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47 ドラゴンとお相手さん

どうぞよろしくお願いします。

 アルベルトさんが「私のグラスドラゴンを紹介するよ」と言ってグラスドラゴンの前に連れていってくれた。


「リーフ、新しい竜騎士……のお相手さんのペスカだ」


「フレイムドラゴンのオーバのために勉強に来ました。

 ペスカ・リオです。どうぞよろしくお願いします」


「オーバがドラゴンの名?」


「はい、竜騎士はフレッサ・ナーベイです。友人で、私、彼のヒーラーもしているので」


「友人?」


 アルベルトさんがちょっと戸惑ったように言った。


 あ?


 まあ責任感じたのか婚約を申し込まれたことあったけれど、今、フレイは別の婚約契約の訴えを起こしている状態だから、そういうことは言わない方がいいだろう。


「はい、ヒーラーを頼まれている友人です。

 リーフに触っても大丈夫ですか?」


「ああ、大丈夫だ」


  リーフに触ってみると、ほぉ、オーバやジョイとは違う。

 オーバやジョイは柔らかい羽毛が密に生えてて手触りが軽くてなめらかなんだ。


 グラスドラゴンはつやつやした葉を触っているみたいにつるつるなめらかな感じ。


 リーフが私の手におずおずと顔を寄せてきてぺろりと舐めた。


 オーバなら手をぱくりとしてしゃぶってくるところだ。

 控えめな性格なのかな?


 その時、ジョイがフーッと大きく息を吐き、リーフがちょっと怯んだように見えた。


「ペスカ、行くよ」


 ジェラルドさんに声を掛けられリーフとアルベルトさんに「ありがとうございます」と言ってジョイに乗り込んだ。


 ベルトに身体を固定しているとジョイがリーフに舐められた私の右手を気にしているようだ。


「竜は他の竜の匂いを気にするからな」


 ジェラルドさんに言われ、私は右手に清浄魔法をかけた。


「これで大丈夫かな? 気にならない? ジョイ?」


 ジョイが安心したように「クエッ」と言ってくれた。


「女神様の生活魔法は便利だな」


 ジェラルドさんが笑った。



 夕方になる前にジェラルドさんのお屋敷に着くことができた。

 すごくきれいな村だ。夕陽の中で輝くぶどう畑がとっても素敵。


 ジェラルドさんのお屋敷には御夫婦だという使用人がふたりいて、家を守ってくれているそう。

 調理師がひとりと庭師もジョイの世話の手伝いも何でもやりますという男性の使用人。

 そして見習いのメイドを最近ひとり入れたばかりとのこと。


 私と同い年のそのメイドのロザリーとすぐ仲良くなった。


 すごく素敵な部屋を使うように言われ……。

 他の3年生は演習で野営しているのにいいのだろうか……。


 ロザリーが荷物をクローゼットに入れるのを手伝ってくれた。

 制服をもう一揃いとピンクのワンピース。


 ふふふ、制服以外と言われて、ちょっと悩んだけど一応持ってきたんだよね。

 私にとっては一番おしゃれな服だし。レミ村のさらに奥なら涼しい地域だから長袖まだ着れる時期だし。


「これ素敵! 着てください!!」


 ロザリーに目を輝かせて言われ、私は着替えた。


 着ていた制服は洗濯してくれるという。


「私もやりますっ!!」と慌てて言っちゃったよ。



 夕食に食堂に行くとジェラルドさんが私の姿を見て目を丸くした。


「これはこれは……」


 私は恥ずかしくなって「唯一、私が持っているちゃんとした服で……」と変な言い訳をしてしまった。


「いやいや、とても似合っているから。

 フレイとオーバもその姿のペスカを見たことがあるのかな?」


「フレイは一度。オーバは見たことないですね」



 ご飯は美味しいし、ベッドはふかふかだし、部屋にはお風呂までついているし……。


 すごい、本当に他の3年生に申し訳ない気がする……と思いながらも、ちょっとお姫様になった気分でワクワクした。


 いひひ、たまにはいいか!

 

読んで下さり、ありがとうございます。

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