76 約束
どうぞよろしくお願いします。
「素敵なお父様ね!」とアリエスさん。
「かっこいいおじさまだわ」とキャロラインさん。
私は「はい!」と笑顔で頷いた。
そうなんだよな。お父さんよりかなり上だと思ったからおじいさんと言っちゃってたけど。
アルベルトさんの祖父である前辺境伯の妹君の旦那様だけど、年の離れた妹君だったそうだし。
今、お父さんは38歳くらいのはず。で、お父様は56歳と聞いた。
アルベルトさんより大きなお子さんがいてもおかしくないけど、ジョイに乗って現役の竜騎士として働いているところをみるとまだおじいさんというよりはおじさまって感じ。
おじいさんって呼んでたことが、何だか申し訳ない。
「じゃあ、ペスカと買い物行ってくる!」
マリアが言うとお姉様達も「私達も行くわ!」と一緒の馬車に乗り込んできた。
今日は馬車に乗ってばかりだな……。
そう思った私はふふふっと笑った。
次の日は張り切ったモリソン夫人にヴァローナ女史の工房に連れてってもらう。
アリエスさんが18歳になるので記念にドレスを作るんですって!
一緒に話を聞けることになり、ワクワクした。
アリエスさんの体形や髪の色、肌の色、雰囲気など話し合いながら、女史がデザイン画をササッと描いてはイメージを固めていく。
モリソン夫人がまた服飾に詳しい人だから、すごい速さでのやり取りで。
マリアから話を聞いていたアリエスさんの希望で、スノウの刺繍を! ということでスノウも同席させてもらえた。
私もマリアもスノウもとても楽しい経験だった。ドレスの絵、描くの楽しそうだな。
「ライオネルに手紙を書いたよ。スノウがこの工房で働けるようになったから安心してって」
「ありがとう、ペスカ。
私も家には手紙を出したんだけど、ライオネルにも書いてみるわ!」
うんうん。
ダン村のことを伝えようかと迷ったけど、もう前を向いて仕事が楽しそうなスノウを見て、やめた。
乗り越えられたんだもん。もう忘れててもいいよね。
学校に戻ってから、ヨシュアに薬草園のことを聞いたけど、行けなかったと言っていたので、ハーブや薬科教室の友人を誘って行ってみた。
珍しい薬草がいっぱいでみんな大喜びしてたけど、ヨシュアだけなんかちょっとぼーっとしてるような?
私としてはそんなヨシュアの方が珍しかったりして。
もしかして、あんまり来たくなかったのかな?
エースの誕生日もあり、マリアと一緒にお祝いした。
マリアは9月なんだけど、一緒にお祝いしちゃった。
エースの希望もあり、竜騎士団にフレイを訪ねて、それからお父様の紹介で騎士団の方にも見学に行かせてもらえた。
なんと! 案内役にザカリー先輩がついてくれて!!
フレイも一緒に付いて来て、なんだか楽しかった。
そして新学期が始まった。
フレイもお父様も学校の竜舎に戻ってきた。
フレイとオーバはなんだか逞しくなった!?
学校の制服姿のフレイに久々に会って、ドキッとした。
背、伸びたよね?
なんだ、ドキッて、フレイは友人なんだから……。
竜舎からヨシュアとマリアと一緒に女神寮に向かって歩いている時に急に人影が行く手を遮った。
ヨシュアが私達を守るように前に出る。
「キルシェ……?」
その人影はキルシェで、私をじっと見つめている。
何も言わない……。なんだ?
「何?」
ヨシュアが聞いてくれた。
「……あの約束は生きているんだよね。
私がA級になれたら、フレイのヒーラーを代わってくれるって話」
「あ……、どうだろう。フレイはどうかわからないけど……。
うん、私は、約束したね。
なら、キルシェがA級になった時、私はフレイのヒーラーを降りるよ。
後はキルシェとフレイで決めて。
それくらいなら、できると思う。
でも、1年生でA級は難しいよ。
今回は……、あ、わ、私がSS級受けるから、審査が厳しくなると言われているし……」
キルシェ対策で審査が厳しくなるなんて言えないもんね。
「約束よ!」
「うん、でもキルシェ、無理はしないでね」
こくりと頷いたキルシェは魔神寮の方へ向かって去っていく。
「また勝手に……」
マリアに言われるけど、ヒーラー交代の約束をしていたのは事実。
フレイが受け入れてくれるかはわからないけど、私は約束してた。
読んで下さり、ありがとうございます。
毎日暑いですね。
みなさまも体調に気をつけてお過ごし下さい。
実家に帰省中に初めて東京国際フォーラムのホールへ行きました。
なので花火に行かずに東京駅にいたんです。
久々のオーケストラ&映画で面白かったです!
親子で映画やドラマやアニメの音楽が好きで、テレビを観ていると「あ、これ芸能山城組や」「ポケモンのバトルの曲だよ」なんてテレビの内容でなく音に反応する親子です。
これからの公演のチラシにエバン・コールさんのオーケストラ公演があって……。うおぉ!? となりました。いいなあ。でも、無理。またの機会があれば!
今日は仕事です! がんばろう!
これからもどうぞよろしくお願いします。




