど、広範囲に一気はきつい……。


 大きく息をついて見回せば、花は生き生きと蘇っていた。大丈夫そうだな。

 SS級合格は大丈夫そう。


 ほっとしていると、花が片付けられると同時にテントのようなところへ入る用に促される。

 今までになかったことなので、驚きつつ中に入るとアンジェリカ先輩がいて「身に付けているもの、特に装身具系を外して出して」と言われた。


 身に付けているもの?

 髪飾りぐらいしかない。


 私は髪飾りを外して指示されたトレイに置いた。


「ごめんね、触るわよ」


 アンジェリカ先輩に一言断られてから、手や指、腕をチェックされ、首元に鎖などないか、服の上からも身体を押さえるように触られて……。


 隠し持ってないかまで調べてるんだ!


「ずいぶん厳重ですね!?」


 アンジェリカ先輩が頷く。


「アイテムを持っていないか、ね。

 最近、ヒーラーの能力を上げたり、実際に効果を発動させる物などの値が高値になってるの。

 でも、どこかの騎士団で買ったとかの話もなくて、何か不正に利用されているのかもと……、用心のためね」


 あ、そういう話もあるんだ……。


「C級とB級は? どうやって検査を?」


「ああ、試験の前にね」


「……私も試験前にしてもらった方が気が楽かも」


「A級からは試験の後、ひとりずつチェックをすることになったの」


 私は首を傾げた。


「それは何で……」


「より不正をはっきりさせるためかな?

 言い逃れができないように。

 うっかりしてアイテムを持っていただけだと言われたら?

 持っていただけで発動するアイテムもあるし、発動しないアイテムもある。

 魔力を流すなどの何らかの働きかけが必要な物なら、試験の時に発動していたか確認すれば不正の証拠になる」


 私の髪留めはアイテムでもなく、何も魔力が入っていないことが証明され、手元に戻ってきた。


 アンジェリカ先輩が記録用紙に書き込み微笑んだ。


「よく頑張ったわね。SS級、合格だと思うわ!」


 うん、まだ判定結果が出るまでは、わからない。

 手応えはあるけどね。


「ありがとうございます」


 私はにっこり笑った。


 次はS級、女神寮のアンナ先輩とマリアだ。


読んで下さり、ありがとうございます。

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